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---これにて終了。あとは読書bakaにて---

『インドで「暮らす、働く、結婚する」』 杉本 昭男 (18/MAR/'10追加)
(ダイアモンド社・2010年2月・1400円)

インド好き日本人って、ちょっと斜めな思い入れとか思い込みとかが感じられることが多いけど、
この人にはそういうところがなくて、本当に日々を楽しんでるのがよかった。
インド人と外国人が結婚するのがこんなに大変だなんて。

『ガールズ・インディア! 女子のための極楽インド案内』 若山 ゆりこ (29/OCT/'08追加)

(河出書房新社・2008年10月・1400円)

チープじゃなくて、超豪華でもなくて、ディープじゃなくて。
インド好き女性イラストレーターの絵って、みんな同じに見えるんだけど。
電車の中でかる〜くインド気分を味わうのによかった。それだけ。
サラーム海上の女房だそうだ。

『インドへ馬鹿がやって来た』(Comic) 山松 ゆうきち (5/OCT/'08追加)

(日本文芸社・2008年3月・1500円)

すんごいね。だって国内旅行すらほとんどしたことないのに、いきなりインドなんだから。
それで自分のマンガをヒンドゥー語に翻訳してインドで売ろうてんだから。英語すらしゃべれないのに。
予想通り、いや予想以上の苦戦を強いられる。なのにまるでめげない。

『イサーンの医者』 スミット・ヘーマサトン (19/DEC/'07追加)

(財団法人 大同生命国際文化基金・1995年3月)

タイの元外務大臣カセー(クラセー)・チャナウォン氏の半生やインタヴューなど。
途上国医療やNGO活動を志す人が読むといいだろう。
タイにもこういう頑張り屋がいるってだけじゃなく、こういう実直な人が外務大臣にまでなったってのがちょいと驚き
(本書には外務大臣になったところまでは載っていない)。
書店では買えない。大学や公立図書館等に寄贈されている。

財団法人 大同生命国際文化基金「アジアの現代文芸」

『カンボジア わが愛 生と死の1500日』 内藤 泰子 (19/DEC/'07追加)

(日本放送出版協会・1979年10月)

内藤泰子さんはカンボジア人外交官と結婚、夫の連れ子3人と我が子1人の6人でプノンペンに住んでいた。
1975年のプノンペン陥落に巻き込まれ、子どもと夫を失い、ポル・ポト政権下の大虐殺をひとり生き延び、1979年に奇跡的に帰国を果たした。
この手記が書かれたのが日本の安定成長期であり、これを書いたのが同じ日本人だなんて信じられない。

『アフリカにょろり旅』 青山 潤 (17/AUG/'07追加)

(講談社・2007年2月・1600円)

アジアではない。東大海洋研究所の研究員たちが、アフリカへウナギを採りに行く。
ウナギの産卵場所を発見したことで知られる塚本教授とその弟子2人が孤軍奮闘。
どこでいつ採れるかわからないからチケットはオープン、観光じゃないから面白そうなところへは行かないし、
予算切りつめのために粗末な宿と粗末な食事ばかりで、あげく病気になる。
アフリカに行く気がそがれる話が満載されている。

『洗面器でヤギごはん』 石田 ゆうすけ (26/JUN/'07追加)
(実業之日本社・2006年11月・1500円)

同じ旅をネタにした3冊目。
同じ旅といっても、7年半もの超長旅だから書くことはたくさんありそうなものなのに、先の2冊とかぶって新鮮味がない。
写真を入れるとか、なんかもうちょっと工夫のしようがあったんじゃないだろうか。
この辺りは本人だけではなく編集者の問題でもある。
一つの旅で何冊も本を書いて飯の種にしつづけると下川裕治になっちゃうから、
ここらで違った視点に立ってほしい。感覚も文章もなかなかいけてるだけに惜しい。

