「ロッド、ロッド〜!!」
「なんだよ?」
「散歩行こー!!」
そんなやり取りがあったのは
本当についさっき。
そして今、俺は・・・・・
「ロッド!早くしないと置いてくよッ」
足取り重く森の中を歩いてる。
「ちゃーん。そんな焦って何処行く気〜?」
「秘密!いいから早くー!!」
「へいへい、お姫様」
俺は自分の数歩先を歩いてるに追いつくために
ほんの少しだけ、歩調を速めた。
いざ追いつくと、歩くたびに左右に踊っていた茶色の長い髪が
ふぁさんと軽く俺の手を掠めたから
思わず掴んじまった。
「痛ッ!!」
「あ、悪い」
ぱっと手を離すと金の瞳が恨めしげに俺を睨む。
「何すんだよっ」
「あんまチョコマカ動いてるから、ついv」
「”つい”じゃねーよ!痛いんだからな!」
「もうしねぇから騒ぐなよ、レディがみっともないぜぇ」
「うるせー!馬鹿ロッド」
ぷいっとそっぽを向いてまた歩き出す。
けど、俺は立ち止まったまま。
ついて行かない。
少し歩いてから、それに気づいたは慌てて戻ってきて
「ついて来いってば!!」
って、あんまり可愛く可愛い声をあげるもんだから
男心がムズムズしてきちまって、いつもの如くからかってみた。
「がキスしてくれんなら何所までもついてってやるよん」
「できるか!!」
「じゃあ帰ろ〜っと」
「あ!待っ、ロッドってば、待てよ!」
帰ろうと180度方向転換した俺の前まで回ってきて
今来た道を塞ぐ。
その後なにをやってくれるのかと思ったら
ぐいっと強く髪を引っ張られて・・・・
そのまま・・・・・・
「っ、コレでいーんだろ!!///」
旬のトマトのように真っ赤に色づけた顔で
やけくそ気味にそう言った。
かくいう俺は、何がどうなったのかイマイチ分からずに
ただぼけっと阿呆面で呆けてると
痺れを切らしたに手を引っ張られ
そのまま森の更に奥へと乱暴にエスコートをされた。
「早くしないとオレンジ色のホシウミ湖が見れなくなる!」
オレンジ色の・・・・
ああ、この間ちみっこ達と見たっていう
夕日の映った湖ってのを俺に見せたかったってわけね。
そういえばその話を聞かされた時に
会話の流れで「俺も見たい」みたいなこと言ったような気がする・・・・・。
湖につくまでの間中
繋がってる手が、まるでリードのようで
飼い主がのろまな大型犬を引っ張ってるのか
せっかちな小型犬が飼い主を引っ張ってるのか
は、分からないが
とにかく正しく犬の散歩だな・・・・と、ぼーっと考えていた。
とりあえず、
右頬に残る柔らかくも温かい独特の感触は
最低でも3日間は消えないと断言できる。
今夜は枕元にタオルと消臭剤をスタンバイさせてから寝ることにしよう・・・。
*あとがき*
誰だよ。ほっぺにちゅーで惚けちゃうなんてロッドじゃないー!!
まあ、彼の場合するのは慣れてるけど、されるのは慣れてないってことで、ご勘弁ご容赦ください・・・・・。
でも最後のだけはロッドっぽい?(聞くな/意味分からない乙女の方はごめんなさい)