壁のリホーム




 我が家を新築したのが昭和41年でした。私が29歳のときでしたが、月日が経つのは早いもので、もうあれから35年になりました。

 築35年にもなりますと、建物もどこかしこに傷みが出てくるものですね。私も、畳に近い部分は表面の繊維が剥がれて、石膏が現れていることは承知していましたし、前々から左官さんにも、壁がかなり傷んでいるから塗り直しをしてはと言われて既に十数年も経っていました。

 昭和40年代の壁は、繊維壁が流行していたように思います。建築の専門家は、壁を見ただけで建築の年代が分かるとか聞きます。

 我が家も新築したときは、流行に後れずと繊維壁を塗ってもらいました。繊維壁は見た目にも綺麗で、手に触れる感触も柔らかくて温かく感じられますが、この繊維壁が以外に脆く、数年も経つと表面がぼろぼろと禿げてきます。汚れていても雑巾などで拭くわけにもいかず、そのままにして置くしか仕方ありません。かといっていつまでもほおって置くわけにもいかず、ここで壁のリホームをしました。

 最初の計画では、階下だけの貼り替え工事で済ます積もりでいましたが、2階の壁も黒く汚れていて見た目にも良くないと言われ、2階の廊下の壁まで塗り替えることになりました。

最近の建築材は化学製品が多く使われており、火災が発生したとき、猛毒ガスが発生して、中毒死する者が増加しています。数日前も東京都新宿区で、死者44名を出すという大惨事がありました。

 塗り壁は春夏秋冬に応じて、部屋の水分を吸収したりして健康には良いと思いますが、色々と迷った末汚れてもすぐに拭き落とせるということを考えて、結局クロスを貼ることにしました。

 壁の貼り替え工事は、仕上がるまでには1週間程度かかるであろうと左官さんはいっていましたが、5日間でクロスまで貼ってしまいました。

 今度の壁塗りで分かったことですが、繊維壁を薬で溶かして剥がし、素の石膏の上にクロスを貼るための下地にさらに石膏を薄く塗り、凹凸のない状態にして乾いたところでクロスを貼るという作業が行われました。

 以前は、クロスを貼る糊にはホルマリンが使われていましたが、最近の糊は、科学糊というそうですが、ホルマリンは使っていないということでした。確かに、家屋内に目に刺すようなあの独特ホルマリンの刺激的な臭いはありません。




  • 徒然なるがままへ戻ります


  • サイトトップへ