未明にも掛かっていた電話
電話の向こうには、きっとあの時と何一つ変わっていない貴方。
もしも受話器に手をかけたなら、昔の自分に戻ってしまう。
もう二度と戻らない。退かない。下がらない。
そう決めるために自分の心の原石を
ブリリアントカットに磨き上げてきました。
甘い約束の中には棘つきの黒い羽根が潜んでいることも
今ではもう知っています。
ポケットを探ればすぐに見つかるような幸福を
追い求めるようなことはしません。
孤独が灯した炎の先に照らし出された未来を、
長い永い悪夢の、その先までも見ていこうと思っています。