盲導犬クラブ山形瞳の会

代 表 武田英司 〒990-0066山形市印役町4-5-2 TEL・FAX023-622-2288 mail eiji2288@gmail.com

盲導犬クラブ山形瞳の会 会報復活版ができました

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マーシありがとう、そして新たな誓いで出発を

視力障害者を守る盲導犬として山形県に最初に来たマーシ君が、2001年118日未明に永眠しました。
1989
1227日生まれですから、本年の誕生日で満12歳の年男、人間だったらまだ壮年期ではなかったでしょうか 

山形県初の盲導犬ラブラドールレトリバーとして、栃木県の盲導犬センターで訓練を受け、9年間、武田さんと共に歩み、同じ時を過ごしてきたマーシ。
マーシは、武田さんにたくさんの勇気をくれ、周囲にもあたたかい「心」というものを残してくれた、とても大きな存在でした。
マーシは「慈愛」という意味。「これから、その精神を大切に、前向きに生きて行きます」という、武田さんの新たな誓いを胸に、天国に逝ったマーシに心から冥福をお祈りします。 

マーシからの挨拶 平成127月記

暑くなりましたが皆様お元気ですか。
早いもので山形に来てからあっという間に8年が過ぎ、もう10歳半になりましたが、ボクはまだまだ元気ですからこれからもよろしくお願いしますね。
さて、来年は21世紀という新しい時代に入りますが、その初頭に山形県で「全犬使会全国交流大会」を開催するそうですよ。
福岡県で5月に開催された第6回大会の閉会式で、パパは「一つ頂戴さくらんぼ」の歌をハーモニカで吹奏し、「皆さん山形に来てさくらんぼを下痢するほど食べて下さい」って挨拶をして、福岡の実行委員会より大会旗を引き渡されてきたんです。
来年山形県米沢市は上杉氏入部400年、鷹山公生誕250年という記念の年に当たり、歓迎して下さるという米沢市役所と、宿泊予定地の川西町「サンマリーナ玉庭」というホテルへ、世話役の佐藤ひろ美さんに案内して頂き挨拶してきたんです。
海抜400メートルの高原にあるホテルは、涼風が気持良く、朝日連峰、蔵王山、吾妻山、遠くは月山まで眺望出来る温泉ホテルですから、支配人さんの話を聞いてパパはすっかり満足したようでした。
ホテルの周囲は冬はスキー場、春はゴルフコースになるそうで、広々とした高原にぼくもすっかり気に入りました。
ホテルには温泉プールに体育館があり、5ベッドの部屋が36室、2ベッドと8畳の和室、ツインベッドルーム等が沢山あるので、ボク達も安心して宿泊できるようですから、全国大会を開催するには申し分無い施設と環境だと思いました。
パパの計画では、のんびり温泉につかってもらい、本場のサクランボ狩りを楽しんで頂き、山形名物のお蕎麦と、名産の米沢牛が入った芋煮会に、酒蔵見学でおいしい地酒を飲んでもらい、お帰りには米沢ラーメンを賞味してもらいたいそうです。
さぁ、20016月には、何頭の友達が来県して下さるか今から楽しみでーす。
東北の皆さんに、栃木盲導犬センターの仲間も沢山参加して下さいね。マッテマーシ!

大阪ライトハウス訪問

1月には日本エアシステム社の、マクダネル機に飛び乗り大阪に出かけて来ました。
全国の訓練士さん達と全犬使会理事さんとの初めての話し合いが行われるので、正月早々大好きな飛行機に乗って伊丹空港まで出かけましたが、いつものように空港関係者の皆さんから、とても親切にガイドして頂いたので何の心配もありませんでした。
空港からバスと電車に乗り換えて行く間には、「何処まで行くんですか?」と親切な大阪の会社員の方から案内して頂き、ライトハウスからは職員さんが車で送迎して下さったので、旅行中はあまりボクの出番がありませんでした。
小高い山の急な坂道を上った所にライトハウスの訓練所があり、30室もある犬舎に近づくと、沢山の友達が「ワンワーン」と一斉に歓迎してくれました。
全国7協会から若い訓練士さん達も参加して、パパ達とハーネス(誘導具)の違いや、訓練法について話し合いが行われ、ボク達の後輩の「スーちゃん」という小さい女の子とパパは歩行訓練をしたんです。
まだ1歳少しで23キロしかないというスーちゃんは、チョコマカしながらもしっかりパパをガイドしてくれたので、「可愛い可愛い」を連発してパパはとても嬉しそうでした。「山椒は小粒でもピリリと辛い」と言いますが、スーちゃんは、ホワイトの身体を精一杯発揮して子供とは思えないほどしっかり者でしたよ。
女性訓練士の永富さんが愛情一杯教育して下さっていることがよーくわかりました。
懇親会では顔馴染みの友達と挨拶したり、パパもハーモニカを吹奏して若い訓練士さんや、中村所長さん達と楽しそうに深夜まで懇談していました。ミナサンオセワニナリマシタワン! 

