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グッドライフクラブ特許検討・ポイント(メールマガジン発行第20号)

特許第3519072号(発明の名称:電子財布端末)

登 録 日: 平成16年2月6日 特許権者: 株式会社日立製作所
出 願 日: 平成7年12月8日 出願番号: 特願2001−400532
公開番号: 特開2002−304591 分  野: G06F17/60
審査請求日: 平成14年4月8日 請求項数: 4  公報頁数:20
備   考: 特願平7−320597の分割
【発明概要】
 金額情報を受け取ることが認められたICカード以外のICカードでも、金額情報を受け取ることができるようにした、電子財布端末。
【発明背景】
 従来、記憶媒体に格納されている金額情報のやり取りを行なう電子財布システムとしては、例えば金額情報を格納したICカードをその所有者が店頭や自動販売機などに持参し、買物などをした場合には、これに設置されている電子財布端末にこのICカードを装着することにより、 商品の取引に際しての金額情報のやり取りをこのICカードと電子財布端末との間で行ない、また、このICカードを銀行に持参し、これをこの銀行の電子財布端末に装着して所定の操作を行なうことにより、自己の口座からICカードに残高の補充ができるようにしたシステムが知られている。
 しかしながら、店頭での買物や銀行での残高の補充など、ICカードを使用する場合には、必ずこれを使用する場所にこのICカードを持って行かなければならず、また、この商品に対する支払いを受け取る側が支払者の所で支払を受ける(集金に出向くことと思われる)場合には、電子財布端末を持参して行かなければならない等の問題があった。
 そこで、任意の場所から支払や金額情報の補充をすることができるようにした電子財布端末を提供する。また、金額情報を受け取ることが認められたICカード以外のICカードでも、この金額情報を直接受け取ることができるようにした電子財布端末を提供する。
【請求項要素・ポイント】
【請求項1要素】
第1のICカードが他の電子財布から金額情報の受け取りを要求することが可能なICカードであって、第2のICカードが該他の電子財布から金額情報の受け取りを要求することが許可されていないICカードである、第1,第2のICカードの情報の読み取りまたは書き込みを行なうICカード読み書き手段と、入力手段と、該ICカード読み書き手段を制御する財布演算処理手段とを備え、ICカードの情報の読み取りまたは書き込みを行なう他の電子財布と通信回線を介して情報の送受を行なう電子財布端末で、以下の要素からなる。
  1. 財布演算処理手段が、ICカード読み書き手段によって第1のICカードから読み取られた第1のICカードのID番号や該入力手段によって入力された受け取りたい額の金額情報とともに、金額情報を該第2のICカードで受け取ることを示す情報を他の電子財布に送信する。
  2. 第1のICカードのID番号,金額情報と金額情報を第2のICカードで受け取ることを示す情報との送信後、他の電子財布から送られてくる要求により、入力手段から入力された暗証番号を第1のICカードに記憶されている暗証番号と第1のICカード内で照合して、その照合結果を該財布演算処理手段が他の電子財布に送信する。
  3. 照合結果の送信後、他の電子財布からICカードの交換要求があると、財布演算処理手段は、第1のICカードから第2のICカードへの交換を促し、ICカードの交換を検知すると、ICカード交換終了情報と第2のICカードのID番号とを該他の電子財布に送信する。
  4. 財布演算処理手段は、ICカード交換終了情報とID番号とを受け取った他の電子財布から送信された金額情報を受信し、ICカード読み書き手段を制御して第2のICカードに書き込ませる。
(請求項1特許ポイント)
 電子財布端末と聞き慣れない語句を使用しているのでイメージがつきにくいが、「電子財布端末」とは電子マネーシステムで使用するICカードを装着して金額情報のやり取りを行う装置(端末)である。 また、請求項中の「他の電子財布」とは、電子財布端末と通信回線を介して情報の送受信を行う金融機関等の電子財布(いわばホストコンピュータのようなものか)である(上記【発明背景】の説明も参照のこと)。
 この特許は公開公報では電子財布端末の様々な機能の請求項があったが、特許公報の時点では上記「発明背景」で述べた、金額情報を受け取ることが認められたICカード以外のICカードでも、この金額情報を直接受け取ることができるようにした電子財布端末の特許となった。
 ちなみに分割元の特願平7−320597も特許3279467として登録されている。こちらの特許では、電子財布端末と他の電子財布端末との電話回線を介した通信方法の請求項で、電話機とモデムとの切り替え、留守状態を設定する留守設定手段の機能等を述べており、留守設定がされている時、 電子財布端末の財布演算処理手段は他の通信端末(電子財布端末か)からの金額情報の引き出し要求には応じないで、金額情報の受け取り処理のみを行うようである。
