大室古墳群 群馬県前橋市 西大室町

 前橋市の東部に位置する大室公園は、大室古墳群の保存維持を図る史跡公園になっています。

 古墳群には、6世紀に築かれた10基を数える古墳が有り、前二子・中二子・後二子・小二子古墳が史跡指定になっています。

 灌漑用「五料沼」を挟む東側には、花の広場など憩いのエリアも広がって居ます。
古墳群の中で最大の「中二子古墳」石室は未発掘


: 前二子古墳
  整備され墳頂にも登れる
   前二子古墳の石室内部
 横穴式石室で羨道部まで入室可
: 後二子古墳
 北側から前方部を見たものです。
   後二子古墳の石室入口
 石室は羨道部まで入室可
 小二子古墳
 沢山の出土埴輪を元位置に復元
   民家園(旧関根家住宅)
 養蚕農家の赤城型民家 江戸時代の物とされ市の重文指定
 五料沼
 公園の中央にあって赤城山の借景が良い


−現地案内板より−


◆前二子古墳(国指定)
 園内の最も南に有って、6世紀初め頃の築造と推定される前方後円墳です。 明治11年に発掘調査して多くの副葬品が確認され、その図示文書も残されています。また明治13年には、英国外交官アーネスト・サトウ氏も訪れています。 


 墳丘の全長は97mです。また近年になって周堀・外堤の外に外周溝が確認され、全体長は148mに達します。
 石室は両袖形横穴式で、羨道部まで入室可能になっています。
           −現地資料より−


◆中二子古墳(国指定)
 大室古墳群の中で最も大きな前方後円墳で、6世紀前半の築造と考えられています。
 墳丘の規模は全長111m、周溝を含めた全長は170mに達します。
 葺石は、墳丘斜面および中堤内側に確認されています。


 周囲からは多くの埴輪が出土し、珍しい人面付きの円筒埴輪も発見され、埴輪の総数は2400個余りとされています。石室は未発掘です。


           −現地資料より−


◆後二子古墳
 6世紀後半の築造と推定される前方後円墳です。墳丘長は85m、外溝を含めた全体長は106mとされています。
 明治11年の発掘調査により、石室を地表より低くして、墳丘の盛土を節約する珍しい構造が確認されました。


 石室は両袖形横穴式で、羨道が少なく玄室を広く取る構造になっています。
 羨道まで入室可能で、入口前庭には、祭祀に用いた土器の復元も図られています。
           −現地資料より−


◆小二子古墳
 6世紀後半の築造と推定されています。 墳丘の全長は38mで、小規模ですが二段に築かれた前方後円墳になっています。
 石室の石は墳頂より持去られていましたが、入口の石は残っており、石室の閉じ方を見る上で参考になります。



 石室は袖無形横穴式でした。古墳からは多くの種類の埴輪が発見されました。
 埴輪片の種類や発見位置などを確認して創建当時が復元されています。

           −現地資料より−





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