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実感する化学(上巻)
 地球感動編

  廣瀬 千秋 訳  エヌ・ティー・エス (2006)


  おすすめ評価(5段階)
評価項目 評価点

  ・読みやすさ


 
  ・内容の充実度  
  ・独創性、オリジナリティ  
  ・総合評価  


  コメント

 アメリカ化学会の出版物として、アメリカの学生を対象に書かれた本ですが、従来の化学入門書とは大きく異なる記述形式をとっています。

 現代社会の様々な課題の中からテーマを選び、それに関係する化学の中身を解説するスタイルで、化学がその課題とどのように関わっているかを詳しく、でもわかりやすく解説しています。

 上巻では地球感動編という副題からわかる通り、空気、オゾン層、地球温暖化、エネルギー、水、酸性雨の6つのテーマを扱っています。

 環境問題に関心がある人は多いですが、一方で環境問題と化学との関わりを十分に説明できる人はまれなのではないかと思います。しかし、環境問題の解決には化学が不可欠なことを考えると、環境問題と化学との関わりについてうまく説明されている本が必要だと思っていました。

 この本ではその点が見事に説明されているため、化学の本質や面白さをわかってもらうためにもうってつけの本だと思います。


 原書がアメリカの学生を対象として書かれているため、アメリカ社会についての記述が主体ですが、取り上げられている課題は普遍的な内容なので、日本の状況を考えながら読んでいくこともできるようになっています。

 今までの化学の本とは異なるアプローチの仕方がこの本の特徴であり、環境問題と化学との関わりがとてもよくわかる本です。

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 <関連した書籍>

実感する化学(下巻)
 生活感動編

  廣瀬 千秋 訳  エヌ・ティー・エス (2006)



 <おすすめ評価の基準>
評価項目 評価基準

 ・読みやすさ

文章の読みやすさだけでなく、楽しみながら読めるかどうか、読み進めやすい構成になっているかどうかなども踏まえた評価です。

 ・内容の充実度 内容がどれだけ充実しているかに加えて、コストパフォーマンスについても考慮していますので、内容に比べて値段が高いと評価が低くなってしまいます。

 ・独創性、オリジナリティ 特に内容の面から、従来の化学の本とは異なるよりよいものを評価したいと思って設けた項目です。特徴のある本は高めの評価になります。

 ・総合評価


上の3つの評価項目と、さらに細かい点も含めた、その本の全体を評価したものです(3項目の平均ではありません)。


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