大王わさび農場を出ると一面の水田がつづいている。道ばたには花々、菖蒲やかきつばたやあやめか、悲しいかなどれがどれだかよくわからない。
 ←の写真、レタッチで水彩風にしてあります。







禄山美術館は建物だけ見て、そこで出会った60歳ぐらいのご一行が話していた、万願寺に行くことにした。深い山。



野生の藤が甘く重く薫っていた。
 つつじ公園に登ってゆく、暗い急な山道の前で一瞬躊躇したが、備えてある杖をたよりに登ることにする。小出さんはリタイア、橋本さんと美子ちゃんはしぶしぶ付き合ってくれた。あえぎながら登ってゆくと、突然視界が開けて、鮮やかな色彩が飛び込んでくる。
 山つつじ、れんげつつじ、黄色のつつじは初めて見た。こぼれんばかりの芍薬、うす紫と白の藤。







万願寺を出たのは4:00をまわっていた。橋本さんがコーヒーを飲みたいというので、安曇野文庫に行くことにした。ところが地図を頼りに走れど、走れど見つからない。どうやら案内書の地図はかなりデタラメなのだ。車を降りて地元の方に聞くと
あちこちからひとが集まってきて首をかしげて相談しながら教えてくれた。この地の方々はほんとにあたたかい。




かくして1時間かかって、安曇野文庫にたどりついた。そのうれしかったこと。やはらかなジャズが流れている。白い壁磨かれた深い木の色。コーヒーとレアとベークドのチーズケーキをたのむ。
 窓辺にろうそくの火が揺れている。器はウエッジウッド。美味しいコーヒーをいただきながら、しばしくつろぐ。
 隣に美術館が併設してあるとのこと、再び訪れることをオーナーご夫妻に約してホテルに向かう。

コーヒー500円、ケーキ400円



つづく