『いちばん危険なトイレといちばんの星空』 石田 ゆうすけ (27/JAN/'07追加)
(実業之日本社・2005年2月・1500円)

『行かずに死ねるか!』の続編。「どこが一番◎◎?」の問いに答える本。
こればっかりは読んでもだめなのね。写真で見たってTVで見たってだめ。
行かないとわからない。そのための参考になる。

『Eye―26歳、僕は世界へ飛び出した』 吉村 健二 (26/JAN/'07追加)
(ソフトバンク クリエイティブ・2005年11月・1600円)

1年間の世界旅行。写真と短い文章。いい感性。

EYE〜世界一周旅行

『行かずに死ねるか! 世界9万5000km自転車ひとり旅』 石田 ゆうすけ (21/JAN/'07追加)
(実業之日本社・2003年10月・1500円)

会社を辞め、7年半かけてチャリで世界一周。
この手が増えてきた。こんなの当たり前の国になればいいな。
みんな、もっと世界に旅立とう。

7年間チャリ世界一周

『インド日記 牛とコンピュータの国から』 小熊 英二 (13/NOV/'06追加)
(新曜社・2000年7月・2700円)

客員教授としてインドに2ヶ月滞在している間の日記。
旅人の日記は数あるが、学者の日記はそうそうない。
いろいろな場所へ飛び回り、数多くの知識人たちと討論していくうちに、
インドとは、日本とは、アジアとは、自分とは、ということについての考えを深めていく。
元々私信(メール)だっただけに堅苦しくないし(いくぶん読みにくい)、
心の柔軟性と知識と探究心がうまい具合に作用していく過程が見える。
インドに興味があって、知識欲がある人にオススメ。

『ミャンマーという国への旅』 エマ・ラーキン (3/NOV/'06追加)
(晶文社・2005年8月・3000円)

著者がジョージ・オーウェルの足跡を追う。
大胆にも一人であっちこっちと歩き回り、知識人らと語らいあう。
当然、憲兵につけられたりするが、無事に切り抜けていく。
あるビルマ人の言葉
「ビルマは癌を病んだ女性みたいなもんだ。その女性は自分が病気だということはわかっている。でもどこも悪くないといった顔で生きていかなきゃならないだ。彼女は医者にかかろうとはしない。それどころか、頬にタナッカーを塗り、髪に新鮮な花を挿す。そしてどこも悪くないような顔で、マーケットに出掛けていくんだ。人々に話しかけ、人々の彼女に話しかける。みんな彼女が癌だってことを知っている。でも、誰もそのことは口にしない。」
長きに渡る圧政に疲弊しきっているビルマ人の、怒りや諦めが伝わってくる。

『秘密のミャンマー』 椎名 誠 (2/NOV/'06追加)
(小学館・2003年10月・1400円)

いつもの気がぬけた椎名節。
野郎4人が面白おかしくあちこちを見て回る、ただそれだけ。
それにしてもあの国に、よく作家が入れたものだ。
多分、椎名さんはビルマ(ミャンマー)の国家事情がよくわかっていながら、
そこを描くことが種々の理由でできなかったのだろう。
それについてはタイトルの「秘密」という言葉が匂わせている、とあとがきにある。

『「在外」日本人』 柳原 和子 (6/AUG/'06追加)
(晶文社・1994年10月・2900円)

海外に住んでいる108人の日本人へのインタヴュー。
なんで今までこの本に出会わなかったんだろう。
108人分の人生が詰まっていて、すごく重くて濃い内容になっている。
日本人とは、外国人とは、海外に生活するとは、宗教とは、戦争とは・・・、
色々なことを考えさせられる。

『ビルマの人権』 ビルマ連邦連合政府 編 (2/AUG/'06追加)
(明石書店・1999年2月・3000円)

資料的な要素が強い。
少々古いが、ビルマの内情が格段に良くなっているということはないだろう。
ビルマという国を理解するための第一歩として、読むべき本。

『タイとビルマの国境に暮らして』 八坂 由美 (2/AUG/'06追加)
(明石書房・2005年6月・2200円)

