通勤に使う
当時、私は、某農業団体の営農指導員をやっていました。
職場の通勤はAE100型のスプリンターに乗ってましたが、
時々セブンでも通勤してました。
「時々乗ってやらないと、バッテリーが上がる。」
と言うのが主な理由でした。職場にセブンで通勤なんて、
結構、不謹慎な人みたいでしたが、農家の親父さんの評判は、
違って、見ると駆け寄って、
農家 「おおー!これ、なんて言うトラクター??」
フォードのトラクターは昔、農家の羨望の的だった(笑)
俺様 「ち、ちがいますよ。自動車ですっ(汗)」
農家 「おー!フォードかあ。低地用だな!
ブドウ園の中で使うに最高だなっ!!」
俺様 「だから、トラクターじゃないです!!」
農家 「あんだよ、PTO付いてねえじゃん(爆)。」
というやり取りがあり、特に白い目では見られませんでした。
(ちなみにPTO=パワーテイクオフ。ローターを回すドライブシャフトです)
仕事は農家の世話したり、農業団体の世話をしたり。しかし普段は
米を担いだりする人夫のような生活です。
農家のオッちゃんは皆そうですが、
酒を飲まさないと働いてくれない処があり、
「顔合わせ会」に始まり、「検討会」、「慰労会」、「会計監査」に「総会」、「離散会」と、
毎回、「コンパニオン付きの」飲み会がありました。
担当者の持ってる団体は当然1つだけじゃないので、さらに多く、私の場合、
年間20回近く、酒池肉林(意味違うって)
の、目くるめく宴会がありました。
当然、事務局の私は、旅館の予約とコンパニオンの手配をするのですが、
税金対策なのか、派遣会社は毎年消滅したりで、中々予約がつきません。
オネエチャンから「また使ってくださいねー。」と携帯番号書いていただき、
集めた名刺は、お茶の筒一杯になりましたねー。このあたりは、いろいろ
ノウハウがあって、いつもいいコを確保するのが、私の役目になりました。
(大抵、素人さん。短大生とか、看護学校生のバイトでしたね)
迫られる
と言っても、事務局は宴会の席では酔っ払ってる場合ではなく、
支店長の目配せのもと、ダッシュで酒注ぎをします。上座から順に注ぎ、
オネエちゃんの、
娘達 「延長お願いしますよお〜。」
というおねだりに耐えなくてはならないのです。すると、不思議な現象が。
これらの宴会は、男で若いのは私一人。延長出来る権限があるのも私。さらに、
皆、ベロンベロンに酔っ払ってんのに、私一人が飲まずに甲斐甲斐しく立ち
振る舞うと、すごくいい人に見えるんでしたねー。
評判が良くて、オネエちゃんから、携帯に、プライベートの
お誘いの電話がバンバン来ました(爆)
そういう関係で、今でも温泉旅館は顔パス。
ある時は4人、座敷に呼んで、4人全員から電話が掛かってきましたねー(笑)
やっつけるのに、1週間掛かりました(食事した位で、何もしてませんよ、ホント)。
ある時の事です、
俺様 「うー、便所便所。」
と、トイレに入ると、さっきまで一緒に飲んでたネエちゃんが走って来たと思うと、
ギュっと後ろから抱き付かれ、ベロチューしてきたのです。
(注:チ○チン出してます)さすがにあせりました。頭ん中が白くなります。
俺様 「ピン○コンパニオンと、まちがったか??」
しかし、そんなコースはないはずです。そんなの料金に入ってません。
しかも、旅館の廊下でこんな事してると、農家の親父から見られて、
農家 「○○さんの息子、あんなことしてたよー。」
と噂になり兼ねません。まずいです。わずかに理性が勝ち、
目をウルウルさせてる女のコを引き剥がし、何食わぬ顔で座敷に
復帰しました。戻ると、さっきのコがチラチラこっちを見てます。その日は、
