痔疾患




 痔とは、肛門やその付近に生じる病気の総称で、痔核・痔瘻(ジロウ)・脱肛・切れ痔などがあります。

 痔疾患は日本人に多く、10人中6、7人は、痔に悩まされているといわれます。今でこそ、各家庭にも洋式の便座が増えてきていますが、以前は日本式トイレットであったため、どうしても痔になりやすい傾向にありました。

 脱肛や切れ痔は軽症で我慢出来るほどの疼痛で風呂で患部を温めるなどして何とか日常生活は出来ますが自覚に移行しますと、専門医の診察を要することになります。新医学大辞典には、痔核について以下のように書いてあります。

   【痔〔核〕】 ジカク

 肛門管粘膜下,および皮下に存在する痔静脈叢のうっ滞によって起こる静脈瘤様変化で、内痔核・外痔核に区分されます。内痔核のほうが発生頻度が高いが、両者が併存する場合もあります。

 成因としては、排便時の怒責が重要視されています。持続的な成因として、門脈圧亢進症・妊娠末期・腹部腫瘤などがあります。痔核(腫瘤)・肛門出血(排便時出血)・疼痛を主症状とします。

 治療は緩下剤の投与による便秘・硬便の改善・消炎剤・坐薬の使用による局所の安静と清潔化・炎症の鎮静化を図ります。保存的治療で十分な効果を得られない場合、手術療法の適応となります。
Milligan-Morgan法、Whitehead法などが施行されます。

 痔の予防は、便秘を避けるほとと、排便後は肛門を清潔に保つことでしょう。ウォッシュレットを設備することも大事なことかも知れません。

 代表なつぼは、百会と長強です。百会は、左右の耳(耳輪)の上端を頭頂部へひいた線が交わる窪みにとります。長強は、尾骨の下端です。この二つのつぼにお灸をします。

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