マーシパパの独り言

ノストラダムスの予言詩により、昨年99年は大異変が起こるとかで大騒ぎをしていましたが、世紀末の今年こそ有珠山が突然噴火したり、お元気そうだった小渕総理に、皇太后様までご他界され、さらに伊豆七島の三宅島、岩手山、磐梯山等も異変が起こっているとかで、九星気学では九紫火星が中央に同会する本年は、「離為火」の象意が示す如く火山の心配もあり、故小渕さんも新総理の森さんも同じ星ですから、「静観宮」に総理になられた森首相には、四面楚歌の中でご健康には呉々もご留意下さいますように御祈念申し上げます。
さて、私も山形県第1号のマーシを自販連さんより貸与されたのが、山形新幹線が開通する二日前のことでした。
あれから8年、マーシの名誉を傷つけまいと行動してきましたが、お陰様で若い嫁さんも見つけてもらい、可愛い息子まで授かることになり、私を支えてくれた86歳の母も、益々元気で孫の子守をしてくれております。マーシを貸与されなかったら、今頃はうだつの上がらぬ日々を過ごしていたかも知れません。
慈愛の天使である盲導犬をもっと多くの方々に貸与して頂きたいとの願いから、瞳の会会報を発行し、啓発活動を続けながら、マーシとの体験を書き綴って来ましたが、読者には自己宣伝をしているのではとの誤解を生じかねませんが、中途失明者が盲導犬という天使を得ることにより、明るく生き々とした生活と、次元上昇まで可能になったようなことを、会報や活動を通じて皆様にお伝えしたいのです。
昨今私達の三療業界を取り巻く環境も、日本の混乱した姿が投影されてるが如く、無資格無免許業者が野放図に氾濫し、免許制度も形骸化して弱肉強食の時代を迎えております。ミレニアムの世紀末ですから、世界中にIT革命が起こり、規制緩和により中心商店街でさえ生き残りを賭けて統廃合が行われております。
こんな時代ですから、混沌とした世相に目標を失っている青少年達に、純粋で献身的な盲導犬の活動を通じて、優しさと慈愛の心を感じとって頂きたいのです。
先日福岡大会に参加する際に、村山共同家畜診療所で爪を切ってもらい、体重を計ってもらうと399キロなので、少し安心しましたが、おやつを与え過ぎるとすぐ40キロを越えてしまうので安心できません。今年は正月早々大阪、東京、福岡、埼玉と旅行で多忙でしたが、山形市長選に衆議院選挙が行われたので、山形市と私達の会は老人鍼灸施術費助成制度を提携している関係で、吉村新市長をお訪ねして、山形市鍼灸師会創立90周年記念大会の共催と、 老人鍼灸施術費助成制度の見直しを要望して参りました。
5
月には有珠山被災者救援のチャリティーマッサージを計画して、5年前の阪神神戸地震の際に実施した山形市役所一階のホールで、山形市鍼灸マッサージ師会会員20名の参加を得て、市民の協力もあり二日間実施することが出来ました。
ようやく有珠山の噴火も終息しつつありますが、多数の被災者の方々はこれから復興作業に時間がかかることでしょう。私達の微力な活動を報道して頂きましたが、この機会に他団体の方々にも同胞の苦しみに深い関心を持って下さることを願っております。
チャリティマッサージを報道して下さいましたテレビ、新聞社の関係各位には心より感謝申し上げる次第です。
受付の机の下で、マーシは半日の間一声も発することなく、犬好きの人には尻尾を振って挨拶したり、終了後の懇親会でも何時までもおとなしく待っていました。
私の1歳半になる息子も、マーシに抱きついたりおっかけっこをしたり、兄弟か仲の良い友達のように遊んでいます。
10
キロを越えた体重は58歳の肩にずしりとこたえてきますが、マーシにガイドされながらの河原の散歩は、野鳥のさえずりや河原のせせらぎ、草花の息吹を感じながらの日々は、私にとって何よりもかえ難い幸せな一時です。
夕方河原で遊んでいる子供達を見つけると、アーアーとせがんで自転車に乗せてもらい、人気者のマーシも一緒に子供達と遊んでもらいます。


地球人よ目覚めて下さい
それにしても近頃の気象は世界的に温暖化が急速に進み、エルニーニョ現象や、ヒマラヤ山脈の氷河の氷解が進行しているとの報道もあります。
酸素供給の源泉である南米の森林や、東南アジアのマングローブの熱帯樹林も、根こそぎ伐採されているという今日、文明社会は未来の地球人類に対し、どのような遺産を残すというのでしょうか。
経済優先の政策の結果、大地、田畑、緑林がコンクリート化し、山紫水明はチッソ酸化物、フロンガス、化学薬品、環境ホルモン、油とゴミの大量投棄等で複合汚染化し、かけがえのない地球はアップアップと喘いでいるようです。
倫理や道徳規範までが荒廃し、行政当局の事勿れ主義が645兆という膨大な赤字を産み出しても、人事のように誰も責任を取る人がいないのでは、この荒廃と混沌が何時まで続くのかと心配になります。
20世紀の最後の年、地球は私達一人々に「目覚めよ」と警告を発し、反省を促しているのではないでしょうか。無関心は無責任につながり、事勿れ主義はエゴとなり、地球人類が共存共栄の心を忘れたら、地球の波動から逃亡するしかないでしょう。
人類の使命と役割を忘れ、我欲と小さな殻に閉じこもってしまえば、暗い海底に沈んでいる貝殻のように、光明世界とは無縁の冷たい孤独の世界でしょう。
私達は万物の霊長として生まれており、助け合い励ましあってこそ真に平和な世界を達成出来るのではないでしょうか。私は地球に感謝し、守護霊様、守護神様、太陽様、宇宙大神様に畏敬の念を抱き、無限のエネルギーに生かされている事を自覚し、往生するまで魂の向上と、光明世界に近ずくことが出来るように、これからも慈愛の心を求めながら行動して参りたいと思います。

いつまでも馬見ケ崎川の水が清らかで、水遊びや草むらで寝っころがっても安全な憩いの場でありますように、お互いに農薬や家庭排水に気をつけて、これ以上汚染されないことを願って止みません。
それでは皆様の御健勝と、世界人類が平和でありますように、日本が平和でありますように、私達の天命が全うされますようにご祈念申し上げまして失礼します。