「すげーキラキラしてるよなぁ」
美しき思い出は・・・
「何が?」
「ロッドの髪の毛」
談話室のソファに寝転がっていた俺の髪を
が無遠慮に手を伸ばす。
それは「触る」とか「撫でる」なんて可愛いもんじゃなくて
「わしづかみ」って言ったほうが正しいような動作。
俺は起き上がって、ソファに片足だけあげて座りなおす。
すると、すかさずはそっちの足に乗っかってきて
膝立ちになって、なお俺の髪を弄る。
「それにサラサラだし・・・」
「そーぉ?」
「うん」
迷うことなく即答するが、少し癇に障った俺は
キラキラなら隊長の髪のが綺麗な金髪だし
サラサラだったらマーカーには負けるけどな。
そんなふうに軽く皮肉を言ってみた。
ハニーブロンドなんて言ってみても、所詮は色づき損ねの金髪。
髪質だって細いだけで滑らかなんかじゃない。
女の子たちには散々褒められた髪だが、俺からしてみたら
それはコンプレックスを逆撫でされてイラ立つだけだったから。
「ん〜・・・そーなんだけど、オレはロッドの髪のがいいな」
「何でだよ」
「だって美味そうだもん」
「は?」
美味そう?
髪が??
ほんっとにこの坊や・・・いやいやお嬢ちゃんはワケがわからない。
「なんかハチミツみてぇで甘そうじゃん」
「まあ・・蜂蜜色って言うくらいだしな」
「へぇ〜。じゃあさ、ロッドの髪も舐めたら甘い?」
「はぁ?何言って・・・・」
答え終わる前に、髪を一房持ち上げられる感触。
そして頭皮に感じる人の息。
「あれ?甘くねーや。・・・でもイイ匂い」
今度は耳の後ろ辺りに直接鼻を近づけてきた。
俺の首にかかってるの鳶色の髪が
本人の呼吸に合わせて揺れてくすぐったい。
「なんか・・・アイスみたいな匂い」
「バニラだっつの。色気のねぇ言い方しやがって・・・」
「ハチミツの色の髪の毛で、アイスの匂いがして・・・・・
ロッドって、食ったら美味そうだな」
・・・・・・・すげぇ口説き文句。
綺麗な髪とか、素敵な色とかなら
バーのお姉さん方に散々言われたけど
「美味そう」だなんて表現されたことは一度だってない。
この子供は、百戦錬磨の俺をつくづく楽しませてくれる。
「いいぜ。もう3、4年したらちゃんに食われてやっても」
「食われたら死んじゃうのに?」
「いい、いい。そのかし美人さんに育ったらなv」
そう言うと、は疑問符だらけの顔で
こくりと頷いた。
今日、また将来に新しい楽しみが増えた。
俺は成長したを頭の中で想像しながら、どんなことをしてやろうかと思案した。
そんな微笑ましいいつもの昼下がり。
ちょっといつもと違うのは、俺のコンプレックスが減ったってこと・・・。
「・・・・・・・って、事もあったよなぁvV」
至極楽しそうな顔で思い出を語るロッド。
その隣では全身でくたびれたオーラを出しているが、げっそりした顔でロッドを横目で睨んでいた。
「何でそんな無駄に無駄なことばっか覚えてんだよ・・・!」
「えー、だってとの大事〜な約束忘れるわけにいかねーだろぉ」
じりじりとに擦り寄って行く。
「んで、俺的には今こそ約束果たす時だと思うわけよ」
「それって・・・・」
「好きなだけ食っていいぜぇ、俺のことv」
「結局それかよ!」
「ほら見ろよv 俺の息子もお前に食ってもらいたくて張り切って・・・」
「ぎゃーーーッ!!ズボン下ろすな、おかしなモン見せるなぁ!!」
あれから4年が経った、同じような午後の昼下がり。
ロッドは、ご自慢のハニーブロンドを風に靡かせ、太陽の光を存分に反射させて
思い出の中と比べて格段に成長した
愛しい愛しい少女を追いかけまわしていた・・・。
追いかけて 抱きしめて
たくさんキスして
唇が乾くくらい愛してるって言って…
キミと一緒の時間が増えるほど
伝えたい愛が増えてどうしようもない
*あとがき*
偽率MAX!!
はい、そうです。髪ネタが書きたかっただけです。
ロッドが髪にコンプレックス持ってるなんて、あり得ない設定作っちまいました。
どっちかってーとチャームポイントだと思ってそうなのに…ガタガタ。