旅路の船

    作詞  納羽(なわ) 汀





(1  波止場(はとば)まわって  出(で)て行(ゆ)く船(ふね)も

    吹雪(ふぶき)まじりの   冷(つめ)たさに

    泣(な)いたら戻(もど)って  来(き)てくれますか

    無理(むり)を言(い)ったら  困(こま)るでしょうね

    あまえてみたい  もう 一度(いちど)だけ

    涙(なみだ)こらえる    旅路(たびじ)の船(ふね)よ


(2  一度(いちど)でいいの   私(わたし)をのせて

    つれて行(い)ってよ  北(きた) の 海(うみ)

    ひとりぼっちは  馴(なれ)てるけれど

    痩(や)せる 思(おも)いの  待(まつ)身(み)はつらい

    手(て)を振(ふ)る袖(そで)に   かくれて泣(な)いて

    呼(よ)べどもどらぬ  旅路(たびじ)の船(ふね)よ


(3  寒(さむ) い 北風(きたかぜ)   何時(いつ)までつづく

    北(きた)のみさきの   みなと 町(まち)

    あなたがいない  今年(ことし)の冬(ふゆ)は

    硝子(がらす)戸(ど)たたく   風(かぜ)さえ寒(さむ)い

    こころ燃(もえ)ても   からだは冷(ひ)える

    何時(いつ)また逢(あ)える  旅路(たびじ)の船(ふね)よ




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