明け方の、砂嵐から抜けられそうにない
嵐の向こうには、きっと電波の墓標
あらゆるものの影にまで無情の真実は配信されて、
無で満たされたこの心を闇雲に囃し立てる
本当の真実ではなく、
自らの望む真実だけが、この心の空洞を刺し貫いていて
周波数の鈎針が弱った心の内側に爪を立てる
繰り返される明滅
貴方の発する信号は僕の受像機で像を結ばない
解除できないスクランブル
きっとその奥には救難信号が
だから聞こえる、雨音のような涙の声も
いつまでも砂嵐の奥
それは、奇妙な静けさの焦燥感
それは、心騒ぐような安心感