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プリズンホテル
著者名 : 浅田次郎
出版社 : 徳間書店
発行年 : 1993.2
N D C : 913
ひとこと : 笑って泣いて、癒されます。
ヤクザの大親分の叔父が経営するホテルに招かれたろくでなし作家木戸孝之介。豪華かつ悪趣味なそのホテルは、時代に乗り遅れたヤクザが不器用に働き、タガログ語を話す仲居にあふれ、街宣車で迎えるお客はヤクザばっかりという極道専門ホテル、人呼んでプリズンホテルだった。

「いったんゲソつけられたお客人は身内も同然、誠心誠意、命がけで尽くさせていただきやす」

頑固で誠実でお客さま第一ゆえに左遷ホテルマン人生を送っていたカタギの支配人、フランス仕込みの名シェフも加わったプリズンホテルに迷いこんでくるのはカタギでもワケありばかり。そして、ろくでなし作家が幼い頃に出奔した母の影。

「生きてる人間も死んだ人間も、善人も悪人もそっくりもてなす極楽ホテルを作れ」

仲蔵親分の言葉通り、プリズンホテルを訪れた人は癒されて帰ります。
(ソーダ)