○○バカ


「…ということだ、しっかりたのむよ。」
「何で、ンなしち面倒せー事を俺がやらなきゃならないんだよ!」
 いつものことで、東方司令部の執務室には、にいさんのかんしゃくが響き渡る。
「昔から錬金術に興味のあるお人でね。鋼のの噂を耳にしたらしく、ぜひ、一度会って話しをしたいそうだ。」
「けっ、じじいの相手なんかしてられっかよ!んなもの、あんたがすりゃぁいいだろっ」
「 私の恩師なのだから、くれぐれも粗相のないようにな。日時は追って連絡する。」
「だから、勝手に話しを進めんなっつってんだろっ!!」
にいさんの両手が応接用のテーブルに叩きつけられた。
破壊されるのでは、とみんなはらはらしながらみている。
「今日は、また一段と平行線だな。どういった内容?」
 途中から執務室に入ってきたハボック少尉が、いつものごとく部屋の隅でにいさんと大佐の掛け合い漫才を
鑑賞していた僕に詳細を聞いてきた。
「大佐の恩師という方がセントラルからいらっしゃるそうで、2,3日滞在する間、この町の観光案内と、接待をにいさんにって、」
「うへぇ〜、そりゃあ、大将じゃなくても気が重いよな。第一、自己紹介の時点で、
ちっこい等の言葉を投げかけられたらぶっとばされるだろう?」
 小声で言った少尉の言葉に ピクリとにいさんの背中が反応した。
「な〜ん〜か〜いっ〜た〜かぁ〜」
 なんかの映画みたいににいさんの首だけがきりきりとこちらを向く。
「何にも言ってませーん」
 僕も一緒に首をすくめる。
「そんなことないですよぅ、にいさんはアレでも結構お年寄りには優しいんですよ?
親切に案内はすると思うんです。」
 出たよ!弟バカが…室内の誰かが小声で囁いたのがきこえた。
そんなことないもん、にいさんは優しいよ。ほんとだもん!
 なんだかんだと文句は言っても、きっと最後には引き受けると思うよ。
大佐もそれを知っているから、ごり押ししているんだから。
「ゆくゆくは大総統の地位につく私の頼みは聞いておいた方が損はないと思うがね。」
 二人とも素直じゃないんだから。
「じょうだんじゃねーぜ、大佐が大総統になるのなんて、何時の話しだよ。そのころには俺たちは体を取り戻して、
とっととこんな仕事とはおさらばしてるさっ」
 そうなると、いいね。にいさんv
 っと、目の前で少尉がポン!と手をたたいた。
「んじゃさ、大将が接待している間、弟君は一人で暇だよな。」
「え?はい。」
「仕事をしてみないか?じつはさ、知り合いの所で、仕事中に社員が怪我をして、人手が足りないんだよ。」
「え?えー?」
「ちょっとしたこづかい稼ぎになるとおもうぜ、」
「おこづかいかぁー、でも、僕一度も働いたことないんですけど、」
「だーいじょうぶだって、難しい仕事じゃないさ。ちょっとした、肉体労働だから、優男には無理だって事だけだ。」
 難しくないなら、できるかも…
「ちょっとまて、」
「にいさん」
「何勝手に人の弟に仕事の斡旋してるんだよ。」
「大佐との話は終わったの?」
「うるさい、聞き捨てならねーことが耳に入ったんだ!アル、お前、こづかいが欲しいんなら、いくらでも俺がくれてやる。
お前が働く必要はねーよ。それからハボック少尉!」
 いいかよく聞け、とにいさんが胸を張る。
「アルはまだちっちゃいんだ!!」
 はぁ?とこの場の全員が眉間にしわを寄せた。
「手なんかぷくぷくで、ほっぺもふにふにしててちょーかわいいんだ!!」
 一体、何の話しだ?
「そのアルが肉体労働だぁ?冗談じゃない!しかも、社員が怪我をしたなんて言う、安全面も確保できないいい加減な職場に
大事なアルを働かせになど、行かせるわけがないだろう!!アルが怪我をしたら、どうするつもりだ!!」
 いや、怪我はしないから、とのつっこみは、この場の全員がしていたことだろう。
「だけど大将?弟さんも大将のいっこ下だから、14才っすよね。べつに、アルバイトくらいは、」
「ばかをいうな!この純粋無垢なアルが大人の汚い世界に入って、汚されでもしてみろっ!
死んだかあさんになんて言い訳をしたらいいんだよっ」
 どこが純粋無垢?
 お前はおやじか?
 こっちにもいたよ、兄バカ、いや、兄弟そろって兄弟バカ!!
「にいさん!!」
 にいさん、にいさんっ!
「ごめんね。ありがとう!ぼく、仕事はやめるよ。」
 まだやってねーだろっ!>全員一致
「にいさんが、そんなに僕のことを大切に思っていてくれるなんて、感激だよ!」
「ばかだなーアルッ俺はいつだって、お前が一番大事なんだぜ!」
「にいさんっ!」
 ひしっ!
「いやぁ!実に素晴らしき兄弟愛!我が輩も感動した!!」
 ばーんと部屋のドアが開いて、少佐が涙を流しながら飛び込んできた。
「………アームストロング少佐、いつこちらへ?」
 大佐がうんざりと聞いた。部屋のみんなは少佐の出現で固まっていたから。
「恩師殿の護衛とこちらのみなさんに挨拶をばと、」
「早速おいでになられたか、相変わらず気が早い。というわけだ、鋼の、案内をたのむぞ、」
「しょーがねぇーなぁ、んじゃ、アルも一緒って事でいいよな。俺が目を離したすきに変な虫をつけられちゃたまんねーかんな。」
「うん、一緒にいくよ。優しい人だといいね。にいさん、」
「心配すんなって、俺のアルには、何人たりとも指一本触れさせやしねーぜ!!」
 おいおいおい、誰かこの過保護兄を何とかしてくれ…
「仲良きことは、美しきかな!ですな!!」
 おい! 



こんな乗りの兄弟もだいっすきですv
大総統ゲームばんざーい!!解る人、私と是非お話を…