青空に雲があるように貴方には私

 

 

 

 

 

「うぜってぇな。」

 ルークはどきっとして、アッシュの名前の横にサインしようとしていた手を止め、書類から顔をあげた。
 続いてアッシュが、切るか、と言いながら長い髪をかきあげたからだ。

 
 預言が覆った世界になってから、3年が過ぎていた。
 ローレライやらなにやらがかかずりあって、ふたりは無事に生還し、並んでキムラスカに戻ってきてからは1年になる。
 戻ってきてからは、どんなに大変だろうと覚悟していたというのに、意外にも世界は思ったよりも甘かった。 
 元より色んなことがありすぎて、否応なしに諦めざる終えなかったのだろうが、預言もレプリカもそれなりに上手くいっている。特にレプリカの問題は、キムラスカ、マルクトの国王がよ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜く国民に言い聞かせてきた分(しつこいくらいに)差別がなくなったとは言い難いものの、徐々に理解者も増えてきている。犠牲になった一万ものレプリカのことを考えると、及第点といったところか。

 そんな世界において、共にファブレ邸で過ごすアッシュとルークは、同じ領土を父から託され、ふたりで統治していた。
 そのうち、それぞれの領土を任されるだろうが、今のところ、卒なくこなすが少々融通の利かないアッシュと、知識こそまだついていないが民からの信頼の厚いルークは、ふたりで一人前といったところなのだろう。

 それはさておき。


「切るって・・・切るって、髪をかっ!?」
 素っ頓狂なルークの叫びに、アッシュは前かがみになって、ルークのほうに傾いでいたことを後悔するように、反射的に体を起こすと、うるせぇぞ屑、と言った。
 帰ってきてからの彼らの関係は、仲良しさんとまでは言わないが、それなりに順調だったので、久々のアッシュの『屑』発言となったのだが、それは今はどうでも良い。
 アッシュは、眉を顰めてから髪をもう一度かきあげ、
「・・・そう思った、という話だ。」
 と言った。
「えー!?なんで!?」
 ルークは驚いて再び声をあげた。
「王族は髪を切らないものなんだろ!?それなのに、アッシュが髪を切ってどうすんだよ・・・!」
「てめぇ、どの口でそんなこと言ってやがる・・・。」
「あ。」
 やっぱり知ってやがったんだな、とアッシュに言われ、ルークは頭を撫でた。自分の髪は相変わらず短く、外側に跳ねた襟足も、帰ってくる前と同じだ。
 もしや無知のこいつだから知らなかったのかもしれない、とアッシュは密かに思っていたのだが、やはりルークは王族の習慣を分かっていた。分かっていたうえで、自分は短く切ったというのに、人にあれこれ言う気じゃねぇだろうな、とアッシュは凄む。
「あ、いや・・・あの時は、ほら、不可抗力っていうか・・・。」
「なにが不可抗力だ!」
 いたずらに難しい言葉を使えば許して貰えると思っていることが間違っている。
 ルークはそう指摘され、うーと唸って髪をがしがしと掻いた。
 ああいえばこういうはアッシュの得意技で、ルークはけっして口喧嘩では叶わない。反論しようにも、とてもアッシュを言い負かせるような言葉が思い浮かばず、ルークはひとりいじけた。

 それにしても、髪を切る。アッシュが。


 同じ顔とはいえ、自分よりも精悍な顔つきをしているアッシュなのだから、髪を切っても自分のように子供っぽい表情にはならないと思う。(納得できないが自覚はある)
 だから、短い髪の彼も見てみたい気がする。きっとカッコイイと思うから。
 しかし、髪を切ってしまった場合、今の位置まで伸びるには相当数の年月が必要とされるだろうし、その間に、もしも髪の長いアッシュに会いたくなったら・・・ルークはどうすれば良いのだろう?
 