素人の作文。
「暮らして」というタイトルなのに、暮らしについては語られず、
ビルマ難民キャンプ訪問記録が主体になっている。

『中村屋のボース』 中島 岳志 (12/NOV/'05追加)
(白水社・2005年4月・2200円)

インド独立運動の志士、ラース・ビハーリー・ボースの生涯。
新宿中村屋のインドカリーにこんな歴史があったとは(店内で説明書き見たような気もする)。

『インドぢる』 ねこぢるy (23/OCT/'05追加)
(春風社・2003年7月・1450円)

故ねこぢるの夫と弟が、ねこぢるの思い出をたどるインド旅へ。
仕方ないとはいえ、く、くらい。

『インド・まるごと多聞典』 矢萩 多聞 (23/OCT/'05追加)
(春風社・2002年3月・2381円)

インドに魅せられた人、インド人、筆者が影響を受けた人、との会話録。
インドという枠に囚われてなくて、いんじゃない。

『WORLD JOURNEY』 高橋 歩 (7/OCT/'05追加)
(A-Works・2005年9月・1400円)

世界一周またはそれに近い旅をしてきた人へのインタビューをまとめたもの。
旅心を誘う写真も適当に入ってて、情報もまぁそこそこで、うまくやったなぁ、といいたくなる本だ。

『インド風まかせ』 鈴木 美保子 (7/OCT/'05追加)
(連合出版・1988年11月[改訂版]・1600円)

サブタイトルは“女ひとり放浪の記”。
たくさんの出会いと別れ、イベント、トラブル、
インドを旅するすべてのバックパッカーに起こるような出来事が、ただ書き記されているだけ。
こんなものを読んでも無意味。旅にでよう。

『インドに行こう』 山本 悦夫 (3/SEP/'05追加)
(扶桑社・2005年2月・1200円)

世界の民芸品等輸入会社を経営しているおじさまの旅行記。
年齢的にも、政治家などとつながりのある生活環境的にも、まるで接点がなさそうなお方だ。
自分と異なる視点からの旅行記もたまにはいいか。
文筆業以外の人が書く文章はどうにも読みにくくて、最近の編集者の弱体化が露呈されている。

『インドいき』 ウイリアム・サトクリフ (12/JUL/'05追加)
(ソニー・マガジンズ・2001年11月・1600円)

大学入学前の長期休暇にインドに行くことになった、
皮肉屋なイギリス青年デイヴのお話。
軽〜いタッチで、情けない野郎やらいっちゃってる女やらのインド苦行旅物語が進む。


『インドのコールガール高級売春婦の生活と世界』 プロミラ・カプール (25/JUN/'05追加)
(新宿書房・1993年9月・2800円)

インドのコールガールへのインタビューが中心。
虐げられた女性が自活する道は売春しかない、という現状がしつこく書かれている。


『やすらぎのタイ食卓』 ラッカナー・パンウィチャイ、他 (16/MAY/'05追加)
(めこん・2005年3月・1800円)

日本にいるタイ女性とその友達たちによる、日本でタイ料理を作る、本。
素材がこちらで手に入れられるものばかりだし、
ポピューラーなメニューが多くて参考になりそうな内容だが、なにしろ写真が暗くてヒドい。
めこんはよくこんな素人写真を使って出版しようと思ったもんだ。


『インドの教え』 小暮 満寿雄 (16/MAY/'05追加)
(KKベストセラーズ・2001年7月・1240円)

インド、主にカルカッタを舞台にしたコミック。
路上生活者のアチャールくんがとってもかわいい。
アジアが舞台のコミックは内容が薄く、デザインセンスがないものが多いが、これはGOOD♪
小暮満寿雄 Art Gallery


