拝観スポット

 円空仏を有する箇所は、寺院、神社、博物館(美術館、郷土館含む)、個人宅が多いですが、
このページでは、普段から、予約無しで公開されている円空仏を有する施設のみ紹介をします。
尚、情報は平成25年12月のもので変更されている部分もあるかもしれません。
詳しくは、各施設にご確認ください。

 ・北海道

 長万部平和祈念館 北海道山越郡長万部町字長万部413  月曜日休み  無料  10時~18時 
 丸木伊里・俊夫妻による「原爆の図・母子像」などの平和と反戦を願う心が生んだ作品や円空の「観音像」、室町時代の仏像。インドや西域の仏頭などが展示されています。    

 ・東北

本荘郷土資料館  秋田県由利本荘市石脇字弁慶川5  月曜日休館 大人100円  9時~16時
 こちらの本荘郷土資料館には、損傷が激しいが、北海道・東北時代の円空が造像した観音菩薩坐像が拝観できます。 円空仏の数は僅かに1体ですが、 北前船の寄港地だっただけあってその資料が豊富にありました。

 道の駅たかのす
 ・大太鼓の館
 秋田県北秋田市綴子字大堤道下62-1  年中無休 大人410円/中高生300円
/小学生200円 
 9時~17時
 こちらの大太鼓の館には、北海道から遷座してきた阿弥陀如来座像があります。1体だけの展示ですが初期像である彫りの細かさ、表情の特徴を見て取れます。また、胸には幣帛の様な飾りが後から付けられ、遷座後も大切に扱われてきたことが窺い知れます。


 ・関東

  ・群馬県

 甘楽町歴史民俗資料館  群馬県甘楽郡甘楽町大字
 小幡852-1
月曜日、祝日の翌日、休館
年末年始(12月29日~1月3日) 
大人200円  9時~16時半 
 小幡八幡宮に祀られていた円空の十二神将像の内の一体、善財童子、善女龍王の三体が拝観できます。    

  ・東京都

中井出世不動尊  新宿区落合四丁目18-16  毎月28日  志納  13時~15時
 真清田神社(愛知県一宮市)から遷座した不動明王、矜羯羅童子、制多迦童子の三体が拝観できます。    

  ・千葉県

芝山はにわ博物館・釈尊館  山武郡芝山町芝山298  無休  大人600円
高校生以下300円
10時~16時 
 円空の生国と生年が書かれた大般若経断簡(貫前神社旧蔵)と木端様式観音三十三応化身「優婆塞身」が展示
されています。    

 ・東海

  ・愛知県

 荒子観音寺 名古屋市中川区荒子町宮窓138  毎月第2土曜日のみ公開 500円/1人    13時~16時
 所蔵数(1255体)、また、バリエーションでも日本最高を誇ります。仁王門に安置された仁王像は普段からでも拝することが出来ますが、その他の多くの円空仏は特定の日にだけしか拝観できません。また、公開日には境内で木端の会による円空彫りの体験教室が行われています。     

 龍泉寺 名古屋市守山区竜泉寺1丁目92  毎日曜日、祝日のみ公開   大人100円 9時~15時半 
 尾張四観音の一つ。寺宝館を兼ねた龍泉寺城に馬頭観音、熱田大明神、天照皇太神の三像の他、現存する約560体の内約200体の千体仏が並びます。馬頭観音立像の背銘には、延宝四年の年号の入った銘が墨書され、円空が龍泉寺に立ち寄った時期が判ります。    

豊田市民芸館  豊田市平戸橋町波岩86-100  月曜休館、祝日の場合は開館
年末年始休み 
 無料 9時~17時
 故・本多静雄氏の収集コレクションが豊田市に寄付され、広く一般公開する意味合いでここに展示されるようになりました。大小合わせ全24体が展示され、その像種も多岐に亘ります。他にも民芸のコレクションや古陶磁のコレクションなども広く公開されています。    

 地蔵堂  津島市天王通三丁目  毎年8月24日のみ公開予定
津島藤まつりの会期中の一日のみ公開予定 
 志納  10~16時
 千体地蔵の他、掌禅童子、掌悪童子、韋駄天、小地蔵の計1008体の円空仏が祀られています。数だけで言えば、荒子観音寺に次ぐ所蔵数を誇ります。以前訪れた際、小さなお堂にぎっしりと並べられていた壮観さが未だに記憶に残っています。津島藤まつりの会期中に一日だけ、町中ウォーキングの立ち寄り場として開帳されることもあります。この場合、津島市観光協会などに問い合わせをした方が無難です。     

