エビスサーキット
今は無き、大森製作所「ダイヤモンドリール」ブランドの「スーパー7」。
セブンを愛する釣り人なら、必ず押さえておきたいアイテムだ(笑)。
たしか、「1700SS」「スーパー7SS」っていう品番もあったなあ。
「エビスサーキットで走りましょう!!」
そう誘ったのは、山形セブンクラブ最後の会長でした。
実は、2000年に役員改選後、山形セブンクラブは個人連絡のみ、という
事で、ほとんど活動してません。会費の返還、名簿と会計報告
の作成くらいで、一ヶ月くらいで、役員としては活動してないかな?
この方が、別に横着なのではなく、止めるのにイイ時期だったんだと
思います。ショップ先導型ではなく、個人の集まりだったので、
収拾がつかず、これ以上の発展は限界だったと私も思います。
(書類は全部、私が引き継ぎました)誰でもそうですが、オーナーズ
クラブの掛け持ちをしてるので、山形セブンクラブが解散しても、
別に、他のクラブ活動を頑張るだけのことです。
(ちなみに、私は仙台B−SEVEN’Sの会員です)
この方は福島のガレージ鈴喜のお客です。紀和商会の代理店で、
何でもすごいセブンがゴロゴロしてるというのです。
「すごいの一杯いますよ!!きっと驚きます。」
ふーん。そんなにすごいのか。じゃあ、行ってみよう。早速、トラスト製
オイルクーラー(サーモブロック付き)、Sタイヤ、8番Vプラグ、
さらにスピードマスターのリッター四千円もするオイルをスタボンから購入。
翌週、東北道からインターに下りて、
「東北サファリパーク(エビスサーキット)」
と書かれてる看板を目指します。ん?サファリパークって?
正門前の駐車場で待ちます。来ました来ました。すごいのが。
VX−R、VX−RE、K−racing、superlight、BDRそしてBDG。
ケーターハムばっかです(当たり前)。なんでも、筑波のセブンレース
で戦ったセブンをナンバー登録して(おいおい)、お客に販売してるとの
ことで、某女性レーサーが乗ってたK−racingもいました。筑波では戦闘力
が落ちて戦えないが、エビスで遊ぶにはピッタリ。しかもチューン済。
ガレージ鈴喜の着眼点はすばらしいと思います。
そうそうたるセブンの群れ。ケントは私だけです。タイヤは032Rに
替えました。ホイールは70年代絶版のウェッズ、レーシングフォージ。
入場すると、コースは2つあって、隣はドリフトコースです。ドリ車の、
「キュー!キュー!キイッー!」
というスキール音がこだまします。「おーやってる、やってる。」
「ドン!!(沈黙)...ピーポーピーポー」
おお、事故った(笑)。
山道みたいなところを、目的のコース目指してノロノロ走ります。
見ると猛獣の檻が。何か看板があり、注意書きが描かれてます。
「猛獣注意!車窓から絶対、
顔を出さないで下さい。」
(ハハ、そりゃー、無理だって)...悪い冗談みたいです。
走る前に、講師を招いて座学を行います。講師は、福島在住の
遊佐さんという方で、ジネッタ使いで有名です。
彼の明快なコース取りの説明に感激して、皆さん次々に熱い質問を
ぶつけます(私は、良く分かってないです)。皆さんはすっかりやる気
マンマンで、コースに向かいます。
出走前の私。レーシングスーツを持ってないので、アメリカ時代に
買った、海軍用空母のクルースーツ(木綿製)で走ります。
出走の合図を待つ。
走ります。エビスはものすごい高低差でいきなり下りです。それは
ラグナセカのコークスクリュー並み(大げさ)。ヘアピンに向かって
ブレーキング。実は、私のバーキンはブレーキに改良が加えられ、
ペダルの先からパッドの果てまで、ごっそり替えてあります。
かいつまんで言うと、ペダル位置変更、マスターシリンダーストッパー、
ライン変更、ウィルウッド4ポッド、さらに何と、マスターバック(反則)、
三菱ジープ純正プロポーショニングバルブ、フルードはDOT5です。
これが三菱ジープ純正Pバルブ。2系統のPバルブってのがポイントだ。高価な
1系統の調整式のレース部品より、安価で確実。何より、政府の「災害対策指定車」
であるジープのパーツは、100%間違い無く全部品が1〜2日で出る。これを使
わない手はないでしょう!フロントから、まるで「真綿を締め付ける」様に効きます!
街乗りでは100数十キロからでもつま先チョイで白煙を上げて止まります。
これはサーキットで試さないといけないでしょう!では、ほれ!
ギュギューーっと減速。すさまじいGです。遊佐講師の言われた通り、
ブレーキを残してヘアピンへ。ホッペタとこめかみに、血が偏ってシビレます。
俺様 「き、気持ちワリ一ー!!」
車酔いしそうです(おいおい)。アホなこと言ってられません。コーナー脱出。
次々抜かれます。←ガーン
面白い位抜かれました。プレーキはすごいのですが、立ち上がりで失速するのです。
パワー不足です。(だって皆んな速いんだもん)
オ、オ、遅すぎる(涙)
あんまり遅くて、バーキンの評判が悪くなるといけないので(笑)
つとめて平静を装いピットイン。自販機からジュースを買って飲みます。
ウマイ!リアフェンダーに付いてるのはPラップね。
数周で走るのをやめて、ピットの屋上で夕涼みをします。
運動後の冷たいものは最高です(笑)
俺様 「面白くネエなあ....」
見ると隣に細くてイイ女が(まただよ)。たしかエリーゼに乗った
オッサンに乗せられて来たコです。娘か、愛人(爆)でしょうか?
「お嬢さん。」
「!はい?何でしょう?」
「名前と携帯番号教えて(核爆)」
私は、学習能力が無いのでしょうか?話に夢中になって、走行会なんてどうでも
良くなりました。全く、遊佐講師のレーシング理論と、目の前のエビスサーキット、
二時間乗り放題を放っぽりだして、何をやってるのでしょう?
気づくと、エビスに行こうと誘った方が立ってます。
「何やってんのよ?」
「いやーっ、ハハハハアー(大汗)」
つまらないので、もう走らないなんて、口が裂けても言えません。
呆れたただろうなあ。
しばらくして、走行会も終わって帰る頃、事件が。
「済みません、駐車場にあるセブンに、ぶつけちゃいましたあ。」
別の走行会に来てたアンちゃんが平謝りしてます。見るとそれは、
鈴木社長のスーパーライト。カーボンフェンダーが、ばっくり破損です。
アルミスキンにもベッコリ。寄りによって一番高い奴に。ヤバイです。
しかし皆は大喜びしてたんですねー。
「やったあー!!」
「ラッキー!!」
「俺にもぶつけてくれ!フレームが限界なんだ!」
何を喜んでるのでしょうか?聞いてみます。
俺様 「どうしたのですか?」
「保険で全損扱いにして新品シャーシに交換するんだ。
だから、いつでも新車の状態になるんだよ。」
す、すごすぎる。セブンの世界は、奥が深いです。