シェイクダウン
マーシャルW反射ヘッドランプ。昔FETが輸入した。70年代のTE27やデメキンのランサー
など、全日本ラリーの出場車には欠かせないアイテム。これをセブンに着けると最高に
可愛らしい。顔にグッと表情が付いてカッコイイです。ロービーム点灯時は、まるで「ニコッ」
と笑ってるようなユーモラスな表情になります。山形セブンクラブでは、シビエBI−IODEや
マーシャルのダブル反射を装着するのは常識でした。私は買い方を知らず、買えなくて、
欲しくて欲しくて最近やっと手に入れました。私は、「お宝」部品には特に固執しませんが、
W反射はこだわりです。ところで、皆さんは、何のヘッドランプを着けてますか?
いよいよナラシも終わり、早速スタボンに行きます。
俺様 「ナラシ、終わりました〜!」
社長 「なに!?もう終わったの?今、真冬で氷点下だよ。よくもまあ(呆)。」
さっそくリフトに上げます。まず、オイルを抜いて、新しいオイルを入れます。
俺様 「オイルフィルターは、交換しますか?」
社長 「お前、オイルフィルター詰まって、立ち往生したクルマ、見たことあるか?」
俺様 「い、いや〜、無いです。」
社長 「だろ?オイル交換二回に一回なんて、大嘘。そんなにゴミは詰まらんよ。詰まっても
リリーフバルブが作動するから。メタルブローでもしない限り、全く交換の必要なし!」
続いて社長、ヘッドカバーを外し、タペットクリアランスの調整をします。
社長 「しかし、タペット調整部が、ダブルネジじゃなく、テーパーネジなんて、聞いた事無いぞ!」
俺様 「そうですか?ところで、セブンのタペット調整は、エンジン冷えてる時に行え、って
何かの本で読みましたよ?温間で調整して、大丈夫ですか?」
社長 「外車に、そう言う事書くの、多いな。温間で熱膨張が出切った時の方が正確
だろ?俺はレース車も全部、80度までエンジン温まった時に調整するな。」
シックネスゲージとレンチで、サクサクと調整が進みます。
俺様 「クリアランスは、いくらですか?」
社長 「ん?INは○ミリ、EXは○ミリ(自主規制)だな。」
俺様 「え?なんか、ノーマル時代にお願いした数値より、だいぶユルめですね?」
社長 「うん。今回は、チューニングエンジンだからな。」
俺様 「それ、答えになってないですよ!」
社長 「まあ、気にするなって(笑)。あとは、点火時期か。さっき、お前が走ってくる時、
軽くノッキングしてたな。音で気づかなかったか?」
俺様 「い、いや、大変調子良くて、全然気づきませんでした。」
社長 「そうか?聞き取り辛いからな。やっぱ、ケントでは点火時期、早められなかったか。」
俺様 「今回、デスビは進角固定に改造したんでしたよね?」
社長 「そうだ。やっぱ、固定が一番、パワーが出るからな。そうか、やっぱ無理か。
せっかく、クランクプーリーに、ヤスリで目印しを付けたのにな。無駄だったか。」
俺様 「一体、どの位置に付けたんですか?」
社長 「ん、上死点前、40度(爆)」
俺様 「そ、それは無茶ですよ!」
社長 「え〜?サニーじゃ、普通だっけよ?やっぱ、ケントは
根性の無いエンジンだな!」
そうしてるうちに作業は終了。いよいよお待ちかね、シェイクダウンです。事前にパワーチェック
は済ましてるので、実力は大体分かるのですが、公道で全開は、まだやってないので、かなり
ワクワクします。社長が行こうとする私に近寄ります。
社長 「何回も言うが、4500回転以上の空ぶかし、オーバーレブは絶対するな。」
俺様 「はいっ!」
社長 「じゃ、軽く行って来い!」
早速走り出します。スタボンの近くは住宅街なので、近くの山道にソロソロと移動。
「フォン!フォン!」
空気もキンキンに冷えて最高の全開日和です(おいおい)。排気音は澄みきって、
ウエーバーの吸気音はさらにすさまじく、どうにかなってしまいそうです(笑)。
俺様 「んじゃあ、イッチョ、行ってみっかあ!」
「壊れてるのか?」と言うくらいタコメーターの針が踊ります。まるで2ストの様です。
(私は、ヤマハDT200WRのRC−SUGOフルキット車、しかもフライホイールを
160グラムも削った、相当やばいバイクを持ってますが、これと同じ位フケます。)
4000回転までブリッピングをして、吹けあがった瞬間にクラッチミートをします。
すかさずアクセルを「ベタッ」と全開!