「やっぱダメだ!髪を切るなんてダメ!」
「・・・あぁ!?」
 手をぶんぶんと振り回して叫ぶルークに、アッシュは最大値の不機嫌な声を出した。
「俺の髪を俺が切るのに、なんでてめぇに文句言われなくっちゃならねぇんだよ!」
 それはそうかもしれないが、そういう問題ではない。
「だって、アッシュの髪は綺麗で、触ったらとても触り心地が良さそうだから・・・。」
「はぁ!?」
 ものすごい嫌そうにアッシュはルークを見た。
 かつて散々、馬鹿にされたり酷い目にあわされたりしたルークだったが、しばらくぶりのその視線は痛い・・・と本気でへこむほどの冷たい視線だ。
 アッシュは、必死で紡いだルークの言葉を真剣に取り合わなかったようだった。馬鹿じゃねぇのか、と吐き捨てると、頭をひとつ振り、はやくサインしろ、とルークをせっついた。この話は終わりだ、という意味らしい。
 我に返ったルークは書きかけのサインを終えてしまおうと、書類に再び目を通し直す。
 しかし、頭のなかでは、本当にアッシュが断髪を決行してしまうのではないか、とそればかりが気になっていた。

 

 


 いついかなる時に襲撃があるかわからない、という疑念から、アッシュは剣を決して、手離さない。
 それは、長い間の兵役での習慣であり、護衛される立場に戻った今でも、変えられない癖のようなものだ。
 剣が手元にないと落ち着かない。
 その為、れっきとした騎士団を所有している貴族の子息の部屋に、アッシュは剣を持ち込んでいる。眠る時には、ベッドにたて掛け、いつでも抜刀できるようにするのが常だった。


 その日は、午後からの登城の予定があった為、前日までに全ての書類に目を通し、了承のサインを入れる作業も終えていた。
 比較的、時間に追われていない1日を迎える朝は、アッシュには貴重であり、少しだけいつもよりも、余裕のある起床になる筈だった。
 重厚なカーテンの隙間から、わずかな朝の青い光が差し込み、それはちょうど、アッシュのまどろんでいるベッドまで長く足を伸ばした。
 寝返りを打った拍子に光がまぶたを照らしたことで、いよいよ覚醒しようとしたその時、部屋の空気が動く気配を感じ、覚醒間際の、まだ感覚が鈍い状態でも、アッシュは飛び起きた。
 反射的に剣を掴み、抜刀しようと構えたその時、

「うわっ!ちょ、待てよ!俺だって!!」
 
 焦りと怯えがない交ぜになった聞き慣れた叫び声が、部屋に響く。
 ばたばたと、まるでニワトリのように両手を動かし、必死にアッシュの刃から逃れようとするルークの姿に、アッシュは一瞬、虚をつかれ・・・。
「なんだ・・・。」
 俺はまだ寝ていたのか、とありえないひとりごとを言う。
 アッシュが天然さんなのは今更だが、なんでここで寝ていることになるのかと不思議に思う間もなく、アッシュの体はルークの目の前でぽすんとベッドに沈んで、
「あの寝汚いヤツが、俺よりも先に起きている訳ねぇ・・・。」
 とやけに確信的につぶやく。
「ひ・・ひでー!」
 そりゃねぇだろ、アッシュ!とルークは叫んだが。
「ぐー・・・。」
「・・・・・。」
 なんだか、ひとりで相撲をしているような、この虚しさはなんだろう、と敗北感に打ちひしがれるルークだった。

 

 

 

 朝の光は本格的に暖かさを増し、アッシュはもぞもぞと、ふとんのなかから手を出した。
 目をつぶったまま、己の髪を額からかきあげ、ああ、と溜息をつく。
 よく寝た。
 そして、なんだか変な夢も見た。
 別に好きで見たわけでもないが、レプリカが出てきて、己の寝込みを襲う夢だ。
 ルークの夢は昔もよく見たし、内容は必ず物騒なものではあったのだが、しかしこちらに帰ってきてからは、一度も見なくなっていた。久々に見たと思ったら、昨日のような内容だったから、アッシュは自分でも、だいぶルークの存在に慣れてきたのだな、と自覚をした。
 昔は、確かに殺したいとまで思った相手だ。
 しかし・・・今となっては、なんの為の殺意だったのか。
 あの頃の、幼稚な思い込みに支配されていた自分を顧みると、ふがいないことこのうえない。

