正しい休日の取り方遊び方

「やぁ、鋼の!」
「お、大佐、おはようさんっす。」
 
 東方司令部の朝の風景
 出勤とともにまっすぐ大佐の執務室に向かう途中に廊下で大佐とはち合わせた。
「おはようございます。マスタング大佐」
「珍しいな、朝から私服なんて、」
「ちょうどよかった、ちょっとつきあってくれたまえ」
「えっ?」
 兄のセリフに耳も貸さず、通りすがり様に右手の機械鎧を捕まえるとそのまま連行してしまった。

「悪いな、アルフォンス君、ちょっと貸してくれ。夕方にはきちんと返すから」

 って、にいさんは辞書じゃないんだから…
「それって、僕には来るなって事だよね。」
 東方司令部に置き去りにされた弟はちょっと複雑な気分である。
「アルフォンス君?」
 後ろからかけられた声に振り向けば、兄と同じ髪の色の女性。
「あ、おはようございます。リザ中尉」
 ぺこりと頭を下げると、いつもは冷静な中尉の鼻息が聞こえてきた。
 ただごとではない雰囲気にそっと顔を上げてみる。
 うわっ
 なんか、目がつり上がって、ちょっと血走っている。肩と鼻で荒く息をして…
 美人が興奮している図ってのはちょっと怖いかも…
「大佐、通らなかったかしら?」
 押し殺した声に、降り被りそうな火の粉の予感がして、小さく答える。
「大佐なら、さっき、ここを」
「あんのやろぉ!」
 言い終わる前に中尉は懐から銃を抜いた!
 しかも、あんのやろぉ、って、あんのやろぉって言った!怖いよ、にいさーん!
「…エドワード君は?」
「えっ?あ、さっき大佐が」
「ちっ、人質を取られたか!」
「えっ?どういう事ですか?」
 人質って何?にいさんのこと?うそっ!なんで?
「こうなると、エドワード君の身の危険もあるわね。一緒に探してくれるかしら?」
「あ、はい。もちろんかまいませんが、一体どうしたんですか?にいさんの身に危険って?」
「詳しい説明は行きながら話すわ。あ、ちょっと、そこの人、」
 中尉は通りすがりの人を捕まえた。中尉にあこがれているのか、呼び止められたお兄さんは顔を赤らめて緊張した。
「大佐直属の部下の誰でも良いです。一人に伝令をお願いします。エマージェンシー、特A発令!お願いします」
「了解しました!」
 伝言を頼まれた人が敬礼とともに走っていった。中尉も玄関に向けて走り出す。
「それだけで、わかるんですか?」
「ええ、」
「それで、何があったんですか?」
「昨日、突然休暇届けを出したのよ、大佐が。休みたいなら、仕事を片づけてからにしてくださいと言ったんだけど、
まじめにやらないから全然進まなくて、結局徹夜までしたのに、人がちょっと席を外した隙にとんずらしやがって!!」
 うわっ、中尉も徹夜明け?どおりで目が充血しているはずだ。
「あいつの仕事が終わらなければ、部下の私たち全員が夏休みをもらえないのよ!!」
 …なるほどねぇ
「それで?何故にいさんを連れて?一人の方が逃げやすいのに」
「私に発砲されないための弾よけのつもりでしょう?」
「うえっ、」
「ふふふ、ばかね。私が外すわけないじゃない…」
 ひぃぃー、中尉、怖いよぉ、にいさん、にげてぇーーー
「い、行く先のあてはあるんですか?」
 中尉の足は迷うことなく突き進んでいる。途中、車を止めてのりこんだ。
 タクシーでもないのに、なぜ?と思ったら、運転していたのはハボック少尉だった。
「えぇ、昨日行く予定だった所よ。」
「昨日、大佐が?誰と?どこに?」
「途中でナンパした女性と、遊園地よ。」
「へっ?」
「ハボック少尉、彼は徹夜明けでテンパっているわ、何をするか解らないから、急いで。エドワード君が危険だわ」
「了解!」
 タイヤをきしませ、進行方向を変える。首が後ろに持って行かれそうなほど、車は一気に加速した。
 に、にいさん、無事でいて…って、どんな危険?にいさんが、遊園地でどんな危険に遭うというのだろう?
 


はい、結末の決まっていないストーリーが見切り発車致しました…
長さも落ちも解らない状態です。これからどのようなストーリーになるのでしょうか?
リクエストなどありましたら、受け付けますよーv製作はゆっくりとですが、着々と進みますので、
ご希望がありましたら、お早めにお願い致します。

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