このまま終わりました(疲れた....)。
また迫られる
1週間後のことです。
「明日、秋田に就職に帰るのー。山形最後の日なのー。」
誰かと思って携帯に出ると、この間のコでした。看護婦になるために
帰るそうです。話してるうちに、会うことになりました。
俺様 「どうせ、これで最初で最後だし。」
位の気持ちで、二人して、山形市内のショットバーに行って飲みます。
ここは地元のAM局のラジオパーソナリテイーをされてる方が、
夜中に趣味でされてる所です。
ラジオ局ではふざけてますが、ダンデイーな方です。
私はこの方の大ファンです。いつもラジオ聞いてます。
マスターは、ケーターハムのオーナーです。かつて、彼の番組、名前が、
「いけいけドンドン、スーパーセブン!」
というのをやってて、セブンオーナーを驚愕させた事があります(内容は無関係です)。
何でも、今のヨメさんの実家に、結婚の承諾に行くのに、無謀にも
セブンで行き、途中で故障し、走行不能になり、おかげで
結婚が遅れたという、「セブン乗りの鑑」のような方で、
輸入元の紀和商会に新車のセブンを注文した時、紀和の社長から、
「全額前金でお願いします。」
と言われ、さらに、
「タイヤとホイールはオプションです。
どうされますか?」
と言われた伝説を持ってます(車輪がオプションだなんて...)。
改めてオネエちゃんの顔を見るとブスではないですが、旅館で
見た時と違って、セクシーさに欠ける、ごく普通のコでした。なんだか、
酔っ払ってた時と印象はまるで違います。シラフでは、見ては
イケなかったのでしょうか?前の週の事もあり、気まずいです。
うーん、困った。何か、話そう。当たり障りのない話から振ってみます。
俺様 「ところで、好みのタイプはどんなのよ?」
娘 「ん〜、KINKIとか、タッキーかなー。」
んんっ、タッキーって誰だい??(注:99年末の話です)
ジャニーズJr(当時)の滝沢君の予備知識が無く、出だしからつまずきました。
自爆です。ああ〜
世代の差を感じます。
一瞬、周りの空気が固まったような気がします。マスターのシェーカーの
音も、止まってしまいました。視線が痛いです(マスターすみません)。
もう年かな。打ちひしがれて、そん時は何もせずに帰りました。
人事異動
いくら自分が若いと思ってても、寄る年波には勝てません。
潮時です。
それに、そんな日々にもピリオドが。人事異動で金融部に異動になりました。
思えば、20代半ばでこういう生活から足を洗って良かったのかもしれません。
危うく、廃人になるとこでした。(助かった!)
異動した場所は、蔵王の山の中。しかも、近々、統廃合で無くなってしまう、
職員は自分も入れてたった3人という、何だかやる気を無くすとこでした。
お客さんは、お年寄りばっかで、脚腰が弱く、待ってても誰も来ないので、
クルマで毎日集金しなければなりません(そりゃ、支店も無くなる訳です)。
しかし、こんなとこにも良いところが。お客さんの住んでる地域の、
道が全部ワインデイングなのです。
しかも、守備範囲は蔵王温泉のてっぺんまで。上ってしまえば、西蔵王、
蔵王ライン、蔵王エコーライン、蔵王温泉線、広域農道と乗り放題。
支店の前を毎日ドウカテイや白エグリのマッハ3、陸王、W1、CB750K0、
クルマはエリーゼやセブンが爆走してます。夢のような光景です。これは、
俺様 「新天地を発見した!」
さっそくAE100を売り飛ばし、AE86に乗り換えました。
真昼間から蔵王をハチロクで毎日乗りまわす、
人もうらやむ毎日を送って今に至ります。走行ペースは
一ヶ月2千キロを超え、そのほとんどを蔵王のワインデイングで消化します。
