カトリック新聞2005年6月5日

 

 ビーバー(1644-1704/ドイツ)は、ロザリオの祈りの三つの「神秘」(受肉、受難、復活)に、それぞれ五曲のソナタを書いた。それが「ロザリオのソナタ」だ。

 オルガン奏者の武久源造さんは、バロックバイオリン奏者の大西律子さん、桐山建志さんと共に、昨年末から東京オペラシティ近江楽堂(東京・新宿区)で同曲を演奏してきた。「マリアが一つずつ(=一場面ずつ)変わるのに合っていて、面白い」と武久さん。「(この曲は)いろいろな魅カがあるんですけど、ひとつの物語でソナタが並ぺられてるのは、そんなにあるわけじゃない」と語る。

 桐山さんは、この曲には「バイオリン的な魅カ」が大きいと話す。最初と最後のニ曲以外は、バイオリンの弦を調整しなけれぱならない。バイオリンはソ・レ・ラ・ミの四弦でなるが、ビーバーの曲ではド・ミ・ソ・ドになることもある。

 バイオリンのニ人は交代で弾き、待ち時間に弦を張り替える。「一人でやろうと思ったら、三台くらい用意しておかないと」と桐山さん。

 武久さんは長老派教会の信徒だが、ほかのニ人はキリスト者ではない。大西さんは「題名を見て想像してるのと違う。誕生が暗かったり、苦しいときが明るいメロディーだったり」と、曲の印象を語る。

 近江楽堂は、礼拝堂をイメージして設計されており、天井は十字架のように見える。故舟越保武さんの聖セシリア像もある。その雰囲気を大西さんは、「お客様と(演奏する)、という感じです」と説明する。

 「今回のコンサートの最大の魅力は」と問われた武久さんは、「われわれのアンサンプルです。一人ひとりが全然違う音楽をやつてるのに、対話できる」と自信をもって答えた。

 「『ロザリオのソナタ』全曲-薔薇の花冠を編むように聖母マリアに捧げる祈り」第三回「復活」(最終回)。六月ニ十八日午後七時、東京オペラシティ近江楽堂で。問い合わせは、オフィスアルシュ(TEL.03-3952-8788)まで。

 

戻る