俺様 「我ながらウマイ(笑)!!」
自画自賛です。すると、とんでもない事が!!前に進まず、後ろから白煙が!
馬場と猪木
一瞬、何が起きたか分かりませんでした。
俺様 「ん、んっ?(何事だ?)」
白煙が顔にかかります。それはタイヤのゴムが焼ける臭いでした。前を見てたので、
メーターを見るのを忘れてました。何か赤く光ってます。それは永井電子「ステッピング
タコメーター」の警告灯です。画面全体が赤く「パッ!パッ!」と光ります。そう言えば、
昔、シフトランプとレッドランプの回転数の設定したな?何回転だっけ?
俺様 「はっ!」
ヤ、ヤバイ!!メーターを見ます。
俺様 「げえ!!7500回転!」
すかさず2速へ。すると僅かに車体が右に横滑りしました。前に進み出してます。
すると今度はタコ踊り!「直ドリ」はドリフト車だけじゃ、なかったのか?タイヤがグリップ
してきました。ハンドルが忙しくなります。「クイックピニオンギア」を装着してて良かった!
加速とともに、あたかもタコメーターの様にスピードメーターの針が踊ります。
俺様 「げえ!2速で*00キロ!!」
3速に入れて、さらに加速。まるで馬場から三十二文キック(ドロップキックね)を食らったかの
ようです。背中から「ドン!」と押される様な、こんな加速、山形セブンクラブの会員から、本国
フルレース仕様のヴォクゾールレーシング貸してもらった時以来だ(ちょっと大げさ)!!
このままじゃ死んじゃう!誰か助けて!ヒッ〜!!
俺様 「あ、アクセル戻せばいいんジャン(爆)。」
うっかり大切な事を忘れてました。そして某所の野草園まで登って、下りはゆっくり帰りました。
スタボンに戻ります。降りると首が痛いのに気づきました。まるで、猪木から延髄切りを食らった
かのようです(大げさ)。何だかフラフラします。いや〜、生きてて良かった。空気がウマイ!
社長 「早いお帰りで(ニヤニヤ)。ん、どうした?顔色が悪いぞ(笑)?」
俺様 「.....いっ、いや〜(冷汗)。」
社長 「速かったかい(笑)?」
俺様 「そ、それは、もう(汗)。」
社長 「何だよ?浮かない顔してよ?何か不具合でもあんのか?」
俺様 「は、は、速過ぎます!!」
社長 「ハハハッ!あったりめえだ(笑)
何のためのチューニングだ!」
俺様 「だって、怖かったんだもーん(爆)。」
社長 「ウイリーしなかっただけ、イイジャン。昔、サニトラやビートル組んだ時は、
バンバンウイリーしたぜ?」
俺様 「....」
こうして私のチューンドケントは、公道を走り出しました。いやー、長かった。これも
皆様のご協力の賜物です。みんなみんな有難う!これからもヨロシクね!
世界初(笑)!!「弥生ホイール」を履いたスーパーセブン!!「いやー、春だったので、つい(笑)。」
このホイールを履いて、「世界一の弥生コレクター」FALCONさんと旧車ミーテイングに行ったことが
あります。FALCONさんの愛車はS30。それにF9J,R10Jという極悪な弥生を履いてます。
旧車マニアの視線が熱かった(痛かった?)でした。旧車ミーテイングやイベントには良く参加します。
もし、見かけたら、一度、セブンについて、話してみませんか?