ペイオフの達人(バックナンバー)
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■■          ペイオフの達人(04.04.28)
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  こんにちは、加藤です。

  本日、UFJホールディングスの業績の下方修正の発表
 が予定されています。

  傘下のUFJ銀行などの不良債権処理コストが従来計画
 の5000億円から8000億円程度に拡大したことが
 主な理由で、UFJホールディングスの2004年3月期
 の最終利益が、昨年11月に予想していた2100億円か
 ら1000億円前後に減るようです。

  今日あたりは、他の銀行でも業績の修正発表がありそう
 ですね。

  また、昨日は金融庁から新型検査の実施や、特別検査の
 結果発表など、いろんな動きがありました。
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■〔INDEX〕  
■〔1〕銀行のディスクロージャー
■〔2〕経済・金融キーワード ◆ペイオフコスト◆
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■■〔1〕銀行のディスクロージャー
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 ある銀行の大口融資先が倒産したときに、その銀行の支店長と話
をしていたら「大口融資先の倒産のプレス発表はマスコミ対策です
から、別にしなくても良いんですよ」と言っていたのには正直言っ
て開いた口がふさがらなかった。

 銀行というところはとにかく秘密主義で、何かと言えば職務上の
守秘義務を盾に、隠し事をしたがる傾向がある。「ディスクローズ」
という言葉は閉まっているものをこじ開けるというような意味合いが
あるらしいが、情報開示制度は正に情報をオープンにするのではなく、
こじ開けさせているのである。

 銀行のディスクロージャー制度は、大きく分けて一般の企業と同
様に商法や証券取引法に基づくものと、業法である銀行法に基づく
ものがある。また、そのほかには証券取引所上場規程に基づくもの
や、最近、自主的に行われはじめた四半期開示のように任意のもの
がある。もとより銀行業というのは、公共性や社会性が高く、国民
の預金を託される機関として、免許をを受けて成り立っている業で
あるから、ディスクロージャーを実施する必要性は一般企業以上に
高いと言えるだろう。

 平成15年10月に金融庁は9月期の中間決算短信の公表時から
繰延税金資産の情報開示の拡充を主要行に対して要請した。実際に
その要請に従って、繰延税金資産の算入根拠等を開示したのは主要
行と一部地銀だけにとどまったが、ここにも銀行の秘密主義が見え
隠れする。私がお話しした、ある銀行の財務担当者は繰延税金資産
の情報を開示しない理由をこう言っていた。「アナリストじゃあるま
いし、預金者に繰延税金資産のことなんか説明しても理解できるわ
けないですよ。」

 預金者が理解できるか、できないかは、開示してから言ってもらい
たいものだ。。。。(>_<)

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■■〔2〕経済・金融キーワード ◆ペイオフコスト◆
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 ペイオフコストとは、破綻した金融機関の預金者に保険金を支払った
場合(保険金支払の実施)に要すると見込まれる費用(コスト)のこと。

 具体的には、保険金支払見込額に保険金の支払いに要する経費見込額
を加えたものから、保険金支払により預金保険機構が取得する預金等
債権について、金融機関の倒産手続により預金保険機構が回収できる
「破産配当見込額」を控除することにより算定する。

ペイオフコスト
=保険金支払見込額+保険金支払経費見込額−破産配当見込額 

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