御一新後各藩から集められた御親兵は鎮台に改変せられ、更に鎮台となって拡大していきました。その鎮台の中で首都(私は神主であったという立場上、東京を首都とは思いたくないのですが。:法律上東京は天皇陛下の御行幸地。換都に関する法律は存在しません。便宜上。)を防衛するのが市ヶ谷に置かれた第一師団でした。
編組より西南の役をはじめとして帝国が関係する戦役には大抵出征しております。
明治37・8年の役では師団の兵力が半減するほどの激戦を経験しました。もっともどう見てもこの戦いは司令官の作戦が稚拙で、ただ損害を顧みないとんでもない作戦に依ったのでありますが。歩兵第一連隊に至っては、主力の大半を失うという状況でした。やはり乃木さんで大丈夫かという国民の声も頷けます。何と言っても連隊旗を戦闘で2度も奪われた人ですから。
大正3年の役(第1次世界大戦)では青島の守備に当たりました。
他にも満州事変、国境事変、支那事変など、ほぼすべての戦役に名が見られます。
大東亜戦役ではしばらく満州に駐箚し、後に比島に進出しました。しかし比島で待っていた物は、大規模な敵の空爆と艦砲射撃でした。師団はレイテ島とセブ島で果敢に反攻し、敵を苦しめましたが、衆寡敵せず次々と玉砕、生き残った部隊は山中でゲリラ戦を展開して終戦を迎えたのでありました。
一部の部隊はグアム島へ送られ、これも玉砕しております。
師団司令部は比島セブ島にて停戦命令を受け取り、その戦い続けた栄光の日々を閉じました。
第一師団はその栄光と帝国陸軍の最後を象った、正に陸軍の歴史そのものと言えましょう。
有名な師団長には、貞愛王、戴仁王、白川義則、真崎甚三郎、柳川平助などがいました。
歩兵第一連隊 通称:玉5914部隊 明治7年12月19日軍旗拝受
編成地:本郷
西南の役、明治27・8年の役、明治37・8年の役、関東大震災
満州駐箚、2・26事件、カンチャーズ事件、国境事変、
大東亜戦役 レイテ島へ進出 比島決戦 レイテで分散して終戦を迎える
著名連隊長:乃木希典、長谷川好道、牛島満、東条英機、本間雅晴 他
歩兵第四十九連隊 通称:玉5915部隊 明治38年4月15日軍旗拝受
編成地: 当初第十三師団下
明治37・8年の役(樺太占領)、大正3年の役、2・26事件、
関東大震災、満州駐箚、カンチャーズ事件、国境事変、
大東亜戦役 レイテへ進出 比島決戦 第3大隊はグアムへ進出玉砕
主力はグアム山中で終戦
歩兵第五十七連隊 通称:玉5916部隊 明治38年8月8日軍旗拝受
編成地: 当初第十五師団下(第二十九旅団下)
明治37・8年の役、関東大震災、満州駐箚、(斉斉哈爾)、
支那事変(長城線攻撃作戦)
大東亜戦役 セブ島へ進出 比島決戦 第三大隊はグアムへ進出玉砕
主力はレイテ島・セブ島山中で終戦
野砲兵第一連隊 通称:玉5920部隊
明治17年5月24日東京鎮台砲兵隊を改変 編成地:東京
西南の役、明治27・8年の役、明治37・8年の役、関東大震災
満州駐箚、カンチャーズ事件、
大東亜戦役 レイテ島進出 玉砕 第三大隊はグアムへ進出玉砕
工兵第一連隊 通称:玉5921部隊 明治11年工兵第一大隊を改変
編成地:習志野
西南の役、明治27・8年の役、明治37・8年の役、関東大震災、
満州駐箚(孫呉)、カンチャーズ事件、
大東亜戦役 レイテ島・セブ島進出、現地で終戦
輜重兵第一連隊 明治20年輜重兵第一大隊、昭和11年6月連隊昇格
編成地:東京
明治27・8年の役、明治37・8年の役、満州駐箚(北満泰安)、
大東亜戦役 レイテ島進出 現地で終戦
輓馬2個中隊・自動車2個中隊 馬匹120頭・車輌100両
騎兵/捜索第一連隊 明治29年11月21日軍旗拝受
編成地:東京
明治37・8年の役、満州駐箚、
大東亜戦役 昭和19年ルソン島進出 後レイテ島リモン進出
11月3日米軍と交戦、玉砕状態 連隊長今田義男少佐戦死 生存5名
玉砕地:カンギポット
機動歩兵1個中隊、機関銃1個小隊、装甲車1個中隊(九四式軽装甲車九輛)
昭和15年頃
師団長 | 司令部中隊 | |
---|---|---|
歩兵第一旅団 | 歩兵第一連隊 | |
歩兵第四十九連隊 | ||
歩兵第二旅団 | 歩兵第三連隊 | |
歩兵第五十七連隊 | ||
騎兵第一連隊 | ||
野砲兵第一連隊 | ||
工兵第一連隊 | ||
輜重兵第一連隊 | ||
師団衛生隊 |
昭和20年初頭
師団長 | 司令部中隊 | |
---|---|---|
第一歩兵団 | 歩兵第一連隊 | |
歩兵第四十九連隊 | ||
歩兵第五十七連隊 | ||
捜索第一連隊 | ||
野砲兵第一連隊 | ||
工兵第一連隊 | ||
輜重兵第一連隊 | ||
師団制毒訓練所 | ||
師団通信隊 | ||
師団第一野戦病院 | ||
師団第四野戦病院 | ||
師団防疫給水部 | ||
師団病馬廠 | ||
師団兵器勤務隊 |