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グッドライフクラブ特許検討・ポイント(メールマガジン発行第77号)

特許第3617029号(発明の名称:発注数決定方法、中央装置及び記録媒体)

登 録 日: 平成16年11月19日 特許権者: 株式会社ベストリザーブ
出 願 日: 平成12年7月19日 出願番号: 特願2000−219370
公開番号: 特開2002−32633 分  野: G06F 17/60
審査請求日: 平成14年3月20日 請求項数: 5  公報頁数:17
【発明概要】
 発注者より提示された発注に応じた複数の各サプライヤへの各発注数を、発注者側の中央装置に記憶している各サプライヤの評価計数と、サプライヤが提示した提示価格及び提供可能数により決定する、
発注数決定方法、中央装置及び記録媒体。
【発明背景】
 従来、食材、部品、原料またはホテルの部屋等の商品をサプライヤへ発注し、サプライヤから提示価格及び提供可能数が提示された場合、発注者はその価格が妥当であるか否か、利益を確保することが可能か否か等を、自己の経験に基づいて判断し、提示価格を決定していた。 また、発注数についても、今後の需要またはマージン等を考慮して経験に基づき発注数を決定することとしていた。
 しかし、これらの判断は発注者の経験及び主観に基づいて行われるものであるため、的確な判断が困難であるという問題があった。特に近年、インターネット等の通信ネットワーク技術の発展に伴い、商品の発注も1つのサプライヤだけではなく、ネットワーク上で複数のサプライヤの端末装置に対して同時に発注が行われるようになってきており、 複数のサプライヤから複数の回答が、発注者に対して短時間に行われた場合、発注者は適切な判断を短時間ですることが困難になるという問題が発生する。
 また、サプライヤからの回答に対し、適切な発注数を即座にかつ正確に明示しない場合は、商品購入の機会を失い、また適切でない提示価格の商品を購入することにより利益が減少することにもなる。
 また、サプライヤから提示価格が提示された場合であっても、その価格が客観的に見て妥当であるか否かを判断するのは困難であるという問題がある。提供される商品は、各サプライヤによってその品質または特性等が異なっており、 その品質等を考慮して各サプライヤから提示された価格を適正な価格に補正して客観的に発注数を決定する必要があった。
 また、特にホテルの部屋、生鮮食品または航空機の座席等の商品は時間の経過に伴い、商品価値、及び需要が変動し、 最終的に商品価値及び需要がなくなるものであるため、発注時の商品価値及び需要に適合した商品を発注する必要があった。
【請求項要素・ポイント】
【請求項1要素】
中央装置に通信網を介して接続される一又は複数のサプライヤの端末装置に対して発注する商品の発注数を決定する発注数決定方法で、以下の要素からなる。
  1. 端末装置から中央装置へ送信される商品の提示価格及び提供可能数を中央装置のプロセッサにより受け付ける受付ステップ。
  2. 中央装置に予め用意されるサプライヤの評価係数を登録した評価ファイルから、プロセッサにより登録した評価係数を抽出し、受付ステップにより受け付けた提示価格をプロセッサにより抽出した評価係数を乗じて補正する補正価格算出ステップ。
  3. 複数のサプライヤについての補正価格算出ステップにより算出した補正価格及び受付ステップにより受け付けた提供可能数をプロセッサにより記中央装置の実績記憶部に記憶する実績記憶ステップ。
  4. 実績記憶部に記憶した補正価格及び提供可能数から前記プロセッサにより平均補正価格を算出させ、算出させた平均補正価格及び各サプライヤの補正価格をプロセッサにより比較させ、各サプライヤの補正価格の平均補正価格に対する高/低に応じて各サプライヤの発注率を低/高とするように各サプライヤの発注数を決定させる発注数決定ステップ。
(請求項1特許ポイント)
 この特許は、発注者より提示された発注に応じた複数の各サプライヤへの各発注数を、発注者側の中央装置に記憶している各サプライヤの評価計数と、サプライヤが提示した提示価格及び提供可能数により決定しようというものである。
 発注者からの発注に応じて提示される各サプライヤからの提示価格と提供可能数が、発注者の中央装置(サーバ、コンピュータ)で受信(受付)されると、 中央装置は登録されている各サプライヤの評価係数を抽出する。 そして、各サプライヤから提示された提示価格に、この評価計数を乗じて補正価格を算出し、各サプライヤより提示された提供可能数とともに記憶する。
