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ふらいぱんじいさん
著者名 : 神沢利子
出版社 : あかね書房
発行年 : 1969.1
N D C : 913
ひとこと : ふらいぱん+ことり=仲良し

  ふらいぱんじいさんは、目玉やきを作るのが大好きでした。でもおくさんが新しい目玉やきなべを買ってきたので卵をやかせてもらえなくなります。そこでふらいぱんじいさんは旅に出ることにしました。
  ジャングルではだちょうに卵をやかせてくれと追いかけたり(だちょうは男でした!)、さばくでは迷子のらくだのぼうやをなぐさめたりと歩いていくと海に着きました。海に浮かんでいるとあらしにまきこまれます。そこでおぼれていた小鳥を助けました。
  小さな島に打ち上げられたふらいぱんじいさんの体は弱っていました。砂浜にねていたところに海で助けた小鳥が仲間をつれてやってきました。そしておじいさんを大好きなお日さまのよくあたる木の上に運びました。おじいさんの上に木の葉がつもり、気持ちのよいねどこになり、そこへ小鳥が卵を産み、ひなとなります。おじいさんは、小鳥のおじいさんになりました。
  ふらいぱんと卵は敵同士ですが(現におじいさんは卵を焼くのが好きでした)、助けあって心を通い合わせると素敵なつながりが出来ました。きっとふらいぱんじいさんは卵を焼いた以上に小鳥のおじいさんになるでしょう。

(木馬)