こんなに乗ってるのはきっと私だけです。
初期型のハチロク。程度は極上です。毎日朝からから山を走ってます。
よく見ると、テールランプはロータスエスプリS4と同じ部品です。多分、
ハチロク乗りで、こんなこと気にするのは私だけです(笑)。
またしても
ハチロクを乗り始めて一ヶ月後でしょうか、仕事帰りに
オネエチャンのいる店に飲みに行きました。その2日前、後輩が、
後輩 「いい子入ったんですよ!!」
と言うので、二人して行って飲んだので、そん時のボトルで一杯やる
つもりだったのです。新しく来た子は19歳でストレートのロング。
長身で、細くていいオンナでした(後輩の元バイト仲間でした)。
俺 「こないだは、どうも。」
女 「今日は、一人なんだあ(笑)」
店には3人くらいしか居なく、2人で飲み始めます。カウンター越しに話すと
会話もはずみます。やっぱ、ちゃんとしたとこは、落ちつくなー。それに比べて、
素人は、怖いよ(そんなこと思うのは、自分だけか?謎爆)。
女 「今日は、タクシーで、帰っちゃうのー?」
俺 「いや、代行車。」
女 「クルマ、何乗ってるのー?」
俺 「ハチロク。古いの。脚硬くてデートには使えねーよ。」
女 「わあ、一回乗ってみたいなー。」
俺 「そのうちな。一緒に夜景でも見に行くか?フッ(冗談)」
女 「やーん、うれしい。わたし、一杯サービスしちゃう(笑)」
そういう大人の会話をしてました(き、決まった....)。それまでは、
よくあるやり取りのうちです。しかし、次の瞬間、異変が。
俺 「!ウエッップ!!こ、これ何よ?」
女 「?これ?これはお茶(笑)」
俺 「なしてよ!?水割りは??」
女 「私、あと30分で上がりなの(笑)。
それまで酔い醒ましててね(ウフ)。
アパートまで迎えに来て。待ってるから」
あああああー!!またかよ(自爆)。
ここまできたら、断る訳もいかず、ハチロクで迎えに行くことになりました。
(注:2000年夏の出来事です。飲酒運転は絶対ダメヨ。
良い子は真似しないでね。)
サービスしてもらいに行ったのに、サービスしないといけないなんて。
まったく、どうしてこうなるのでしょう?ちょっとふてくされます。
女 「ホントに来てくれたんだー」
俺 「(お前が来いっていったんじゃん)ああ。」
女 「何処いくー??」
俺 「ん、那智が丘。」
女 「それって、仙台じゃん。」
俺 「ああ。(実際は名取市)」
女 「遠くない?」
俺 「いいんだ。そこが一番綺麗だから。」
約1時間後、到着。さすがに仙台の夜景は綺麗です。
女はすっかり舞い上がってます。しかし、私は逆に、落ちこんで
たのですねー。だって、ここは、元彼女との、思いでの
場所だったんですねー。どうしてこんな女と来なきゃならないのか?
だんだんヘコんできました。
俺 「....帰ろ。」
女 「ええー!!(驚愕)」
そのまま、山形に帰ります。ノンストップで帰るので途中、何度も、
女 「眠くない?眠くない?」
と聞いてきます。誘ってるのでしょうか?
俺 「眠くない。俺、明日、
消防団だから(爆)。」
と訳の解らない事を言ってそのまま走ります。実際はかなり眠かったです。
自分でも、何をやってるのか訳が分かりませんが、山形に帰ってきました。
そして1時間も寝ないで、早朝、地元消防団の「ポンプ講習会」を開催しました。
団員から「部長!どうしたんですか?」と言われました(笑)。
このように、ハチロクでさえオンナ受けするのに、「セブンに乗ってる」なんて言ったら、
一体、どうなってしまうんでしょうか?誰か飲み屋で自慢した方はいませんか?
自分は言ったことがありませんが、興味のあるとこです。誰か教えて下さい。