バイオリン音楽の領域Vol.2
Vn:桐山建志、大西律子

いい! 威勢がいい! 元気快活、のびのびしている。古楽、モダン問わず幅広い活動を行っている2人の俊英。まずは古楽器でのバッハ作品集であった1作目に続き、いよいよモダン・バイオリンとバロック・バイオリン両方を使ってタイトルの具体化へ。その自制の対比のほか、ドイツの重厚とフランスの軽妙、ソロとデュオ、デュオにしてもメロディと伴奏の基本形から複雑に絡み合う発展形など、さまざまなコントラストを意図して作品を配置。元気がいいと前述したが、仕上げも丁寧。明るい音に誘われて覗いてみれば、緻密な計算による領域が広がっている。

■福田晃志

 

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