食欲不振




 食欲の本態は、今な十分明らかでなく、食欲不振は多くの疾患でみられ、重要な症状の一つであります。


 食欲不振といっても、個人の生活や環境によっても異なり一概にはいえませんが、原因によって大きく器質的食欲不振と精神的食欲不振に分けられます。器質的食欲不振には消化器疾患に伴うもの、消化器以外の疾患に伴うもの、中毒性疾患に伴うものに分けられ、精神的食欲不振は、精神的および肉体的苦痛、不安および恐怖、精神神経症、神経性食欲不振症などに分けられます。


 人間の血管やリンパ管あるいは、消化器・呼吸器泌尿器など総ての器官は自律神経によって支配されています。自律神経は交感神経と副交感神経の2種類があり、この自律神経が正常に働いているときは、循環器系・呼吸器系・消化器系・泌尿器系など各器官は健康な状態で働いていますが、何らかの原因で自律神経がアンバランスになったとき、これらの器官が正常な機能を維持出来なくなり、病気を引き起こすことになります。


 身の回りには精神的ストレスの原因となるものは、沢山あります。そして、人によってそのストレスはさまざまですが、ストレスは自律神経に大きく作用します。例えば、子供の育児の悩み・会社でのover useに伴う精神的緊張・肉体的過労や人間関係などで、心配や悩み事は胃腸の働きに大きく影響します。長く続きますと、胃腸炎や潰瘍になったりまたは、便秘になったり肩こりや頭痛など、ひいては食欲不振に陥ります。


 このように、心身の過労は内蔵に大きく影響しますので、ときにはリフレッシュすることも大事です。


 食欲不振といかないまでも、何となく食事が進まないときは、仰臥位または、横臥位で脊柱の両側の筋肉を親指で上から下へ軽く押して下さい。以下のつぼにお灸をすえるのも食欲不振の解消になります。一カ所のつぼに3壮ないし5壮をすえるようにして下さい。


 代表的なつぼは、脊柱両側の膈兪・肝兪・脾兪・胆兪・胃兪など、腹部の中J・天枢など、足の三里などです。


 (ご注意) 右季肋部から背部へ疼痛が続くようなら胆石の疑いがあり、また、左側に同様の症状が出現するようなら、膵臓炎の疑いも考えられますので、専門医を受診して下さい。


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