「はぁ〜・・・ほんと可愛いよなぁ」


アルバムを捲りながらの独り言。

人様に見られたら危ないやつだって思われるかもしれないけど

取り合えず、ちみっこ達は遊びに出てるし

お昼時でもないから隊長達もやってこない。


誰かに見られる危険は低いはず。



またパラリと1ページめくる。


そして無意識に出るピンクの溜息。



「くぅ〜!こーして見ると、やっぱ昔から可愛いぜ」

「なーにが?」

「何ってコレだよ。の写真・・・・・・って!ご本人!?」

「よーっす。邪魔してるよ」



いつの間にやら背後に立ってた

一体全体いつの間に・・・。



「お、懐かしい〜。昔の写真ばっかじゃん。見せて見せて!」

「丁寧に見ろよな」

「りょーかい」


俺の手からアルバムを奪って

俺の隣に座り込んで


俺と一緒になって昔の自分達を覗き込む。



「あ!これハーレムが寝ぼけて眼魔砲撃った時だ」

「あん時は大変だったよな。地上4000フィードで飛空艦に風穴開いちまってさ」

「穴埋めるのに、あたし働かされまくったっけ」

「そうそう。手分けして艦中から金属かき集めて、それに溶かしてもらって」

「なのに張本人のハーレムはずーっと寝てて、腹いせにロッドとあたしで顔に落書きしてやった」

「んで、俺が濡れ衣着せられた・・・」

「あははは!あんなのもう時効、時効」

「時効じゃねーよ。ったく、俺は殺されかけたんだぞ」




ぶつぶつ文句を言っても

にはまるで効果なし。


楽しそうに大口開けて笑うだけ。



一枚一枚の写真に寿司詰めになってる思い出を

二人でいちいち掘り起こしながら


ページは少しずつ背表紙に近づく。


そしてラスト2ページとなった時、俺はあることを思い出した。



「・・・・あ!待て

「んー?」

「ストップ。そこまで」

「えー、何で!」

「何でも!とにかくココから先は見せらんねぇの」

「ちぇ、リキッドのけちー」


からアルバムを取り上げて、

ぐるんと背を向ける。

下手に何所かに置いたら、にはあっさり捕られてしまうだろうから。



だけどそんな心配は無用だった。



俺が背を向けたら、

すぐにが自分の背中をくっつけてきた。

どうやらアルバムを奪い返すつもりは無いらしい。




・・・?」

「ふぁ〜あ・・・・・ちょっと、背中借して」

「それはイイけど、・・・もしかして寝る気か?」

「・・ん。さっきまでオショウダニ追っかけてたから・・・疲れ・・・・・・」

「・・・・・・?」




・・・寝てる。

相変わらず寝つきの良さはピカイチだ。



俺はそっとアルバムを手元に置いて

最後のページを開いた。




そこに映ってるのは、俺だけの秘密の写真。


背中の向こう側にある寝顔より

ちょっとだけ幼い寝顔。




大好きな子が、唯一じっとしている時間を収めた写真。





「オーロラ姫より、の寝顔の方が・・・・やっぱ可愛いや」




大好きなディズニーのお姫様より

俺は



この野性的でやんちゃな女の子の方が大好きなんだ。



それに改めて気づいてしまったら

なんだか背中越しに感じる、この温もりが


どうしようもなく恥ずかしくなってきて



どうしようもなく抱きしめたくなった。












*あとがき*

純情リッちゃん。
他の連中がピンクピンクしたことを悶々と考えてる中
それに染まらずピュアを突き通す赤の番人なのだった。