『インド駐在生活!』 神崎 有里子 (28/APR/'05追加)
(連合出版・2003年9月・1800円)

最もインドと合わないタイプの女性がインド駐在員妻になってしまった。
インド好きからすると、不愉快で仕方がない出来事がつづられている。
この方はインドに不満を持つ以前に、一人前の大人になって出直していただきたい。


『インド・スイート紀行』 鈴木 みち子+豊田 雅人 (28/APR/'05追加)
(現代書館・2003年9月・1900円)

23歳年の差カップル(女性が上)がインド行ったり来たり。
ヒンドゥー語やインド舞踊を習い、ヒンドゥー式の結婚式を挙げる。
旅行記ではなく滞在記。


『アジアがおもしろいごった煮のインド篇』 大庭 かな子 (12/APR/'05追加)
(日地出版・1998年1月・1200円)

ツアコンさんが書くインド入門書。
字ばかりで読みにくい。
これからインドに行こうとしている人向け、表面的総ざらい、
ガイドブックと読み物の中間のようなもの。


『インドノープロブレムへの旅』 ひのもと 由利子 (8/APR/'05追加)
(石風社・04年4月・1500円)

つねに明るく前向きな筆者が、インド旅上での出来事を淡々と書き連ねる旅行記。
第三者的に自分を絶えず見つめ、内省を欠かさないタイプの人は、
インドに負けずに旅していける。


『バンコク楽宮ホテル残照』 谷 恒生 (21/FEB/'05追加)
(小学館・02年8月・1200円)

ラッキーを舞台にした『バンコク楽宮ホテル』 から20年。
アフガンへ、ヘロイン中毒へ、運び屋へ、バンコクに巣食う日本人たちの生きざまを再度描く。


『一号線を北上せよ』 沢木 耕太郎 (10/FEB/'05追加)
(講談社・03年2月・1575円)

年齢を重ねた著者の旅のありかたが、自分の快適さに素直であり、しみじみしていて、心が安らかになれた。
また壇一雄を読んでみよう。


『サラソウジュの木の下でインド植物ものがたり』 西岡 直樹 (10/FEB/'05追加)
(平凡社・03年2月・1785円)

西岡氏の本はどれもホッとできて好きなのだが、あまりにも淡々と植物のお話が続くので、ちょっと退屈。


『シルクロード路上の900日』 大村一朗 (27/AUG/'04追加)
(めこん・04年1月・2500円)

西安からローマまでの1万2000キロを徒歩で旅した大村さんの記録。
あまりに膨大な旅の過程をむりやり1冊につめこんだから、
一箇所ずつの記載が極めて簡素で、それが逆に読者の空想を煽る。
イスラム圏を徒歩で進めるなんて、男性は得だなぁ。


『最後のアジアパー伝』 西原 理恵子・鴨志田 穣 (06/JUN/'04追加)
(講談社・04年2月・1500円)

このシリーズもついに最後。
そしてハシダさんも亡くなった。
あまり極限の体験はしたくないなぁ、と個人的に思っちゃった。


『煮え煮えアジアパー伝』 『もっと煮え煮えアジアパー伝』 西原 理恵子・鴨志田 穣 (10/JUN/'03追加)
(講談社・02年8月・1600円/03年3月・1600円)

2冊まとめて1冊にしろ。儲けることばっかり考えおって。
サイバラの漫画はザツさが増し、鴨の文章は読めるようになった。
鴨文はジットリネットリ系の、ちゃんとしたアジアのお話になっていて、はじめてカーチャンのマンガより面白いと思った。
それにしても2人の毛色があまりに違う。これでほんとに夫婦かね。


『旅する胃袋』 篠藤 ゆり (02/JAN/'03追加)
(アートン・02年7月・1800円)

タイトルからすると下世話な食い倒し本のようなのに、人柄、生き様、食へのこだわり、旅のスタイル、
なにもかもが洗練されて、俗ではなく極めてまっとう、詩的で素直な内容。食の造詣がかなり深い。
こういう本がもっと読まれるようにならないと、バカ旅行者が減らない。


