膝関節症




 膝関節疾患には、円板状半月・内反膝、外反膝・関節骨軟骨腫症、ベーカー嚢腫・変形性膝関節症・靱帯・半月板損傷などなどいろいろありますが、原因がはっきりしている物は別にして、ここでは原因が不明な疾患を総称して膝関節症と呼ぶことにします。

 患者Mさん(54歳)女性
 初診日 平成16年6月28日

 当院に来院する五日前、整形外科を受診して、X−線では骨には異常はないということで、水を抜いたとのことである。主症状は、左膝関節の腫脹と疼痛で、しゃがむ動作や正座が出来ないと言うことである。

 何かしましたかと問うと、時々ボウリングなど軽い運動はしているが、特に思い当たることはしていないと言います。触診すると膝関節はかなり腫れており、膝関節内側に圧痛があり、多少微熱が診られます。膝関節腔内に水が貯留するということは、炎症があることが疑われます。

 しゃがむ動作や正座が出来ないのは、まだ膝関節に水が貯留して腫れているためで、下肢を伸ばして座るか、椅子に腰掛けることを説明して、もう一度水を抜いてもらうことを勧めました。

 そして、原因が不明なことと、腫脹と疼痛があるため、ある程度時間がかかることを告げて、患者さんが納得した上で治療することにしました。最初は、膝部の周囲のつぼに鍼とレーザー(10分照射)で治療することにしました。

 初回の治療後水を抜いてもらったが、2回目に来院した時も腫脹は残存しており、疼痛も不変でした。3回めころより、腫脹の軽減が見られ始めました。5回目より円皮鍼を追加しました。疼痛は、一進一退してなかなか軽減しませんでしたが、それでも8回目には症状も好転して、最後の9回目には腫脹及び疼痛もほぼ消失して、無理な運動を避けることを支持して治療を終了しました。

 主用経穴は、陰陵泉・血海・梁丘・陽陵泉・三里・両膝眼など、その時の症状によって、適宜取捨選択しました。円皮鍼は、上記の経穴の他、臨泣を加えました。

 つぼの部位については、下記の経穴名検索をご参照下さい。


経穴名検索
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