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  歌舞伎エッセイ。
  そういえば小林恭二の「酒乱日記」に収録されている「歌舞伎節穴日記」が好きで歌舞伎を観るようになったのだった。歌舞伎を観てはおでん定食なんかを食べ、また歌舞伎を観ては酒を飲むという歌舞伎初心者の日記であれから数年(もしかしたら十数年)、とうとう「通」と呼べるまでになったかと注文してみた。榊田分店なら入荷するかもと発売日前後うろうろしてみたものの残念ながら入荷せず(店に言っとけ)。そしたら内容は歌舞伎通を目指す作者による歌舞伎初心者向け演目の紹介なんかで「歌舞伎節穴日記」と大して違わないような・・・。いやいや役者の演技に対してどうのこうのと言うようになってるからさすがに目が肥えてきたのだね。三大名作が嫌いと言い切ってるところもいいなあ(同感)
。ところで勘九郎贔屓なので嫌いな方は読んではいけません(ぎりぎりだった・・・)。作者が実際に観た歌舞伎についても結構語っていて、現役ばりばりの役者さんがどんどん登場、「何かとてつもなく美しい化け物のように見える時間があった」(中村福助)、「妖しい目をした、したたるような色悪」(中村橋之助)そんなこと言われたら確かめに行きたくなるではないか!。



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