 鉈薬師 名古屋市千種区田代町四観音道西13-2  毎月21日のみ公開  無料 10時~14時
 明の帰化人・張振甫一族の建立した寺でした。日光菩薩、月光菩薩、十二神将像、僧形合掌像を所蔵しています。明人であり施主でもあった張振甫の影響からか、中国風の雰囲気が円空仏に見受けられるのも特徴の一つでしょう。    

 音楽寺 江南市村久野町寺町73 6月第2週土曜日から行われるアジサイ祭りの期間中 200円  
 毎年6月第2週の土曜日から始まるアジサイ祭りの期間中に一般公開されます。薬師三尊、十二神将の内11体、護法神の全部で16体が拝観できます。円空作の十二神将は幾組か残されていますが、中でもこちらの十二神将が好きという方も多いと聞きます。

 浄名寺 西尾市徳永町東側39  無休  志納  拝観自由 
 荒子観音寺の仁王像に次ぐ像高を誇る観音像です。ご住職によれば、普段からこちらの観音像を拝観するため、地元の方々が観音堂の扉を勝手に開け、心ゆくまで拝んでいかれるのだそうです。    

成願寺 知多郡南知多町大字片名字稗田9 予約制(予約優先)  500円   
   愛知県知多郡南知多町にある成願寺には、「善女龍王」とされる不思議な像があるお寺です。化仏のある観音菩薩像の本面に登り龍が彫られているという他の同名の像と比較すると、ちょっと異質な善女龍王のお姿は、一見の価値があると思います。
  円空仏の拝観には、予約が必要(予約優先、お寺の行事がある場合は拝観が出来ません。)になっています。 普段から知多四国の巡礼者が訪れる場所であり、開かれたお寺ですので、例外として掲載させて頂きました。詳しい、予約方法については「成願寺」ホームページでご確認ください。
  また、南知多町には他に円空仏を所蔵されるお寺が二か所(如意輪寺、慈光寺)あり、成願寺を含め、南知多円空三佛霊場として寺めぐりを提唱されております。他の二カ所の円空仏拝観方法は、それぞれのお寺にご確認ください。
  尚、成願寺の円空仏の拝観には、コーヒーなどの飲み物のサービ スの他、拝観のバックサウンドに好きな音楽分野を流して頂けます。 非常にリラックスした気持ちで拝観ができました。



  ・岐阜県

中観音堂  羽島市上中町中526 毎週月曜日休館  9時~17時 大人300円
 円空を語る上で、外せない一カ所がこの羽島市にある「中観音堂」だと思います。本尊は、十一面観音菩薩像で像高が222㎝もあります。この中観音堂には、他に裳懸座が極端に長い観音菩薩像、鬼子母神像や伝聖徳太子像といった初期のものや延宝中頃の様式であるものを合わせ、17体の円空仏が拝観できます。

 羽島市歴史民俗資料館 羽島市竹鼻町2624-1  毎週月曜日(第3日曜日の翌日は開館)
祝日の翌日
第3日曜日
12月28日~1月4日 休館 
9時~17時 大人300円
小中生無料 
 中観音堂にある護法神像と同じ様式を持つ護法神像が、こちらに一体展示されています。館内には、円空が生きた時代よりやや時代が下るものの江戸時代中期の村絵図や民俗資料の他、多くの映画資料が展示公開されています    

 関市円空館 関市池尻185 月曜日(祝日を除く)、
祝日の翌日(土、日、祝日を除く)
年末年始、休館 
 9時~16時半 大人200円
小中生無料 
 関市円空館は、池尻地区の白山神社や寺院のもの、個人のもの、地区からの寄託のものを合わせ、全31体の円空仏の展示がされています。また、隣接する旧弥勒寺史蹟公園内には、円空墓所や旧弥勒寺境内の他、更には弥勒寺、円空入定塚が周囲にあります。

 洞戸円空記念館  関市洞戸高賀1212  月曜日(祝日を除く)、
祝日の翌日(土、日、祝日を除く)
年末年始、休館 
9時~16時半 大人200円
小中生無料 
 円空と所縁の深い高賀神社に隣接する施設です。高賀神社に伝わってきた円空仏約30体の他、円空の愛用した錫杖、硯、円空和歌集を展示しています。

 円空美術館 岐阜市大宮2-17  水・土・日、祝日のみ営業   10~16時  大人500円 
 骨董店を営む松栄堂の個人美術館。私設美術館とはいえ、全国から収集した約70体のコレクションを一度に拝観できる施設として知られています。駐車場が1台がとめられるスペースしかないので金華山周辺の有料駐車場を使った方が便利だと思います。一宮市・個人旧蔵の大黒天や福岡市・個人旧蔵の不動三尊像の拝観が出来ます。

