Comics Review
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■ 題名    東京ジュリエット
■ 著者    北川みゆき
■ 出版社   小学館
■ 評価    ★★★★
■ 作品他   ぷりんせすARMY 等
   
 
 
REVIEW



まさに現代版ロミオとジュリエット!周りからいろいろ邪魔されながらも、自分達の力と愛を信じる二人。さまざまな困難に立ち向かい、さらに絆を深め合う。そして、夢への階段を一段一段着実に登り始めていく。主人公の綾瀬みのりは、ファッションデザイナーを目指す女の子。一流のデザイナーになるまで恋をしないと決める。だが、入学した学校で姫こと姫宮亮に出会い、だんだんとその魅力にひきつけられていく。互いに求め合っている二人だが、亮の方がどうしても、気持ちを受け入れてくれない。「必ず綾瀬は、オレを憎むようになる。愛情が深ければ深いほどにね。」と彼は言う。原因は彼の父、雛形英二にあった。 雛形はみのりが幼稚園の頃に書いたデザインを盗作した張本人だった。それで、彼は一躍トップデザイナーに、みのりの両親は離婚。だから、みのりは必ず雛形英二を超えてやると心に誓う。しかし、雛形がみのりを潰そうといろいろと罠を張り巡らしていく。それにたちむかうみのり。そして、彼女を支え守ろうとする亮。二人にはいったいどんな結末が待ち構えているのだろうか・・・・。
  
なんといっても、一押しのキャラクターはヒロインのみのりだ。頑張り屋で意志が強くなによりデザインが好きですばらしい服をつくる。(女性なら誰もが着てみたい!)雛雛形の横暴な攻撃(監禁、作品のすり替え、飼い殺し、審査員買収等、ほとんど犯罪!)に苦しめられるが、亮と二人で乗り越えていく。本当に運命のカップルって感じがする二人だが、些細なことで言い争い喧嘩になるは、二人の中を引き裂こうとする輩はいるわで、いつもトラブルが絶えない。それでも、心が離れないのは、お互いが相手のことを信頼し、欠点などもすべてをひっくるめてのありのままの自分を受け入れ、愛し合っているからだと思う。周りに見せつけるみたいにイチャイチャしているが、ただそれだけの関係ではなく、一流のデザイナーを目指すライバルとして互いに競い合う関係でもある。そういった関係になんとなく憧れる。デザイナーを扱った作品を読んだことがなかったので、とても新鮮で、なんといってもデッサンや服、そしてファッション・ショウの華やかさをとても魅力的に表現されている。そんな華やかな舞台でしれつな争いが繰り広げられている。


投稿者 : TAKA 







 
■ 題名    ハーレム・ビート
■ 著者    西山 優里子
■ 出版社   講談社(週刊マガジン)
■ 評価    ★★★★
■ 作品他   ドラゴンボイス 等
   
 
 
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ゴールを決めるってなんて気持ちがいいんだろう!」何をやっても中途半端だった少年が初めてヒーローになった瞬間だった。ださくてどんくさいためかなにをやってもうまくいかず毎年補欠。そんな彼がバスケに出会い、ゴールを決めることによってバスケットの楽しさを知り、自分の中で何かが変わっていく。この本にはバスケットの楽しさ・面白さがぎっしり詰まっている。特に、悪く言えばドジでバカ正直で小心者、よく言うと何事にもまっすぐで一生懸命、そんな主人公の成瀬徹が十分に引き出している。とにかく、いっしょうけんめいで、どんなときでもあきらめない。そして、ここぞと言う時には、エア・ウォ−クなど、みんなが度肝をぬくプレーを見せてくれる。無敵のレイアップやエアなどの派手な技に、目がいきがちだがやっぱり成瀬の魅力は、どんな逆境でもあきらめないひたむきさと明るさではないかと思う。そんな成瀬のバスケにみんな、引きつけられていく(というか、巻き込まれている)。そのなるちょを支えているのがストリート仲間のミニバスケの女王・みずき、チーマーの浩介、守銭奴の澤村だ。この4人がふとしたことから、チームを組むことになり、ストリートバスケの大会に出場することになる。話はストバス編、公式バスケ編と進んでいく。そのなかで成瀬は、強敵にあたるごとに、どんどん成長していく(必殺技も覚えていくぞ!特にネーミングがすごい!無敵のレイアップなどなど)。いったいどんなプレイヤーになるのかとても楽しみだ。

 

投稿者 : TAKA 







 
■ 題名   SOMEDAY
■ 著者   原秀則
■ 出版社  小学館(ヤングサンデー)
■ 評価   ★★★
■ 作品他  青空、部屋においでよ 等 
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  度重なる不況で相変わらずの就職難。就職協定廃止により就職活動の時期も早まったりととまどう学生達。あわただしい就職活動や周りの人達に巻き込まれながら、自分はどんな仕事をしたいのか、どの会社に入りたいのかを手探り状態ではあるがその答えをみつけようとがんばる主人公。そんな、彼にいろいろなトラブルが発生する。はたして彼は、無事就職することができるのだろうか・・・・。
  周りが就職について考え始めているのに、一人だけ何も考えていないチャンスにめっぽう弱い唐沢周。校内に徐々にスーツ姿がちらつき、就職説明会も行われるようになり、周りが動きだしているのをみると、さすがに焦り出す。でも、いざ就職について考えてみると、自分が何をしたいのかわからない。彼女の絵里香も、映画会社にいきたいと具体的に決めているので、すごく不安になる。そんな彼だが、自分なりに就職活動をスタートさせる。

