安全弁
昭和40年代ころからだと思いますが、余った電気を深夜に使用してと、当地の電力会社では深夜電力温水器を勧めていました。我が家でも、温水器を何とかしたいと検討中でした。
電気温水器には便利な反面湯量に限度があり、灯油のボイラーは、灯油切れや空気の汚染など一長一短がありどちらにしようかと迷ってしまいましたが、結局電気温水器を設置することにして、設置したのは、昭和49年でした。
当時は大変なオイルショックとやらで、トイレットペーパーがなくなってしまい国民がパニックに陥って、「千載一遇のチャンス」という言葉が流行ったほどでした。
眼の前の倉には山積みされているのに手に入らないようなそういう時でしたから、工事費も普段の倍もかかりました。あまりにも高価で驚きましたが、時がときだけにやむを得ないと自分で納得しました。
減圧器は、冬凍らせて破裂して、2・3度取り換えましたが、安全弁については最低限5年に1度は検査するようにと聞いていましたが、つい最近まで故障もなく機能していましたので安心していました。
しかし、2ヶ月前から漏水するようになり、私は安全弁の故障ではと水道工事店に相談したところ、工事店では減圧器ということで、専門家に一歩譲って減圧器の交換をしてもらいました。
しかし、減圧器を取り換えても、結果は変わりませんでした。やはり、私が判断した通り、安全弁の故障でした。部品を取り寄せるのに、二日待って工事をしてもらいました。がしかし、やはりまた駄目でした。2個ある内の故障していない安全弁を取り換えたため、水漏れは同様でした。これは、「健康な肺を摘出して、病気に冒された肺を残した手術と似たようなものです」。再度工事をやり直してようやく水漏れ症状は解消しました。
何の場合でも、技術にはレベルの差はあるとは思います。人ごとではなく、私ども鍼灸治療にも通ずるものがあると、改めて反省させられた一齣でした。