【万博大丈夫？】1970年／2023年 大阪の気温比較表【熱中症ヤバい】

2025年に大阪市内の埋立地である「夢洲（ゆめしま）」で開催される万博。（正式名称：2025年日本国際博覧会、略称：大阪・関⻄万博）
大阪では1970年に吹田市の千里丘陵で開催された「日本万国博覧会（EXPO'70）」から55年ぶり、2回目の開催となります。

2025年の大阪万博は、万博の中でも5年ごとに開催される最大規模の「登録博」に区分されているようですが、
「地元大阪でも（利権関係者以外）ほとんど興味を持っている人がいない」とか
「予算がどんどん膨らみ税金垂れ流し状態」とか
「予算だけでなく地盤もユルユル、災害時の避難路は橋1本と海底トンネル1本だけ」とか
「海外パビリオンの建築がまだほとんど始まっておらずそもそも間に合うのか」とか
「資材高騰･人材不足の中、割に合わず建設業界に敬遠されている」とか
「一方、USJとTDLとTDS全部足した入場者数の1.6倍（半年で2800万人）で皮算用w」とか
「マスコットキャラがキモい」とか
「閉幕後は全部使い捨てってSDGsにケンカ売ってるよね」とか
「外側のリングを先に作って中のパビリオン工事が、、、って段取り中学生レベルかよw」とか、
とにかく全く良い話を聞いたことが無く、素人目にも非常にヤバい状況となっております。（2024年2月現在）

当方、建設業界にも維新政治にもあまり興味が無く、余計なことを言って面倒なことになるのもイヤなので、当サイトでは客観的なデータである「気温」を1970年と比較することにより2025年大阪万博のヤバさを検証していきます。

まずは下の比較表をご覧下さい。
猛暑日・真夏日等に着色していますので、比較表をざっと見ていただくだけで、2023年の大阪は温暖化・ヒートアイランド現象が進み、1970年の大阪とはもはや全く別の都市であることがお分かりかと思います。
以下、いくつかの項目について分析していきます。

【猛暑日について】
最高気温が35℃以上の「猛暑日」は1970年は6日（7月:2日、8月:4日）であったのに対し、2023年は27日（7月:8日、8月:18日、9月:1日）と明らかに異常な増え方です。
気温が35℃以上（正確には暑さ指数[WBGT]が31以上）の場合、熱中症のリスクが非常に高くなるため「特別な場合以外は運動を中止する。特に子どもの場合には中止すべき。」とされています（日本スポーツ協会：熱中症予防のための運動指針）
万博って「特別な場合」に該当するのでしょうか？
あ、そういえば日本国際博覧会協会は「大阪万博は特別扱いで残業規制の適用外にしてくれ」って要望していましたね。少なくとも主催者は「今回の大阪万博は特別！」と考えているようです。
もはや今回の大阪万博のテーマ『いのち輝く未来社会のデザイン』は質の悪いブラックジョークにしか思えません。
無料招待という名の学徒動員で徴集された学生や、ノルマで割り当てられた入場券を定価で買わされたサラリーマンや公務員、1970年大阪万博の楽しかった思い出を持つお年寄りの方々が、会場内でバタバタ熱中症で倒れないよう祈るばかりです。

ちなみに「猛暑日」という名前、近年あまりにも最高気温が35℃以上の日が増えてきたことから2007年に定められたものです。

【真夏日について】
最高気温が30℃以上の「真夏日」は1970年は57日（6月:1日、7月:21日、8月:29日、9月:19日）であったのに対し、2023年は92日（5月:1日、6月:6日、7月:30日、8月:30日、9月:25日）と1.5倍以上に増えています。（いずれも猛暑⽇を含む）
全般的に気温が高くなった結果、近年は8月だけではなく7月までほぼ全日が真夏日となってしまいました。毎日暑すぎです。
ちなみに2023年8月で唯一真夏日でなかった8/15は、台風7号の接近により一日中大雨だった日です。
お盆の新幹線の運休や大幅なダイヤ乱れで記憶に残っている人も多いのでは？
8/15はUSJも終日クローズしていたので、もし万博が開催されていたとしてもクローズになるかと思います。（それとも万博だけは特別？）

【熱帯夜について】
夜間の最低気温が25℃以上の「熱帯夜」は1970年は28日（7月:11日、8月:14日、9月:3日）であったのに対し、2023年は61日（7月:17日、8月:29日、9月:15日）と2倍以上に増えています。
1970年8月は約半分が熱帯夜でしたが、2023年8月はほぼ全日が熱帯夜となってしまいました。
また2023年は、7/22から8/23の一ヶ月以上にわたって気温が一度も25度以下にならないという何ともひどい状況です。

熱中症は以前は「日射病」と呼ばれ、昼間･屋外で起こるもの、という前提でしたが、近年は夜間や室内でも熱中症が発生するようになってしまいました。
そういえば「花火大会で熱中症で搬送」というニュースも今年は何回か耳にしました。（これは大阪だけに限りませんが）

【冬日について（3月〜10月）】
最低気温が0℃未満（氷点下）の「冬日」は1970年は3月21日に1日だけありました。2023年は当然ながら？ゼロです。
ちなみに大阪で1970年以降の53年間で、3月〜10月に冬日が1日でもあったのは
1970年(1日)、71年(4日)、72年(2日)、74年(4日)、75年(1日)、77年(3日)
1983年(1日)、84年(6日)、86年(3日)、87年(1日)、88年(1日)
の計「27日」で、いずれも3月に冬日が観測されています。
1970年代、80年代は1年おきくらいで観測されていた冬日が、1988年以降パッタリ無くなり、以後35年間にわたって3月〜10月には冬日がない状況です。

【気温差（2023年ー1970年）について】
地味にヤバいデータとなっているのが気温差です。
特に3月の気温差は、2023年の方が最高気温・最低気温ともにほぼ連日5℃以上高く、中には最高気温の差が18.3℃（1970/3/22: 6.9℃、2023/3/22: 25.2℃）なんていうとんでもない日もあります。
まぁ3月は逆に最近の方が20℃前後の最高気温で過ごしやすい気候といえますが、1970年の万博は3月15日に開幕したのに対し、2025年の万博は4月13日に開幕だそうです。
逆に1970年は万博が閉幕した以降、真夏日は少なくなってきますが、2023年は9/14以降も9月末まで30℃以上の真夏日が連日続き、気温差も5℃以上ある日が増えてきます。
わざわざ過ごしやすい時期を外して暑すぎる時期に開催するとは何を考えているのでしょうか。
たぶん役所の4月〜3月の単年度予算システム（補助金）に各業界がどっぷり漬かってしまった結果、日本全体が年度を跨いだイベントに対応できないようになってしまった結果かと思います。

また6月中旬から7月中旬、8月上旬から中旬にかけて、2023年の方が連日5℃前後高い状況です。
もううんざりですね。

※いずれも気象庁の公式データで比較しています。
（観測地点データ：大阪）
・1970年：北緯34度40分60秒、東経135度31分8.7秒
・2023年：北緯34度40分54秒、東経135度31分4秒