『ふたたびの旅。』 グレゴリ 青山 (22/JUL/'02追加)
(メディアファクトリー・02年7月・950円)

「グ」だもの、面白くないわきゃない。
さらにグルグルマニアと見えて、もーなんだかとってもラブリーだわん。


『アジアを喰う』 鈴木 みそ (22/JUL/'02追加)
(双葉社・01年11月・952円)

夫婦でアジア旅、マンガ。
ふむふむ、そーね、ってな内容で、後の参考になるってわけじゃないから、買うものなのかどーか。
個人的に絵が嫌い。


『アジア行かされまくり』 宇野 亜由美 (22/JUL/'02追加)
(白泉社・98年10月・933円)

雑誌PUTAOに連載されたものに加筆されたもの。
マンガと写真と文章のミックス体はアジア物の主流なのか。
著者はこう言われるのとっても不快だろうけど、つまりサイバラの毒を抜いた版だな。
メンツもかぶってるし。


『バンコクカオサンプー太郎読本』 ジミー 金村 (15/DEC/'01追加)
(双葉社・01年2月・1400円)

バンコクってところは街歩きに格好の場所だ。
バスマップ、運河マップ等、目的もなくバンコクに居続ける人に便利な本だね。


『アジア自由旅行』 島田 雅彦+佐藤 治彦 (7/NOV/'01追加)
(小学館・01年5月・1400円)

野郎2人がモンゴル、イスラエル、ミャンマー、ベトナム、台湾、マレーシア、香港&マカオ、ブラジル、オーストラリアへ。
平均的観光地からちょっとだけ離れたところを、平均的観点からちょっとだけ離れたところから。
島田雅彦ってゲイっぽいけど意外にノーマルな人なのかも。


『アジアパー伝』 西原 理恵子・鴨志田 穣 (7/NOV/'01追加)
(講談社・01年7月・1400円)

サイバラマンガのインパクト強し。
カモちゃんが一生懸命書いてるのに、カモ文だけでこの値段だったら買わないよな。


『旅で会いましょう。』 グレゴリ 青山 (7/NOV/'01追加)
(メディアファクトリー・01年7月・950円)

グが用事のない短い旅にご出発。
ウラジオストックや大連なんて、ちょいと行けるけどちょいとは行かない場所だわさ。
だからこそ行った気にさせてくれるグのマンガがグー(寒)。


『語るインド』 伊藤 武
(KKベストセラーズ・96年12月・1200円)

インドに通えば通うほど知りたくなってくる宗教や文化などを、サンスクリットを通じて解説してくれる。
インドを知的追求したい人向け。堅苦しくはない。


『まんぷくアジアでおやすみなさい』 浜井 幸子 (情報センター出版局・99年9月・1500円)

タイ・雲南・ラオス・ベトナムの安宿と食の本。
イラストと写真があるだけで、内容は不充実(定宿が紹介されているから、あまり売れてほしくない)。


『マンゴーが空から降ってくる』 水野 潮 (めこん・98年9月・1900円)

副題は「タイの田舎に暮らすということ」。
チェンライそばのクソど田舎で女房をもらった著者の日常が描かれている。
ツーリストには見えないタイの現実が、気張らず楽しく書かれている。


『金の芽インド紅茶紀行』 磯淵 猛 (角川書店・98年12月・1600円)

アッサムとダージリンの紅茶園紀行。
筆者の紅茶に対する執念はすごい。
インド紅茶の歴史や現状を知りたい人に。


『ごちそうはバナナの葉の上に』 渡辺 玲 (出帆新社・99年1月・1600円)

サブタイトルは南インド菜食料理紀行。
南インド料理のレシピつき紀行はめずらしいので資料になるが、文章がヒドく読み物とするには辛い。


『旅の雑学ノートインド驚愕編』 山田 和 (ダイヤモンド社・98年12月・1600円)

