孤軍奮闘





 近い将来Windows−XPを使いたいと考えていましたので、あるメーカーのデスクトップパソコンを数年前に買った物を、2002年1月にマザーボードとCPUを交換して使っていました。そのとき256MBのメモリーを取り付けていましたので、同年4月にOSをWindows−SEから、Windows−XPにインストールして1年以上使用していました。さらに、同じ年の7月ころ、ハードディスクもマスターディスクを40GBに、スレーブディスクを20GBに交換していました。

 私は画像を頻繁に扱うことはありませんので、メモリーは256MBもあれば十分であろうと思っていましたのでそれほど気にもしていなかったのですが、皆さんがおっしゃるには、XPを快適に使うには、メモリーは512MBを積んでいた方が良いと言われますので、私も今年6月に256MBを買ってきて増設しました。

 ここから、パソコンの不具合と私の孤軍奮闘が始まりました。今頃の若者や子供が切れる「ぷっつん」ではありません(笑い)。メモリーを増設してから、パソコンの電源が「ぷっつん」と切れるようになりました。

 最初はメモリーの不良かと思い交換してもらい、新しいメモリーを取り付けても「ぷっつん」と切れる症状には変化はありませんでした。

 電源が切れたときは、スピーカーから1ヘルツ程度の「ぱっぱっぱ」という音が聞こえます。このときはいくらパソコンのスイッチを入れても起動することはありません。パソコンを横倒しにして、メモリーを差し替えたりすると正常に起動したりします。メモリーを差し替えなくても、ハードディスクやDVDあるいは、フロッピーディスクのケーブルや電源コードなどを触っただけで回復することもあります。

 さらに私を悩ませたのは、パソコンを横倒しにしているときは、電源が入り正常に立ち上がるのに、今度こそはと縦にするとまた「ぷっつん」と切れてしまいます。この動作を1日に何度繰り返したことやら…。

 そして、この症状は日ごとに悪化して回数が増して、8月ころには立ち上がっても数分もしない内に電源が切れてしまい、良いときでも30分程度しか使えなくなりました。ここまでくるとパソコンも重症です。CPUやマザーボード・ハードディスク・メモリーも交換してしまった今、メーカーにも問い合わせるわけにも行かず、知人や友人あるいは、パソコンショップの店員さんに尋ねても、的確な解答も得られないままに三ヶ月近くも経過してしまいました。

 丁度この頃、猛威を振るって世界中を不安にさせたウイルスにとうとう私のパソコンも感染したかと思い、ウイルス駆除ソフトウェアも購入しインストールして検索しても、心配した問題のウイルスには感染していませんでした。毎回マイクロソフトから配信されるセキュリティーの更新をしていたので、これが幸いしたのかも知れません。

 それでも、今度は大丈夫と文字を書いたり、ネットサーフィンしているときまた、ぷっつんと切れてしまい、折角書いたデーターも何度失ってしまったことか(苦笑)。

 と、ひやひやしながら三ヶ月近く使っていましたが、9月に入ってアルコールを飲んだ勢いで、(そんなに小心者ではないのに笑い)ふらっとケーブルや電源ソケットを片っ端から外して差し直ししました。「色男金と力はなかりけり」と言いますが、(色男でないことは確かですが笑い)、中にはかなり強く引っ張ってもなかなか抜けない電源ソケットもありました。

 パソコンの中はいろいろな線がごちゃごちゃに配線されていますので、どの線がどこへ接続しているのか判りにくい中を、視力のある者なら、色分けされた線を見れば簡単に判ることなのに、視力ない私は、1本1本辿って行くのは簡単ではありません。

 最終的に、メモリーと比較的近い位置にあるパソコンの電源部からマザーボードに電気を供給しているソケットの接触不良であることが分かりました。これを一旦外してきちっと差し込んだところ、あれほど頻繁に切れていた電源が全く切れなくなりました。心室細動に電気ショックをあたえた感じです。一ヶ月近く経った現在も「ぷっつん切れ」現象は発生していません。

 一度は新しく買い換えも考えてみましたが、このパソコンは私が最も愛用している物で、メインとして使っていますので、直るものなら何とかして使えるようにとあれやこれやと手探りの作業でした。

 故障した時全く分からなければ、専門家にお願いするのも仕方なくやむを得ないことかも知れませんが、すぐ諦めずやるだけやってみてそれでも駄目なら、それから買い換えを考えても良いのではと思った今回の孤軍奮闘の三ヶ月でした。




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