オブレートだより

2023年6月 第40号 発行 聖ベネディクト女子修道院

壮瞥公園の写真

壮瞥公園から洞爺湖を眺める

日常から

 コロナ感染から3年が過ぎ、感染拡大対策も見直され、今はインフルエンザと同じ対応となりました。
ホッとすると同時に多少の不安はありますが、この間、皆様は如何お過ごしでしたでしょうか。

 私たちも時代の流れに取り残されず、昨年の大晦日からお正月にかけて3人がコロナに感染しました。
幸いとても軽く、後遺症も見られないほどでした。
毎日、北海道陽性者健康サポートセンターから電話で報告する健康調査の対応や、院内外への感染防止対策などで忙しいお正月を過ごしましたが、クラスターが避けられ、長期間にもならずに日常を取り戻せましたのが感謝でした。

 生活がほぼ平常に戻って暖かい日が続き、例年より10日ぐらい早い花の便りがあちらこちらから聞かれるようになり、私たちも久しぶりにお花見でリフレッシュしましょうかと話し合い、2台の車に分乗して有珠郡壮瞥町(そうべつちょう)の壮瞥公園に行きました。
修道院から目的地まで約1時間程でしたが、途中多くの山々はまだ若葉をつけていない冬枯れのような状態でしたので、木々の間から見える満開の山桜は「春ですよ!」と叫んでいるようでした。

壮瞥町に入ると青々とした麦畑が一面に広がっていたり、イチゴを育てているのでしょうか、ビニールハウスが目立ちました。
また、特産のリンゴの木は堅い花芽のままでしたが、きれいに剪定され、まるで両腕を左右にピーンと伸ばしてかっこよく立っている姿は、「咲くのはもうすぐだよ」と言っているかのようです。

公園に差し掛かると道は急斜面で幅が狭く、対向車が来てすれ違う時、横の崖に落ちはしないだろうかと怖かったです。
公園の頂上が展望台で10台位は駐車が出来るほどの広さ。
車から降りてすぐ目に飛び込んできたのは青色の洞爺湖、その後ろに有珠山、昭和新山そして雪をかぶった羊蹄山でした。
園内は3分咲の豊後梅が300本程、満開の桜とこぶしの花もとても見事で、これらのどれか一つでも欠けるとここの絶景は成立しなかったかなと思うほどお互いに引き立て合っているように見えました。

レクリエーションを決める時は全員が大賛成でもなかったが、お互いに少しずつ歩み寄って実現し、皆で「綺麗だった。」「ここには初めて来た。」「来てよかった。」と話し合えました。

  自然から頂いた癒やし、喜びに感謝!

    院長 シスターナオミ  田中 美智子