腓骨神経麻痺1





   Q:

はじめまして、インターネットでいろいろ調べているうちに貴ページにたどり着き、ぜひ相談にのっていただきたくメールさせていただきました。

 実は主人が左足膝下間接部を複雑骨折、左足脛部骨折、同じく左足踵部の開放骨折をしそれに伴いひ骨神経麻痺と診断されました。

 踵部以外の骨折にはビスを入れる手術が行われましたが、足首からつま先までの痛みが一向に取れずもう1ヶ月以上も痛みに苦しんでいます。痛みのせいで夜も眠れず精神的にも限界を感じてしまいます。

 現在まだ入院しておりますが担当の先生は踵にできた床ずれの治療にばかりあたり、痛み関してはしょうがないとしか言ってもらえません。毎日座薬や痛み止め、たまに眠剤を飲み、薬漬けの毎日です。

 地方で受傷したため市内に転院、しかも年末だったため手術まで2週間かかりました。また、転院したものの、市内とはいえ救急車で搬送された病院の担当医に紹介された自宅からはほど遠い病院だった為手術後2週間で再度、より自宅から近い病院に1週間前に転院しました。

 現在の病院は整形外科やリハビリに大変評判がよく、スポーツ選手も通うと聞いたので転院したのですがあまり痛がり、また一向に回復している様子が見られないので時々不安になってしまいます。

 ひ骨神経麻痺というのは難しいものなのでしょうか。またどのような治療法が効果的なのでしょうか。入院中にリハビリ時以外に自分でできる痛みを軽減する方法などはあるのでしょうか。リハビリの先生に聞いても外科医の回診時に質問するようにと言われるだけだそうです。

 お忙しい中恐縮ですがぜひアドバイスをいただきたくよろしくお願いいたします。


   A

 ご主人様の疼痛もさることながら、奥様も大変なご心配ですね。お見舞い申し上げます。

 「膝下間接部」ということがよく判らないのですが、ご主人様の場合、複雑骨折など何カ所も骨折されていますね。骨折が腓骨神経麻痺を誘発した可能性はあります。

 腓骨神経は最も外傷を受けやすい神経の一つです。膝窩部周辺の外傷で侵されることが多く、股関節部の脱臼、坐骨神経麻痺でも腓骨神経が障害されやすいようです。睡眠時・泥酔時・長時間しゃがんだとき、あるいはギプス・副子などの圧迫、ときには神経炎による麻痺もみられます。腓骨小頭より末梢では浅・深腓骨神経に分枝しているため、いずれかの麻痺が優位に現れます。

 疼痛の緩和や麻痺は鍼灸でも一定の効果はあります。日本の医療は医師が頂点にあって、その下でたとえば、看護師やレントゲン技師・臨床検査技師など、パラメディカルとして働いているわけで、医師の指示なしでは治療が出来ないシステムになっております。しかし、入院患者さんでも医師の許可があれば鍼灸治療も可能です。実際そういう病院もあります。

 私は鍼灸師ですので、入院しておられる患者さんにつきましては、何もアドバイスができませんが、入院しておられる以上は、主治医の先生と良い信頼関係を持って治療して頂くことが大切ではないかと思います。

 いずれにしましても、腓骨神経については、完全に回復するかどうか何とも言えませんが、退院された後につきましては、鍼灸の治療を受けてみられては如何でしょうか。





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