地球を輪切りにしてみると、中心部のコア(核)そしてその外側のマントル。
マントルは高密度の岩石で中心部の高温によって、固体でありながら液体のようになり、「対流」しています。
その外側が私たちが暮らしている「地殻」ですが、この地殻はいくつもの「プレート」に分かれており、その下のマントルの対流に引きずられるように、それぞれ違う方向に動いています。
地球の表面を覆っている「プレート」が絶えず動いていて、それによって起こる現象が地震です。
日本は「ユーラシアプレート」「北米プレート」「フィリピン海プレート」「太平洋プレート」の四つのプレートの境界線上に位置しています。
「太平洋プレート」は世界最大・最速のプレートで日本列島に大きな圧力をかけています。
日本列島は四つのプレートがぶつかり合いながら沈み込んでいく、という非常に複雑で大きな力がかかる場所にあります。
伊豆半島沖ではユーラシアプレートの下にフィリピン海プレートがもぐり込みその下に太平洋プレートが潜り込む三重の重なりがあります。
このような地域は世界中でここだけです。
安政東海大地震が起きてから、すでに157年が経過しています。
三つのプレートのうち、3.11の地震では太平洋プレートが大きく動きました。
伊豆半島沖には複雑で大きな力の動きが目に見えないところで進行している可能性があります。
浜岡原発は御前崎に位置していて、その真下にプレートが重なり合っています。
今後30年間に東海大地震が起きる確率は87%とも予測されています。
浜岡原発は1号機から5号機まであり、そのうち1号機と2号機は老朽化と耐震性不足のために中部電力が危険性を認め、2009年の1月に運転を終了して廃炉に向けた作業がすすんでいます。
現在あるのは3.4.5号機ですが、特に5号機は138万キロワット国内最大の出力を誇る大型原子炉です。
一刻も早くこの危険な地帯に立地する原発を廃炉にしていくことが必要です。
福島原発の事故はいまだに収束の見通しもなく、原発事故そのものがいったん起きるとその影響は果てしのないものだと私たちに教えてくれています。
浜岡原発の存続を許すことによる事故を絶対に起こさせてはなりません。
過去の東海大地震、あるいは宝永山の噴火は大勢の犠牲を伴いました。
しかし富士山は信仰の山として残っています。
原発ができたのはここ50年あまり、放射能に汚染された文化遺産ではなく、この地域一体をしっかり後世に残せるかどうかは、まさに今の取り組みいかんです。
「集会に参加して、私たちの地域にも大きな影響がある浜岡原発を、一刻も早く廃炉に追い込んでいかなければと思いました。私も頑張ります」。