漢方薬治療

当院では、漢方薬による治療を積極的に取り入れています。

体質的な問題(冷えやすい、むくみやすいなど)や機能的な異常からくる症状(頭痛、便秘、下痢など)には、西洋薬よりすぐれている場合もあります。

器質的な異常がある場合は、可逆的な状態に対しては、ある程度の効果が期待できます。

<主な適応疾患>
1)内科的疾患

a.消化器系:急性・慢性胃炎、過敏性腸症候群、慢性便秘・下痢、反復性口内炎など

b.呼吸器系:風邪症候群、気管支喘息、慢性気管支炎などの慢性閉塞性肺疾患など

c.神経系:緊張型頭痛、片頭痛、めまいなど

d.循環器系:起立性低血圧、狭心症や不整脈の一部など

e.その他:特発性浮腫、末梢性循環障害

2)整形外科系

肩関節周囲炎(四十肩、五十肩)、膝関節症、腰痛症、関節リウマチの軽症など

3)産婦人科系

過多月経・月経困難症などの月経異常、更年期障害、不妊症や習慣性流産の一部など

4)耳鼻咽喉科系

花粉症、アレルギー性鼻炎、慢性鼻炎、慢性副鼻腔炎、慢性中耳炎の一部など

5)泌尿器科系

血尿・蛋白尿の一部、老人性の夜間頻尿など

6)皮膚科系

アトピー性皮膚炎、湿疹、慢性蕁麻疹、にきび、老人性乾燥性皮膚炎など

7)心身症や精神科系

不安障害や不眠・抑うつを伴うものの一部

*比較的重症のアトピー性皮膚炎や慢性関節リウマチなどでは、エキス剤では十分効果が出ないことがあり、煎じ薬にすると効果が出ることがよくあります。また、西洋薬と併用するとほとんどの場合相乗効果があります。

*心身症や神経症に伴う不安、うつ気分、不眠に対しては、西洋薬の方がはるかに効果的です。しかし、ごく軽症の場合や妊娠中で西洋薬が使いづらい場合にはよく使います。また、冷えやむくみなどの体質が症状を強くしていると考えられる場合には、西洋薬と併用することで早く改善します。