 ふたり揃って帰ってくるという選択はないもの、とアッシュは思っていた。
 この家にはひとりぶんの席しかなく、それを奪われた以上、ルークを殺して奪い返さない限り、もう戻れないと。
 しかし、アッシュはアッシュであり、ルークはルークだった。
 実際は、ふたりはひとりではなく、ふたりが揃って戻ってきても、別に世界が反転することもなかった。
 家には当たり前のように、自分の部屋が用意され、ルークの部屋が残された。
 おかえりなさい、と涙ぐんだ母の笑顔と、安堵に満ちた父の顔。
 それらはすべて、ふたり揃っての帰還でなかったとしたら、得られないものだったということはアッシュは、すでに理解していた。


「・・・起きるか。」
 いつもよりも、ゆっくりとした朝だ。
 とはいえ、それでも、ルークが起きるよりはだいぶ早い筈だ。
「あ、やっと起きるのか?」
「・・・ああ。・・・・・。・・・・・っ!?」
 ぎょっとして、アッシュはベッドの下を覗き見た。
 そこには、どこから持ってきたのか毛布に包まり(アッシュが寝ている間、自分もそこで寝ていたに違いない)、ルークがにこにことこちらを見上げている。
「な・・・!」
 なにしてやがんだ、てめぇ!とアッシュが怒鳴ると、んー待ってた、と暢気な口調でルークが言った。

「おはよう、アッシュ!今日から、俺がお前の髪の毛、くくる係りな!」

 

 

 


 
 


 我ながら名案だ、とルークは思っていた。

 アッシュの髪を切るなんて、やっぱりルークは納得できそうもない。
 
 アッシュは長い髪が邪魔だから切りたいという。
 もちろん、それに関してルークがとやかく言う権利はないし、アッシュのものはアッシュのものであって、一ミリの髪の毛もルークには関係のないものかもしれなかったが・・・とにかく、嫌なものは嫌なのだ。
 
 アッシュの髪は、上等な絹糸のようだった。
 昔、皆と旅をしている時、絹糸を生産している工場を見たことがある。
 小さく蠢く生き物が成長しようとしている過程で、その大事な繭を奪ってしまうことに気分は良くなかったが(ちなみに、ルークは虫は平気だ ※ゴキブリ以外)、しかし、あの強烈な匂いのなかで働く人々の、細やかな指の動きには情熱が込められていて、感動したのも確かだった。
 アッシュの髪は、その時できあがったつやつやした糸と同じ位に綺麗(もしかしたらそれ以上かも)で、ルークはこの世でアッシュの髪ほど美しい糸はないと思う。
 もっとも、触らせて貰ったことはない。過去に、一度死んだ時、落ちて来た体を抱き上げていた時に、触れただけだが。

「だから、俺がアッシュの髪をひとつにくくるよ。そうしたら、邪魔にならねぇし、調度良いじゃん?」
 な?と聞かれ、アッシュはバカか、と頭を抱えたくなった。
「髪くらい自分でくくれる。人にやってもらうにしたって、なんでてめぇに頼まなきゃならねぇんだ!」
 もはや背後を見せたところで、ルークに刺されるとは思ってはいないが、人の支度を手伝うなど使用人のする仕事だし、それをわざわざルークがする必要性を感じない。そんな暇があるのなら、さっさと仕事に行けと言いたい。
 しかし、ルークはえーと不満げな声をあげた後、子供のように頬を膨らませた。
「なにが、えー、なんだ?」
 というよりも、なぜそんなに人の髪をくくりたかり出したのか、アッシュにはてんで心当たりがない。
 実を言うと、本気で言った訳でもなかったので、昨日のルークとの言い争いのことは、しっかり忘れているアッシュである。これが本当の不毛な会話というものだ。