  まさにわたしにとってタイムリーな作品でした。ちょうど読んだのが、就職活動の真っ只中で、あくせく会社回りをしていて疲れている時に手に取ったのが、この「サムデイ」です。悪戦苦闘している周をみていると、まるで自分をみているようだった。何をしていいのかわからないうちに、就職活動が始まってしまい、なんとなく自分もやらなくてはいけないと思いあせる周。それでも、自分なりに本気で体当たりで相手にぶつかっていくのみると応援したくなる。就職活動だけでも大変なのに、その就職が原因で、いろいろとトラブルが絶えない(彼女と別れたり等)。私はこの本を読んであらためて就職について考えさせられました。自分が入れる会社を探すのではなく、この会社に入って何をやりたいのかを考えて、会社を探すことが重要だと思います。周のように遠回りをするかもしれないけど、自分のやりたいことできる会社を自分は探していきたい。


投稿者 : TAKA 







 
■ 題名    八雲立つ
■ 著者    樹なつみ
■ 出版社   白泉社(ララ)
■ 評価    ★★★★
■ 作品他   花咲ける青少年
   
 
 
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 49年に一度行われる秘祭の取材にアルバイトで参加することになった七地は、訪れた出雲の地で、神々しく舞う巫女と出会う。しかし彼女?(実は彼)は布稚神道流の次期当主の闇己だった。彼が舞っている最中、彼の後ろにぶきみな影を見て、なんとなく不安をおぼえる七地だが・・・。
 
 最初のほうの蔵己が父親の首をはねるシーンがすごく印象的だった。昔の作品
(朱鷺色三角)でも、血筋や家を守る執念というか怨念というか、すさまじいエネルギーを感じた。だが、それを押しつけられた主人公・闇己(くらき)が自分の負の力と葛藤しながらも、自分の運命から逃げず立ち向かう姿がとても力強く、また儚くもみえた。そんな彼を側で支える七地。自分の周りには誰も近づけない闇己だが、彼だけは無条件で受け入れている(態度でかいけど!)。人からの頼み事を断ることができない程世話好きでお人好しだが、誰もが彼のやさしさにひかれ、そして、誰よりも芯のとおった力強さを持っている七地が私のお気に入りのキャラである。
 
とても読み応えのある作品だが、神剣を集めることによって、これにかかわるいろいろな人が仲間になっていくが、なったらなったで、そのままで修行をしているのにもかかわらず成長の過程もみられない。最初はインパクトがあった神剣だが、後半になるにつれて、ただ集めているだけで、集めた後の最終目的が、いまいちピントがぼけてしまっている気がする。でも、闇己の叔父(実は父)の眞前(まさき)さんがいい味をだいしている。彼独特の危険な匂いがして、緊迫感がひしひしと伝わってくる。いよいよ闇己と眞前との最終対決!ほんとうに目が離せないぞ。


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■ 題名    昴〜スバル〜
■ 著者    曽田正人
■ 出版社   小学館(スピリッツ連載)
■ 評価    ★★★★
■ 作品他   め組の大吾
   
 
 
REVIEW


  
病床に伏す双子の弟・かずまの前で、日々の出来事を踊り続ける少女・すばる。かずまは、脳が腫瘍で圧迫され、記憶が薄れ、言葉も満足にしゃべれず、体も動かすことができない状態だ。もし、私のことがわからなくなったら、かずまは明日までもたないと考えているすばるは、そんなかずまのために、今日の出来事やいろいろなことを体をめいいっぱいつかって、全身全霊で表現する。そんな中、友達の真奈からバレエのレッスンの誘いを受ける。そこで初めてバレエと出会ったすばるは・・ 

まさに全身から鳥肌が立つような内容だった。これほどのまでの恐怖に立ち向かって、はじめて、表現することができるすばるのバレエにとても感動した。その半面、自分の周りにいろいろな不幸が訪れようとも、踊り続ける彼女を観ていると、すごく切なくもあった。絵もラフだが、そのためにうまく舞台シーンでの光と影のコントラストが絶妙に表現できている。特にかずまの病室でねこのまねをしているシーンは身の毛がよだつ程だった。
ある一コマで「きみはまさに今がピークだ。しかも、そのピークの期間は長くはないだろう。きみはそんな時期をバレエ学校のレッスン場で鏡の前でムダに過ごすのか。」というセリフがでてくる。彼女の踊りはまさにロウソクの炎のように自分の命を削っていくみたいに、短く一瞬で燃え尽きてしまうかも知れない。そんな彼女のバレエだからこそ、惹きつけられるのかもしれない。


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