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ラブ・ケミストリー
 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
  喜多 喜久 著  宝島社(文庫) (2012)


  おすすめ評価(5段階)
評価項目 評価点

  ・読みやすさ


 
  ・内容の充実度  
  ・独創性、オリジナリティ  
  ・総合評価  


  コメント

 有機化学を専攻する大学院生が主人公の小説です。

 彼は目的とする有機化合物の合成ルートを瞬時に見つけることができる、という特殊能力の持ち主ですが、草食系男子で恋愛はからきしダメ、という設定です。

 その主人公とまわりの人たちが織り成す、ある種のドタバタ劇がさわやかに描かれています。


 今までにたぶんなかった(と思われる)、大学の有機化学系の研究室を舞台にした作品で、とても興味深く、またさらっと読める点でも好感が持てます。

 大学の有機化学系の研究室を知っている人にとっては、ある種の懐かしい世界、そして知らない人にとっては少し新鮮な世界が描かれています。

 テンポよく進むストーリーとともに、普通であれば説明しにくい研究室の描写や、表現のうまさが際立っていると思いました。


 なおこの作品は、第9回『このミステリーがすごい! 』大賞優秀賞作だそうですが、ミステリーというよりはラブコメディ的な要素の方が強いようにも思います。

 ただし読み終わった後にはさわやかな気分が残りますので、理系の人にも文系の人にもおすすめの小説に仕上がっていると思います。


 この著者は次回も有機化学を題材にした作品を書いていくということなので、今後も期待したいと思っています。

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 <おすすめ評価の基準>
評価項目 評価基準

 ・読みやすさ

文章の読みやすさだけでなく、楽しみながら読めるかどうか、読み進めやすい構成になっているかどうかなども踏まえた評価です。

 ・内容の充実度 内容がどれだけ充実しているかに加えて、コストパフォーマンスについても考慮していますので、内容に比べて値段が高いと評価が低くなってしまいます。

 ・独創性、オリジナリティ 特に内容の面から、従来の化学の本とは異なるよりよいものを評価したいと思って設けた項目です。特徴のある本は高めの評価になります。

 ・総合評価


上の3つの評価項目と、さらに細かい点も含めた、その本の全体を評価したものです(3項目の平均ではありません)。


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