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■■　　　　　　　　　　ペイオフの達人（04.04.21）
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■〔INDEX〕  
■〔１〕ＵＦＪ不良債権、新たに１兆円規模
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■〔２〕経済・金融キーワード　◆預金保険料◆
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（メルマガ内容変更のお知らせ）
前号（４月１４日号）で次回告知として、
「〜地域金融機関の再編・第二の足利はあるか〜」

を配信するお知らせをしましたが、４月１７日付一部地方紙で
ＵＦＪ銀行の追加引当のニュースが報道され、株式市場にも
影響がでていますので、今号はこのニュースについて考えてみ
たいと思います。

足利銀行については、また機会を改めて配信したいと思います
ので、ご了承ください。

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■■〔１〕ＵＦＪ不良債権、新たに１兆円規模
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４月１７日付け中日新聞は、大手金融グループ、ＵＦＪＨＤの不良
債権残高が、新たに一兆円規模で増える見通しであると報じた。

この結果、ＵＦＪホールディングスは二千億−三千億円の追加損失
処理を迫られ、二〇〇四年三月期決算で収益目標を達成できない可
能性が出てきた。

金融庁は、公的資金を注入した銀行が収益目標を大幅に下回った
場合、行政処分を行うルールを決めており、経営陣の責任問題に
発展する可能性もある。

ＵＦＪホールディングスの不良債権残高は昨年三月末時点で約四
兆千六百億円。〇四年三月期決算での不良債権処理に伴う損失を
五千億円と見込んでいたが、新たな不良債権の増加で二千億−三
千億円の追加損失処理を迫られる。

保有株式の売却などで二千億円程度の利益を確保したもようだが、
追加の不良債権処理損失が発生したことで、利益目標を達成でき
ない可能性が出てきた。

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ＵＦＪの特別検査については、前号で詳しくお伝えしたとおりだが、
これまでの情勢を踏まえると、追加引当→利益目標未達→経営責任
というシナリオが現実味を帯びてきた。

また、自己資本比率８％割れで実質国有化という懸念が完全に払拭
できたとは言い切れない。

検査忌避等のコンプライアンス上の問題が加わるのかという点につ
いては、やはり特別検査の結果が公表されるのを待たなければなら
ないが、いずれにせよトップが経営責任をとって退陣という可能性
が高いと言えよう。

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■■〔２〕経済・金融キーワード　◆預金保険料◆
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金融機関が預金保険機構に支払う預金保険料ですが、預金総額に
対してある一定の料率がかけられます。２００２年のペイオフが
凍結解除されるまでは一律0.084%だったのですが、流動性だけが
全額保護が続くということで、0.094%になり、その他の定期性な
どは0.080%になりました。

よくよく預金保険料を見てみると、実は預金者に払っている金利
よりも高いことが分かると思います。預金の金利も商品によって
様々なので一概には言えませんが、例えば普通預金などは0.001%
に設定している銀行もあるくらいですから、それと比べれば0.1%
近い預金保険料の方がよっぽど高くなってしまっているのです。
銀行が資金を調達する場合は（金利＋預金保険料）を考えなくては
いけませんから、それ以上で運用する能力のない銀行は逆ざやに
なってしまうのです。

一方、アメリカの預金保険制度では可変料率が採用されています。
つまり、金融機関の格付けなどの健全性に応じて、支払う保険料が
変わってくるというシステムです。

健全な金融機関では預金保険料を納めなくてもいいという場合もあ
ります。これは実に理にかなったシステムで、より破綻する可能性
の高い金融機関ほど保険料が高いというのは保険の世界ではあたり
まえですよね。このシステムは財務などの健全性に応じて保険料が
変わるために、保険料負担を減らすために金融機関が健全財務を目
指すという効果が期待できます。

しかし、その一方で保険料そのものがその金融機関の健全性を表し
てしまうという点も見逃せません。

この点について、日本では預金保険料に可変保険料率を導入するこ
とに慎重な向きの意見が多くなっています。
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