音楽の友3月号

Disc Report
ディスク・レポート

山野雄大

若さと香りと優しさと−日本人演奏家の好演あれこれ

 桐山建志(vn)と仲間たちによるアンサンブルと小倉貴久子(fp)による「若きメンデルスゾーン、ニ短調の魅力」[Ko-ALCD1113]は、早熟の天才メンデルスゾーンが11〜14歳にかけて書いた、ヴァイオリン協奏曲やヴァイオリンとピアノのための協奏曲など、世界初録音と思われる第1稿なども用いた名手たちのライヴ録音。すべてニ短調作品というのも面白いが、気鋭のメンデルスゾーン学者・星野宏美による丁寧な解説も付いて、昨年の「生誕200年」が生んだ貴重なアルバムとなった。

 −後略−

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