「・・・・・。」
 アッシュが相手にしないでいたら、ルークは無言になった。
 大きな目で(どうして同じ顔の筈なのに、こいつの目は、こうでかいんだ!)恨みがましくアッシュを見上げ、ぷくりと頬を膨らませている。
 ルークは怒ると黙り込むくせがある。
 つまりは、幼稚な意思表示(頬を膨らませていることが)の割りに、本気で怒っていることに他ならない。
 そんなことしても、俺には通じないぞ、と思いながら、アッシュはベッドを降りた。
 寝巻きにしているシャツのボタンを外しながら、身支度を整える為に鏡の前まで歩いていくが、部屋を横切るアッシュの姿を、ルークの視線が追ってくる。
 むーと唇を尖らせるその顔にイラつき、いいかげんにしろ、と怒鳴ろうとした時、ふと、アッシュの頭にある考えがひらめいた。

 いつもルークの寝起きの悪さには、悩まされてきた。
 ふたりは同じ領土を治めている。アッシュがいかに早い時間から公務に就こうとも、ルークの仕事の始まりが遅い分だけ、まとまるのも遅くなる。
 自分の髪を結う、とルークは言う。
 それには・・・それなりに早く起きなければならない、ということになるのではないか?

「しかたねぇな・・・。」
 アッシュは言った。
 アッシュの計算など知る由もないルークは、その一言を聞いて、主人の言葉に、ぴんと耳とそばだてる子犬のように背筋を伸ばした。
「まぁ・・・いつまで続くか、見物だな。」
 
 やれるものならやってみろ、とアッシュは心の中で舌を出した。
 この寝ぼすけヤロウが、思いつきで決めたことなど、いつまでも実行できる訳はない。
 2〜3日は我慢してやるさ、とアッシュはタカを括っていた。

 

 

 

 

 

 最近知ったことなのだが・・・ルークが朝が弱いように、アッシュも早起きが得意という訳ではないようだ。

 そう思った理由は、ルークが朝起こしに来るようになってからは、自力で起きている姿を見ない、ということ。そして、起きてもしばらくの間、アッシュはベッドの上でぼーっとしているということだった。

 となると・・・アッシュは仕事があるから、根性であの時間に起きていた、ということなのだろう。
『そういうとこ、マジすげぇよな・・・。』
 と、アッシュに対して尊敬の念を抱くルークであるが、人としてそこを感心するってのはどうなんだ、と後でアッシュに怒られる羽目にもなる。(仕事だから起きるってのは当たり前だよな)

 そんな訳で、今日もアッシュの寝起きは悪かった。
 ルークが侵入して肩を揺さぶるまでは起きず、起きてからは服を着替えさせ、鏡の前に座らせるまでに結構な時間がかかってしまった。
 ・・・余談だが、その鏡はルークがメイドに命じて持ってこさせたものだった。髪を結うのに便利だからだ。それまでアッシュの部屋には鏡がなかった。
 今日は、二人揃って午後からの登城だから、そんなに急いだ朝でなかったことが幸いだった。
 とはいえ、それまでの時間にもやることは、山ほどある。
 朝食を終えたら、すぐにナタリアから渡されている書類に目を通さねばならない。

 
 ルークは、椅子に座るアッシュの後ろに廻り、まっすぐな髪をひとつに束ねる。
 右手でまとめあげ、左手で髪を結わく紐を探すが・・・手元においておいた筈のそれがない。見るとツールの上に置いたコームの先に絡まっていて、ルークはむーとしながら、左手で紐を手繰り寄せた。
 実は、そんなに不器用でもないルークなので、紐は片手でも外すことはできた。
 意外に器用だったことで、ルークはアッシュの髪をいじっていても怒られることは少ない。一度、強く引きすぎて、痛いと舌打された後は、気を配っているおかげで、以後はそれもない。
 そうして、ようやく髪をまとめようとすると・・・。

