ハプニング
私の大失敗談。今年4月に開催された諏訪岳風会下諏訪支部岳風会の温習会に参加したときのことです。
私が詩吟を習い始めて、もうかれこれ20年近くになるでしょうか。詩吟にそれほど興味があったからというわけでもないのに、毎日家内が詩吟を吟じていますと、「門前小僧習わぬ経を読む」ではありませんが、狭いながらも楽しいわがや。家内が吟ずる詩吟がいやおおなしに私の耳に聞こえてきます。
私が、たまに家内の真似をして、詩吟を口ずさんでいますと、とても上手だと家内におだてられ、ついに家内の弟子にさせられてしまいました。夫婦という気安さもあり、もともと詩吟に興味がない私ですから、詩吟の勉強に真剣になれるわけがありません。それでも、長年吟じている内に何とか詩吟の節になっています。
諏訪岳風会下諏訪支部では、年に幾つかの行事がある中で、毎年4月に温習会が行われます。今年も4月10日、下諏訪町のあるホテルを会場において温習会が開催されました。
当日、家を出る前一声吟じて他の生徒さんと一緒にタクシーで会場へ出かけました。9時20分開演というのに、会場には既に多くの会員が集まっていました。諏訪岳風会会詩の合吟・清め吟などセレモニーが行われて、開演となりました。
今日発表する会員は、90名と聞いていましたが、来賓の30人を加えると約120名は参加されていたと思われます。プログラムによると私は46番目になっていました。いよいよ私の出番が近くなってきました。場内案内係員に誘導してもらいステージへ向かいました。45番の方が吟じ終えて、場内アナウンサーに促され私の出場となりました。
私は、ずうずうしいといおうか・何といおうか、人前でカラオケを歌ったり、詩吟を吟ずるのに緊張してあがったりするなどということは今までにほとんどありませんでした。なのにどうしたことか!!自分でも信じられないハプニングが起こりました。
題名と作者名を言って吟じ始めました。自分でもうまく吟じているなあと思っていた矢先、そのハプニングは起こりました。雑念がいけなかったんですね。
同じ付づけであるとはいえ、最後の一節になったところで詩を取り違えて、別の詩を吟じ始めたではありませんか。すぐきづいて最後まで吟じ終えましたが、吟じている詩を間違えたとか、ど忘れたとかということなら少しは許されることかも知れませんが、それほど詩吟に興味がないとは言え、全く別の詩を吟ずるなんて、何と不熱心な私を暴露してしまいました(汗あせ)。
これでは、恩師の面子丸潰れである。夫婦の中だから笑って許されても、他人が師匠であったならば、決して許される良い行為ではなく、大変気まずい思いが残るであろう私の失敗の一齣でした。