B'zアルバム感想

説明不要。日本が誇る正統派ハードロックバンド。
アルバムは実験作的なモノも多く、ファンにとっても全作を気に入るのは難しいことだと思うが、
コンスタントに良いと思えるものを作ってくれるのは流石。




1.HOT FASHION−流行過多−
2.Easy come,Easy go
3.HOLY NIGHTにくちづけを
4.Gimmie your love
5.Friday midnight blue
　　　　　　　　　　/9曲
 RISKY 73
1990年 4thアルバム
B'zブレイク期のミリオンヒットアルバム。　やはり15年前のアルバムなんだなぁ....と古さの感じるアルバムではあるが、稲葉の歌唱も既に素晴らしい域に達しており（この後更に進化していくが）、松本さんのギターも良く、演奏力に関しては文句のつけどころがない。　個人的に、ちょっと曇った感じのこのアルバムのギターの音質は大好きなのだが、打ち込みサウンドが前面に出ている為ギターの音が後ろに下がってしまっているのは残念。

楽曲に関しては、Easy come,Easy go、LADY NAVIGATIONのような打ち込み主流の曲が続くという感じ。　しかしアルバム収録曲の多くは、もっと短調な曲調でヘヴィさも前に出ており、この時期のシングル曲より良いと感じさせるものも多い。

少なくとも←に挙げた曲は、収録されたシングル曲の愛しい人よ　Good Night・・・より魅力を感じました。　自分は松本さんのギターが前面に出ている曲が好きなので、イントロの明るいギターが素晴らしいHOLY　NIGHTにくちづけを、切れ味鋭いパワーコード主体のHOT FASHION−流行過多−、Friday midnight blueなどが気に入ってます。

この時期の彼らのハード・ロックとデジタルの融合の一つの完成形ともいえる前半の曲に比べると、やはり後半が弱い感はあるが、一般的にはギリギリB'zの名盤の一つにカウントされている一枚。ちなみに一つ確かなことを言っておくと、１０曲目のIt's Rainningは全女性稲葉ファン必聴だということ.....




1.ALONE
2.WILD LIFE
3.Crazy Randezvous
4.Wonederful opportunity
5.快楽の部屋
　　　　　　　　　　/10曲
 IN THE LIFE 89
1991年 5thアルバム
前作「RISKY」ではまだ感じられた青さが完全に払拭され、遂にこの名作が誕生した。　これ程高クオリティなアルバムなのだから売れないはずはないのだが、それにしてもこのアルバムは売れに売れまくった。　シングルは「ALONE」一曲でありながら、当時の最高記録を塗り替える240万枚という枚数を売ったのだった（今では普通の数字に見えるけれど.....

とにかく詩のセンス、曲のセンス、アレンジの仕方、どれをとっても今聴いても全く古さを感じないクオリティを誇っているのだ。　誰もがシングル曲によって抱いている90年代前半のB'zのイメージを、そのまま体現している一枚。
元気の出るWonderful opportunity、　サビまでのメロディがエアロの「What it takes」の丸パク・・・いや、大胆に構想に取り入れた憂いのGYPSY、小粒で楽屋的雰囲気ながらなかなか聴かせるあいかわらずなボクら、ストーリー仕立てのしっとり有名バラードもう一度キスしたかったなどなど、曲のバリエーションの多彩さもB'z史上最高かな。　　他にもキャッチーな曲を挙げれば枚挙にいとまがなく、明るい雰囲気でB'zらしいHRを展開するCrazy Randezvous、BON JOVIっぽさが曲の随所に現れていて、文句なしに格好よいWILD LIFEは個人的に大のお気に入り。

とりわけ
この後のB'zのバラード全ての源流となっているかのような、至宝の名曲
ALONE　
には感動の嵐。
うんうん、この曲があったからCallingやGOLDやらOCEANやらの名バラードが誕生したのだろう。。

というわけで、捨て曲も無くB'z初心者にも文句なしに薦められる傑作・・・と言いたいところなのだが、2、3曲目とエロい曲がありまして、こちらはかなり好き嫌いが分かれるかも。
私は快楽の部屋は好きですけど。




1.月光
2.ZERO
3.Mr.Rolling thunder
4.RUN
5.さよならなんかは言わせない
　　　　　　　　　　/10曲
 RUN 98
1992年 6thアルバム
更にＢ’ｚが飛躍を遂げた、J-POPに残る超名盤！　前作より何が凄いかって、大体の曲の曲調が日本人の琴線に触れまくるようになっているという点。　テクニックに走っていない松本さんのギターや、まだしつこくない稲葉のボーカルも楽曲によく融合し、数々の名曲が生み出されてます。

大体、1曲目の「GAMBLER」、3曲目の「紅い陽炎」から充分な良曲で、大抵のアルバムなら←の欄に載っているだろうに、その後の曲が余りに素晴らし過ぎるせいで霞んでしまっています。どうしてくれるんだ。
なんたって、すっかりB'zの代表曲となっているRUN、シングル曲ながらサビでフラストレーションを大爆発させるような曲構成が素晴らしいZERO。　そして何より忘れてはならない、バラードベストに収録された名バラード、月光が収録されているんだから・・・。　ZEROは曲中の様々なスパイスが利いており、何度聴いても飽きません。てか今聴いてて更に好きになってきたんですけど....　　月光は荘厳な雰囲気の中で展開される、B'z屈指の名バラード。Cメロのシャウトは圧巻の一言だが、そこまで盛り上げていく曲構成の素晴らしさには絶句すらしてしまう。

と言うわけで有名曲も多いアルバムだが、中盤の「IN THE LIFE」に入ってそうな曲調をもつネガティブな2曲なども、とても良い感じです。「NATIVE DANCE」のAメロには妙にハマってしまった(^ ^;)　　
そして炸裂するMr.Rolling thunderはエアロのパクリだが、あれよりアレンジが日本人向けになっていて本当に気に入ってます。　サビのコーラスも何とも見事！なパクリっぷり
その後は優しい感じの楽曲が続いてこのアルバムを締めくくってくれる。さよならなんかは言わせない、Baby,you're my home、2曲とも爽やかな感動を与えてくれる曲でこれまた良いっ。

さっきから「良い」ばかり連発してますが、本当に良い曲ばかりのアルバム。そしてこんなに名曲/良曲の曲の層の厚いアルバムは滅多に無い。　よって神懸り的名盤。