 この補正価格は、各サプライヤよりの提示価格と提供可能数を受け付ける毎に算出され、提供可能数とともに中央演算装置に記憶される。
 また、ここで言う評価計数とは、各サプライヤの商品に対する評価を、商品の品質、人気度または顧客の満足度等の要素に基づいて判断した係数である。
 図は、旅行代理店から各ホテルに部屋を発注する場合の全体図であるが、例えばこの場合の各ホテルの評価計数は、 実施例によると、駅からの距離、ホテル内にレストランがあるか否か、FAX、トイレ、バス等の各種設備の有無、コンビニエンスストアまでの距離及びキャンセル率、宿泊客の満足度、などのデータからなるようである。
 各サプライヤの補正価格と提供可能数が記憶されると、中央演算装置は、補正価格及び提供可能数より平均補正価格を求める。 そして、各サプライヤの補正価格と平均補正価格を比較し、平均補正価格よりも低い補正価格のサプライヤには、発注率を高く、平均補正価格よりも高い補正価格のサプライヤには、発注率を低くする。
 平均補正価格とは、実施例によると、サプライヤ全体の補正価格の平均、または、補正価格に提供可能数を乗じたものを、各サプライヤについて求め、その合計値を総提供可能数で除することにより求めるとある(つまり商品の平均価格)。 請求項では「補正価格及び提供可能数」により平均補正価格を求めるとあり、細かいことではあるが、後者の商品の平均価格であろうと思われる。
 この請求項での問題は、平均補正価格をいつ求めて、各サプライヤへの発注数を決定するのかということである。 つまり、各サプライヤから提示がある毎に平均補正価格を求め発注数を決め、その都度発注していくのか、あるいは、ある一定期間各サプライヤからの提示を受付け、その締め切り後に平均補正価格を求め、各サプライヤへの発注率を決めていくのか、ということである。
 普通に考えれば、一定期間の受付後締め切り後、決定すると考えるが、実施例では、受付け締め切り後発注率を決定する方法と、その都度発注していくと思われる方法の両方の記載があり、少し頭を悩ませる部分である。 まあ、あまり重要な要素ではないといえば、重要ではないが。
【請求項2】独立項
 本特許の中央演算装置。
【請求項3】
 予め発注者側でサプライヤには知らせない最高補正価格を決めておく、各サプライヤの補正価格が、最高補正価格よりも高い場合は、 そのサプライヤへの商品の発注を中止する請求項2の中央装置。
【請求項4】
 補正価格に対する商品の需要率を登録しておき、発注数決定手段により決定した各サプライヤへの商品の発注数に、 需要率を乗じて調整する、請求項2または3に記載の中央装置。
 これは実施例によると、例えば商品がホテルの部屋である場合は、予約日が近づいてきた場合、 サプライヤは安い価格で商品を提供しようと考えるので、安い価格の商品の需要率が上昇する。一方、予約日がまだ先である場合は、サプライヤは高い値段で商品を提供しようと考えるので、安い価格の商品の需要率は低下し、 高い価格の商品の需要率が上昇する。その他、特定の商品に人気が集中し商品の数が少なくなっている場合は、商品の価値及び需要が急激に上昇する。
 このように商品の補正価格に対する需要率を登録した需要率登録ファイルをサプライヤ毎に、 数々の条件で登録しておき、決定した発注数に需要率を乗じて最終的な発注数を決定するようにしたもので、商品の現時点における市場価値、需要等の各要素を考慮した発注数の決定が可能となり、 また発注者の利益が最大限確保されると共に、より市場の需要に応じた商品の調達が可能となる、とのこと。
【請求項5】独立項
 本特許の機能を持つコンピュータプログラムが記録されている、コンピュータでの読み取り可能な記録媒体。
【実際の特許請求範囲】
【請求項1】
 中央装置に通信網を介して接続される一又は複数のサプライヤの端末装置に対して発注する商品の発注数を決定する発注数決定方法であって、
前記端末装置から前記中央装置へ送信される商品の提示価格及び提供可能数を前記中央装置のプロセッサにより受け付ける受付ステップと、
前記中央装置に予め用意される前記サプライヤの評価係数を登録した評価ファイルから、前記プロセッサにより登録した評価係数を抽出し、 前記受付ステップにより受け付けた提示価格を前記プロセッサにより前記抽出した評価係数を乗じて補正する補正価格算出ステップと、
