コンサート




 我が家の診療室は、患者さんの安らぎや憩いの場として、常にクラシックやムード・オルゴールなど静かな音楽を流しています。

 患者さんの一人で、大変音楽好きなMさんと治療しながらいろいろ音楽について話をしている内に、千住真理子さんが岡谷市に来られるという話から、私をエスコートしてくれることになり、その日を約束しました。

 当日25日は、岡谷市カノラホールで演奏会は行われました。会場までは、車で10分もあれば到着する所ですので、6時を過ぎてからMさんの車で出かけました。パンフレットに記載されていた曲名は、ほとんど私が知っている曲でしたので、それだけ親しみもありました。

 NHK総合テレビ「ほんまもん」のテーマ音楽のヴァイオリンを弾いている千住真理子さんといえば、ああ、とおっしゃるみなさんもいらっしゃると思いますが、演奏者は千住真理子さんも含めて6名でした。楽器はヴァイオリン・ピアノ・フルート・ハープ・二胡・琵琶でした。合奏ではなく、ヴァイオリンやフルート・二胡に伴奏を付けるという形式が主でした。千住真理子さんということもあってか、中年の方が多かったように思いますが、開演までには1200客席が、ほぼ満員になりました。

 プログラムは1部と2部に分かれていて、7時千住真理子さんのベートーヴェンの「スプリングソナタ」で始まりました。その後、ピアノ独奏で、ショパンの作品、「子犬のワルツ」ほか2曲を演奏し、続いて、ハープをバックにフルート演奏で1部はおわりました。

 2部は、中国人の男女で、2胡と琵琶の演奏で始まり、滝廉太郎の「荒城の月」も演奏されました。ハープの独奏もあって最後に、千住真理子さんのヴァイオリンでクライスラーの「愛の喜び」・NHK総合テレビ「ほんまもん」のテーマ音楽・サラ・サーテの「チゴイネルワイゼン」で閉幕となりました

 会場を出たときは、既に9時を過ぎていましたが、どれも素晴らしい演奏で、私は最後まで音楽に陶酔しきっていました。

 ハープの音色は優雅で、いつ聴いても静かで優しく心を包んでくれるように感じますが、中でも、2胡の音色は、西洋音楽にはない東洋的な響きがあり、琵琶の伴奏がもの悲しさをより強くしているようでもありました。二胡はピアノの白鍵と黒鍵の半分の音も表現出来ると話していましたが、私はその演奏は、妙技という言葉のほかありませんでした。

 「音楽には国境はない」といわれます。どこの国にも、文化や芸術はあります。この文化や芸術を、国民一人ひとりが大切にしたいものです。




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