 美並ふるさと館 郡上市美並町高砂1252-2 月曜日、12月27日~1月4日
休館 
 10時~16時 大人200円、子供100円 
 美並町内にある円空仏の内、約90体を収蔵展示している施設。初期から後期像や円空自筆の文書類など展示資料は豊富です。円空仏を造像された年代を推定し展示することで、造形の変化や様式の変化を確認できる手法はとても面白いと思います。

 下呂温泉合掌村・円空館 下呂市森2369 年中無休 (臨時休館あり) 8時半~17時 大人800円、子供400円 
 旧下呂町内にあった25体を収蔵展示しています。平成25年に「円空館」として新築オープンされ、バリアフリー化されました。一つのガラスケースに2~4体ずつ展示され、前後左右からそれぞれの円空仏の拝観ができ、特に多くの背面墨書を確認できるのはここだけではないでしょうか?

 飛騨高山まちの博物館  高山市上一之町75 年中無休(臨時休館あり)  9時~19時  無料 
 高山市内の数か所から寄託・収蔵された円空仏を常時展示しています。平成25年に東京国立博物館で「飛騨の
円空 -千光寺とその周辺の足跡-」展が行われた折にも、こちらの像が出展されました。その後、展示方法をやや
変更し、特に表情が判るようにとスポットライトを顔重点に当てる様に変更がされています。

飛騨国分寺  高山市相和町1-83 12月31日~1月1日休館  9~16時  大人300円、小中生250円 
 高山のメインストリートでもある国分寺沿いにある古刹です。正門をくぐると、まず目を惹くのが大銀杏の木と三重塔です。寺務所でインターホンを押し、宝物拝観を申し込むと中へと案内されます。弁財天のほか、鍋蓋に乗った三体の小さな円空仏の拝観が出来ます。それ以外にも、藤原時代の薬師如来などが拝観できます。

 藤井美術民芸館  高山市上三之町69 12月31日~1月1日休館
冬季不定休 
9時~17時  大人700円、小中生350円 
 高山観光で、最も賑わう上三之町の町中にあります。円空仏は、日光・月光菩薩の二体のみの拝観となりますが、古陶磁や江戸時代の享保雛など興味深い古美術・民芸品に出会う事が出来ます。    

 千光寺円空仏寺宝館 高山市丹生川町下保1553  12月中旬から3月中旬冬季閉館  9時半~16時半 3月下旬から12月上旬まで開館   大人500円、小中学生100円  
 後期の円空仏を語る上で外せないのが、飛騨千光寺とも言われる袈裟山千光寺の円空仏群ではないでしょうか?
 全国的にも知られた両面宿儺像をはじめとする64体の円空仏の他、円空画像、袈裟山百首(和歌集)を所蔵しています。円空がある時期をこの千光寺で過ごし、飛騨巡錫の拠点としていた事でも知られているので、円空のいた空間に身を置くことが出来ます。

上宝町ふるさと歴史館   高山市上宝町本郷582-12 月曜日、年末年始休館  9~16時  無料 
 上宝町は、円空が飛騨に滞在した際に訪れた地域です。旧の民家には多くの観音坐像(小像)が大切に伝わってきていることから、円空が「エンクさん」と地域で慕われてきたのも頷けると思います。旧上宝村も過疎化が進み、小祠堂の管理の問題から、こちらで収蔵管理しているとの事です。

 久々野町歴史民俗資料館 高山市久々野町久々野2262-1 毎週月曜日、
12月~3月休館 
 8時半~17時   無料
   国道41号線沿いの旧久々野町にある堂ノ上(そら)遺跡の付随施設です。円空仏は、旧久々野町の6体を収蔵管理しています。また、隣接する堂の上遺跡から出土した縄文時代の遺物や久々野町の民俗資料の数々を同時に展示しています。


 ・北陸

  ・富山県

 猪谷関所館 富山市猪谷978-4  月曜日、祝日の翌日、年末年始休館  9時~17時  高校生以上150円
中学生以下無料 
 富山県で、予約無しで気軽に拝観ができ場所として知られています。円空仏は約10体が展示されていますが、元々は旧細入村の堂宇にあったものを管理するために猪谷関所館に収蔵展示されています。猪谷関所館の名の通り、江戸時代に富山藩と天領高山の間にあった関所の資料を多く展示しています。    

 ・近畿

  ・滋賀県

 園城寺(三井寺 大津市園城寺町246 年中無休 8時~17時 大人500円、中高生300円
小中学生200円 
 園城寺(三井寺)は、円空の自坊である弥勒寺(岐阜県関市池尻)の属する天台寺門宗の本山です。円空も一時期、園城寺に滞在し、天台寺門宗の修業をしたのでしょう。金堂には、円空作の善女龍王像が7体安置されています。他にも金堂には多くの仏像が安置されているので、そちらも一見の価値があります。

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