前記複数のサプライヤについての前記補正価格算出ステップにより算出した補正価格及び前記受付ステップにより受け付けた提供可能数を前記プロセッサにより前記中央装置の実績記憶部に記憶する実績記憶ステップと、
前記実績記憶部に記憶した補正価格及び提供可能数から前記プロセッサにより平均補正価格を算出させ、算出させた平均補正価格及び各サプライヤの補正価格を前記プロセッサにより比較させ、各サプライヤの補正価格の平均補正価格に対する高/低に応じて各サプライヤの発注率を低/高とするように各サプライヤの発注数を決定させる発注数決定ステップと
を備えることを特徴とする発注数決定方法。
【請求項2】
 通信網を介して接続される一又は複数のサプライヤの端末装置へ商品の発注を行う中央装置において、
前記端末装置から送信される商品の提示価格及び提供可能数を受け付ける受付手段と、
前記サプライヤの評価係数を登録した評価ファイルと、
プロセッサと、
該プロセッサにより、前記評価ファイルから登録した評価係数を抽出し、 前記受付手段により受け付けた提示価格を前記プロセッサにより前記抽出した評価係数を乗じて補正する補正価格算出手段と、
前記複数のサプライヤについての前記補正価格算出手段により算出した補正価格及び前記受付手段により受け付けた提供可能数を記憶する実績記憶手段と、
該実績記憶手段により記憶した補正価格及び提供可能数から前記プロセッサにより平均補正価格を算出させ、算出させた平均補正価格及び各サプライヤの補正価格を前記プロセッサにより比較させ、各サプライヤの補正価格の平均補正価格に対する高/低に応じて各サプライヤの発注率を低/高とするように各サプライヤの発注数を決定させる発注数決定手段と
を備えることを特徴とする中央装置。
【請求項3】
 前記補正価格算出手段により算出した補正価格が、所定の最高補正価格よりも高い場合は、該補正価格に係るサプライヤの端末装置に対する商品の発注を中止する中止手段
を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の中央装置。
【請求項4】
 前記補正価格に対する商品の需要率を登録した需要率登録ファイルと、
前記需要率登録ファイルに基づいて求められる前記商品の補正価格に対する需要率を前記プロセッサにより抽出し、前記発注数決定手段により決定した1のサプライヤに係る商品の発注数に前記抽出した需要率を前記プロセッサにより乗じて調整する調整手段と
を更に備えることを特徴とする請求項2または3に記載の中央装置。
【請求項5】
 コンピュータが、通信網を介して接続される一又は複数のサプライヤに係る他のコンピュータへ、商品の発注を行うためのコンピュータプログラムが記録されており、コンピュータでの読み取りが可能な記録媒体において、
前記コンピュータに、前記他のコンピュータから送信される商品の提示価格及び提供可能数を受け付けさせる受付プログラムコード手段と、
予め用意される前記サプライヤの評価係数を登録した評価ファイルから、前記コンピュータのプロセッサにより登録した評価係数を抽出させ、 前記受付プログラムコード手段により受け付けさせた提示価格を前記プロセッサにより前記抽出した評価係数を乗じて補正させる補正価格算出プログラムコード手段と、
前記コンピュータに、前記複数のサプライヤについての、前記補正価格算出プログラムコード手段により算出させた補正価格、 及び前記受付プログラムコード手段により受け付けさせた提供可能数を実績記憶部に記憶させる実績記憶プログラムコード手段と、
前記実績記憶部に記憶させた補正価格及び提供可能数から前記プロセッサにより平均補正価格を算出させ、算出させた平均補正価格及び各サプライヤの補正価格を前記プロセッサにより比較させ、 各サプライヤの補正価格の平均補正価格に対する高/低に応じて各サプライヤの発注率を低/高とするように各サプライヤの発注数を決定させる発注数決定プログラムコード手段と
を含むコンピュータプログラムが記録されていることを特徴とするコンピュータでの読み取り可能な記録媒体。
【参考文献】
特開2001−297228 特開平10−187834

(引用文献:特許電子図書館公開公報)
グッドライフクラブ 大阪市天王寺大道2-1-22 (06)6771-4010

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