「・・・・・アッシュ・・・。」

 我ながら、恨みがましい声が出る。
 アッシュの頭はいつのまにか、前に傾いでいる。
 間違いなく、うつらうつらとしている様子だ。

「寝ても良いが・・・ちょっと、頭、あげてくれよ・・。」
 ルークはアッシュの頭を両側から挟んで、顔を上げさせた。そんなことをしたというのに、アッシュは本気で寝ているようで、なんにも言ってこない。
 はぁ、とルークは溜息をついた。
 面倒臭いことは間違いないが・・・しかし、文句を言われないだけこの方がマシなのかもしれない。そうなのか?

 いつものように首の後ろでひとつにまとめようとした手を、ルークは止める。
 一昨日だったか。
 城内の兵士で、髪の長いやつが、頭の後ろで括っているのを見た。歩くたびにゆらゆらと動くその髪を見て、へぇ、と思ったことを思い出す。女の子がよくやる結わき方だったから、それまで考えもしなかったが、ああいうのも良いな、と思った。
 ルークは、うん、そうしよう、とひとりで頷き、いつもよりも高い位置に髪の毛を持ち上げた。

 さらり・・と真紅の絹糸がルークの手首をくすぐる。
 立ち上る甘いシャンプーの香りと、アッシュそのものの髪の匂い。
 いつもは髪の下に隠されていた部分が現れると、そこは、日に当たらないため、他の部分よりも焼けていなかった。
 思わずルークは、その首筋の白さに目を奪われる。
 まるで、魚の白い腹のよう。もしくは母の持っている真珠のよう。
 とても綺麗だと思った瞬間、どきりと鼓動が鳴った。


 ルークは、アッシュの首筋に左の人差し指をつけた。
 冷たい陶器のようなのに、そこは他よりも熱を持っていて、指先から伝わるぬくもりにほっとする。
 指先でその感覚を確かめていると、髪の生え際に、ぽつんとほくろがあるのが見えた。
 え、と思う。そんなこと初めて知った。
 今まで見た事もなかったので当たり前だが、ルークはなんとなく、アッシュの人間臭さが感じられるような気がして、微笑ましくなり、そのほくろに顔を近づける。
 それは、まるで愛でるような仕草のつもりだったのだが・・・そこで、ふと我に返った。
 いつの間にか、近づきすぎていた。あと数センチ近づけば、唇が触れるほどの位置まで、自分が寄っていることに気がついた途端、ルークは、慌ててわたわたと体を起こそうとした。
 その時、前に傾いでいたアッシュが、ぱっと目を覚まし、顔を上にあげたものだから、ゴチンと音を立て、ふたりの頭がぶつかる。

「〜〜〜〜いってー!」
「てめぇ!なにしてやがる!」
 当然のことながら、しっかり覚醒したアッシュと、涙目で顔をあげたルークは、鏡越しに目が合った。
 どきり、とルークの胸が鳴る。
 今の行為を見られていた訳ではないと思うが・・・なんだかいたたまれない気持ちになり、それでも、髪結いの最中で投げ出すわけにもいかない。
 おはよう、とルークが、てへてへ笑って言うと、アッシュは嫌味を言われたとでも思ったのか、ぶすっとした顔で、ああ・・・とつぶやく。
 幸いなことに、ルークの態度がおかしいのにも、寝起きの彼は気がついていなかった。

「今日はいつもの結わき方と変えてみようと思うんだけど・・・。」
 自分の中に湧き上がった妙な熱情に、目を背けるようにいつもより早口で告げると、アッシュは別段興味もないようで、
「好きにしろ。」
 と言った。
 自分のことなのに、興味ないなんて変なやつと、ルークは膨れ・・・。
 そうだよな、こいつって変なやつだよな!と思った。
 それは、他の誰にでもなく、自分に言い聞かせる為に他ならなかった。

 

 

 

 

 

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