ヒンドゥーの神々
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三神一体
トリムールティ。
ブラフマー(中央:創造)、ヴィシュヌ(左:繁栄維持)、
シヴァ(右:破壊)の三神は、
宇宙原理の三面であり、
究極的には一体であるとする説。
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ヴィシュヌ
二大神の一。宇宙の繁栄維持。青い肌と4本の腕。
アナンタ龍王の上に眠り、ガルーダに乗って空を飛ぶ。
へそからブラフマー(梵天)が誕生したとも(ヴィシュヌ教説)。
円盤・ほら貝・こん棒・蓮華を持つ。
神妃はラクシュミー。
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ヴィシュヌの化身
ヴィシュヌの化身としては、
魚・亀・猪・人獅子・矮人・斧を持つラーマ・
『ラーマーヤナ』の英雄ラーマ・ブッダ・カルキ・
クリシュナの10の化身がよくしられている。
左絵は人獅子(ナラシンハ)。
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ラーマ
叙事詩『ラーマーヤナ』の主人公。妻はシーター。
『ラーマーヤナ』最終編では、
シーターの純潔を懐疑した故に彼女を失い、
ヴィシュヌに戻って天上に帰る、とあるが、
この部分は後世の加筆と考えられている。
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クリシュナ
インドで最も親しまれている神。映画にもたびたび登場する。
牛飼い、笛の名手、牧女たちのあこがれの的、
いたずら好き、カンサー王を殺した英雄、
アルジュナにダルマ(正法)を説いたなど、
数多くの神話逸話が存在する。
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ブッダ
ヴィシュヌ教はブッダをも化身として取り込んでいる。
ブッダは誤った教義をアスラ(悪魔)に説くことによって、
それらを退治する一躍を担ったとされ、
ここに仏教を異端とする否定的態度がうかがえる。
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ラクシュミー
富と幸運と豊穣の女神。吉祥天。
蓮華の上に立ち、左手には蓮の花、
右手からは金貨がこぼれ落ちる。
夫ヴィシュヌが化身として現れるとき、
ラクシュミーもそれに従って姿を変えるとされる。
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ハヌマーン
『ラーマーヤナ』において、
ヴィシュヌの化身ラーマを助ける猿の戦士。
ラーマの弟ラクシュマナが倒れたとき、
彼を救うために、四つの薬草が生えるカイラーサ山を、
山ごと運んだ、という下りはことに有名。
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シヴァ
二大神の一。破壊と恩愛。
バイラヴァ(恐怖すべき者)、ムンダマーラー
(ドクロを首にかける者)、シャンカラ(吉祥なる者)、
パシュパティ(獣の王)など、多くの異名をもつ。
全身に灰を塗り、手には三叉戟、額に第三の眼がある。
リンガ(抽象化された男性性器)をシヴァの象徴とする。
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ナタラージャ(踊りの王)としてのシヴァ
シヴァは108の舞踊を演じたとされるが、中でも、
カイラーサ山で演じられた神々を前にしての舞踊、
畏怖相で演じられるターンダヴァ(左絵)、
ターラガム(ターラカ)の森で踊られたナーダーンタ、
の3種が重要とされる。
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パールヴァティー
シヴァの神妃。ウマー(母)とも呼ばれる。
シヴァの最初の妻サティーの生まれ変わりとされる。
シャクティ(性力)の顕現であり、
シヴァ(リンガ:男性原理)は、
パールヴァティ(クンダリニー:女性原理)との合一あって、
はじめて完全なものとなると考えられている。
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ガネーシャ
富と繁栄、知恵と学問、障害を除去し成功をもたらす神。
パールヴァティーは夫シヴァの留守中に、
自分の体の垢を集めて息子を作った。
これを見たシヴァが怒って首を刎ねたが、真実を知ると、
部下に、最初に出会った生き物の首を持ってくるよう命じた。
こうしてこの姿となったとされる。
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ドゥルガー
原意は、近づきがたい女神。
もとは土俗の神であったが、
『マハーバーラタ』によって神格が昇華され、
航海の神、戦いの神となる。
十本の腕にさまざまな武器を持ち、虎または獅子に乗る。
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カーリー
原意は、時の女神、あるいは黒い女神。
ドゥルガーの怒りから生まれた。
シヴァの暗黒面を司る神妃であり、
シャクティとして、
シヴァのエネルギーの源泉となっている。
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サラスヴァティー
学問と知恵、財産と幸福、弁舌と音楽の神。弁財天。
手にはヴェーダ教典、数珠、ヴィーナ(楽器)を持ち、
傍らには彼女の乗り物である孔雀がひかえ、
背後には川が流れる(もとは川の神)。
ブラフマーによって創造され、ブラフマーの神妃となった。
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スールヤ(スーリヤ)
太陽神。七頭立ての馬車に乗って天を駆ける。
ヴィシュヌの化身と見なされることも多い。
左の絵は九曜を表わし、中央がスールヤ。
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シルディ・サイババ
1838年頃生まれたとされる聖者。
16歳頃からマハーラーシュトラ州シルディ村において、
ヒンドゥーやイスラムなどの宗教の枠を超えた、
普遍的な神の教えを説いた。
サティア・サイババは彼の生まれ変わりとされている。
*無断転載を禁ず (C)Ayame K.
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