インドカルチャーについての、シリーズタイトル通り雑学本。
インド初心者には少々難解、インド上級者には物足らず、やや中途半端か。


『アジア裏楽園(パラダイス)』 内山 安雄 (KKベストセラーズ・98年10月・1400円)

数々のトラブルに立ち向かう筆者。
作家根性丸出しで、トラブルをわざと招き寄せているようにも見えたりして、そこがまたほほえましい。


『マンゴーの木』 山田 真美 (幻冬舎・98年12月・1600円)

インド古代魔術「マンゴーの木」を探し求めた実録。
インド魔術・マジックの現状が分かって興味深いのだが、筆者のようなタイプの女性はどうも苦手だ。


『ビルマ・アヘン王国潜入記』 高野 秀行 (草思社・98年10月・1900円)

世界最大のアヘン産地であるビルマ、ワ州への潜入記。
といっても筆者はドラッグに魅せられてこんなことをしたのではない。
律義な文章で、内容もなかなか濃く、寝るのを忘れて読破してしまった。


『アジアの屋台でごちそうさま』 浜井 幸子 (情報センター出版局・98年9月・1500円)

ベトナム・ラオス・ミャンマーの食べもの本。
盛り上がりや特筆すべき点は少ないけれど、文章も絵もまともで読みやすい。


『小さきものたちの神』 アルンダティ・ロイ (DHC・98年6月・2300円)

インド南部ケララ出身の作家による純文学。
遠まわしな表現、詩的なフレーズ、
今どきめずらしいほどに純文学していて、個人的には大好きだ。


『東方見便録』 斉藤 政喜著/イラスト 内澤 旬子 (小学館・98年5月・1575円)

やっぱりトイレ話は楽しいなぁ。
よくがんばりました。◎。


『踊る中国人』 90's中華生活ウォッチャーズ編 (メディアファクトリー・97年6月・1200円)

メイドさんマンガが好きだ。
こんなに恐るべき中国なのに、そこにハマっちまってる5人の著者の存在が恐い。


『鳥頭紀行ぜんぶ』 西原 理恵子 (朝日新聞社・98年5月・952円)

こりゃ紀行かい?
たしかに面白いんだけど、りえぞう先生のマンガがベストセラーになる世の中って何なんだろう。


『ボンベイストーリー』 クリシャン・チャンダル (めこん・94年11月・2000円)

いやぁ、痛快痛快!
ボンベイの路上生活者が生き生きと描かれている。
インドに興味のない人でもきっと楽しめるだろう。


『ボンベイの不思議なアパート』 ロヒントン・ミストリー (文藝春秋・91年8月・2300円)

とあるボンベイのアパートを舞台にした短編集。
ストーリーは面白いのに、訳が悪いのか読みづらい。


『空間の生と死』 武澤 秀一 (丸善・94年6月・2300円)

副題はアジャンターとエローラ。
石窟寺院を建築学的見地から掘り下げている。
書き下ろしの図面はたいへん貴重だ。


『インド神話の謎』 佐藤 和彦 (学研・98年1月・1300円)

B5版で図版が多いから、ヒンドゥー世界に入りやすい。


『ヒンドゥーインド旅案内記』 西見 賢二 (新風舎・95年9月・1068円)

ラジャスタン・タミル・ケララ考察。
元は自主出版だろうか。
卒業論文に毛が生えたようなものだが、よく下調べされている。


『精霊の街デリー』 ウィリアム・ダルリンプル (凱風社・96年8月・1900円)

デリーという都市が、ムガール文化=モスリム文化の上に成り立っていることに改めて気づかされた。
読み物としてもよく書けている。


『多重都市デリー』 荒 松雄 (中公新書・93年11月・780円)