 この特許3279467の請求項は、明細書の課題の解決手段でもあり、上記【発明背景】後半にも記載した「任意の場所から支払や金額情報の補充をすることができるようにした電子財布端末を提供する」という目的によるものであると思える。
【請求項2】独立項
 請求項1と同じであるが、「固有のID番号を記憶するID記憶部及び演算処理部を有する第1,第2のICカードであって」の要素が先頭に入る電子財布端末。
【請求項3-4】
 請求項1と2に係る従属項。
【実際の特許請求範囲】
【請求項1】
 第1のICカードが他の電子財布から金額情報の受け取りを要求することが可能なICカードであって、第2のICカードが該他の電子財布から金額情報の受け取りを要求することが許可されていないICカードである、 第1,第2のICカードの情報の読み取りまたは書き込みを行なうICカード読み書き手段と、入力手段と、該ICカード読み書き手段を制御する財布演算処理手段とを備え、ICカードの情報の読み取りまたは書き込みを行なう他の電子財布と通信回線を介して情報の送受を行なう電子財布端末であって、該財布演算処理手段が、該ICカード読み書き手段によって 該第1のICカードから読み取られた該第1のICカードのID番号や該入力手段によって入力された受け取りたい額の金額情報とともに、該金額情報を該第2のICカードで受け取ることを示す情報を該他の電子財布に送信し、該第1のICカードのID番号,該金額情報と該金額情報を該第2のICカードで受け取ることを示す該情報との送信後、該他の電子財布から送られてくる要求により、 該入力手段から入力された暗証番号を該第1のICカードに記憶されている暗証番号と該第1のICカード内で照合して、その照合結果を該財布演算処理手段が該他の電子財布に送信し、該照合結果の送信後、該他の電子財布からICカードの交換要求があると、該財布演算処理手段は、該第1のICカードから該第2のICカードへの交換を促し、ICカードの交換を検知すると、ICカード交換終了情報と該第2のICカードのID番号とを該他の電子財布に送信し、 該財布演算処理手段は、該ICカード交換終了情報と該ID番号とを受け取った該他の電子財布から送信された金額情報を受信し、該ICカード読み書き手段を制御して該第2のICカードに書き込ませることを特徴とする電子財布端末。
【請求項2】
 固有のID番号を記憶するID記憶部及び演算処理部を有する第1,第2のICカードであって、該第1のICカードは他の電子財布から金額情報の受け取りを要求することが可能なICカード、該第2のICカードは該他の電子財布から金額情報の受け取りを要求することが許可されていないICカードであり、該第1,第2のICカードの情報の読み取りまたは書き込みを行なうICカード読み書き手段と、入力手段と、該ICカード読み書き手段を制御する財布演算処理手段とを備え、 ICカードの情報の読み取りまたは書き込みを行なう他の電子財布と通信回線を介して情報の送受を行なう電子財布端末であって、該財布演算処理手段が、該ICカード読み書き手段によって読み取った該第1のICカードのID番号や該入力手段によって入力された受け取りたい額の金額情報とともに、該金額情報を該第2のICカードで受け取ることを示す該情報を該他の電子財布に送信し、該ID番号,該金額情報と該金額情報を該第2のICカードで受け取ることを示す該情報とを送信後、 該他の電子財布から送信された暗証番号の照会要求を受信したときに、該財布演算処理手段が、該入力手段から入力された暗証番号を該ICカード読み書き手段を介して該第1のICカードの該演算処理部に送信し、該財布演算処理手段が、該第1のICカードの演算処理部が入力された該暗証番号と該第1のIC力ードの該ID記憶部に記憶された暗証番号とを比較した比較結果を受け取って、該比較結果を該他の電子財布に送信し、該財布演算処理手段が、該比較結果を受け取った該他の電子財布から送信されたICカードの交換要求を受け取り、 該ICカードの交換を検知すると、ICカード交換終了情報と該第2のIC力ードのID番号とを該他の電子財布に送信し、該財布演算処理手段が、該ICカード交換終了情報と該ID番号とを受け取った該他の電子財布から送信された金額情報を受信し、該ICカード読み書き手段を制御して該第2のIC力ードに書き込ませることを特徴とする電子財布端末。
【請求項3】
 請求項1または2において、情報を表示する表示手段を有し、前記比較結果を受け取った前記他の電子財布から送信されたICカードの交換要求を受け取ると、該表示手段が、該第1のICカードから該第2のICカードヘ交換することを指示する旨を表示することを特徴とする電子財布端末。
【請求項4】
 請求項1乃至3のいずれか1つにおいて、前記ID番号とともに、暗号化された前記ID番号を前記他の電子財布に送信することを特徴とする電子財布端末。
【参考文献】
特開 平3−92966 特開 平6−176252

(引用文献:特許電子図書館公開公報)
グッドライフクラブ 大阪市天王寺大道2-1-22 (06)6771-4010

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