HOME   著者分類 ひとこと おすすめ


  「未来を知りたくないかい?」
  こんなこと聞かれたら一目散に逃走すること間違いない。小学六年生の山村風太も相手にしないが、この怪しげな未来屋・猫柳健之介はちゃっかり山村家の居候におさまって、夏休みを一緒に過ごすことになってしまう。
  さて未来屋はいい人か、わるい人か、ただのいかれた人か。未来は完璧なデータ収集によって知ることができるという手法はまるで探偵のようだ。でも一回百円の未来屋だ。未来屋と風太は町の謎に迫っていく。
  それなりに整然と謎が解かれて後味は悪くないけどどこか物足りない。いろいろ詰め込まれてるわりにいまいち活かされず生活も謎解きもあっさりしてるからだろうか。駄菓子屋の名前が「万華鏡」というのはとても面白かったんだけど。万華鏡のおたまばあさんにはやられちゃったんだけど。

  「かつて子どもだったあなたと少年少女のためのミステリーランド」の中の一冊。



< 過去 読書日記一覧 未来 >