デリーについてさらに追求したくなった矢先に、この本を見つけた。
新書だけに、やや堅い。


『エジプトが好きだから。』 ムラマツ エリコ・なかがわ みどり (日本交通公社出版事業局・96年12月・1500円)

絵と文章がごちゃごちゃと入り組んでいて、少々読みにくい。
エジプトってかなりインドに近いんだなって思った。


『ぢるぢる旅行記 インド編』 ねこぢる (ぶんか社・98年2月・648円)

インド旅マンガ。ちょっとコストパフォーマンス悪い。
でも旅のスタイルには共感もてるよ(ねこぢるさんのご冥福をお祈りいたします)。


『ひみつのグ印観光公司』 グレゴリ 青山 (講談社・98年3月・980円)

モーニングで読んじまってるから新鮮味はないけど、やっぱり笑えるねー。
タイの島でぜひマイタケ氏に遭遇したい。


『東南アジア四次元日記』 宮田 珠己 (旅行人・97年6月・1300円)

ご存知『旅行人』 連載中のタマキさん。
とっても期待してたのに、ゲテ物と紀行の中間になってしまって、空中分解ぎみ。
タイトルも予告通り『タマキング』 がよかったな。


『インド花綴り』 『続・インド花綴り』 西岡 直樹 (木犀社・88年7月/91年6月・2300円/2320円)

近刊本ではないけれど、すばらしい本なので紹介する。
道端の木々草々に興味を持つと、旅はさらに深みを増す。
こういう視点で旅を続けたいものだ。


『ネパール・インドの聖なる植物』 T.C.マジュプリア (八坂書房・96年9月・2400円)

『インド花綴り』 『続・インド花綴り』 のあとに読むとよい。
多少堅苦しいけれど、興味深い内容。


『大図解九龍城』 九龍城探検隊 (岩波書店・97年7月・2600円)

ついに買ってしまった。
このデカさと内容で2600円はいーんじゃない?


『バガージマヌパナス』 池上 永一 (新潮社・94年12月・1400円)

この本を知らない人がまだいるよーだから、しつこく宣伝する。
舞台は沖縄。
あとは読めっ。死ぬまでにゼッタイ読め!


『旅のグ』 グレゴリ 青山 (旅行人・96年6月・1456円)

文句無しにおかしーざんす。
どんどん書いてねっ。


『東南アジアガハハ料理ノート』 森 優子
(晶文社出版・97年10月・1400円)

いやぁ、実にいい。ガハハ具合が実にいーぞ。
中でもヤムヌアの「ヤムヤムヤム・・・」がとってもいーぞ!


『インド旅の本』 山田和
(平凡社・97年11月・1524円)

写真と文章でつづるインド旅入門書。
ありそうでなかったタイプの本だ。


『旅の雑学ノートインド熱闘編』 山田 和
(ダイヤモンド社・97年3月・1600円)

おなじく山田氏のインド旅熱闘記録本。
大まかにはナットクできるけれど、底に流れるインドへの不信感が気にいらない。


『National Parks of Thailand』 Gray,Piprell&Graham
(Industrial Finance Corporation of Thailand・94年再版・498バーツ)

1994年Revised Edition。タイに国立公園がこんなにあったのかと驚かされる。
タイでの旅のありかたが、この本を読むと変わることだろう。入手はタイの書店で。


『天涯第一鳥は舞い光は流れ』 沢木 耕太郎
(スイッチ・パブリッシング・97年10月・3200円)

沢木氏初の写真集。
3200円出して彼の旅を追体験する必要があるのかどうかは、人それぞれ。


『アジアの美味しい道具たち』 平松 洋子
(晶文社・96年5月・1900円)

まずは現地に行って実物を見てみたい、と思った。


『トウガラシの文化誌』 アマール・ナージ
(晶文社・97年12月・2800円)

たかがトウガラシ、されどトウガラシ。
情報ギッチリ、字もギッチリ。


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