総会に出席して!
5月31日、松本市勤労者福祉センターで第82回長野県鍼灸・マッサージ師会総会が開催されました。いつもなら駅まで歩いて行くのに、当日は第4号台風の接近により、強い風雨の中をタクシーで朝から出かけました。下諏訪駅で電車が来るまで、ホームで待っている間も横殴りの風と雨で、電車の入線が待ち遠しいくらいでした。松本駅でも土砂降りの雨で、ここでも会場までタクシーで行きました。熱心な会員は、この風雨の中を県下各地から出席していました。
昨年までは一泊二日の日程で開催されていた定期総会も、今年から1日の日程で行われることになりました。そのせいでもないだろうが、それにしても出席者が全会員の4分の1にも満たない80人とは、いかにも出席者が少なさ過ぎます。委任状の提出があるので総会開催は成立するものの、これでは会員の不熱心と言われても仕方ないと思います。
10時開会の予定が少し遅れて始まりました。恒例の会長の挨拶に始まって、会員の表彰式が行われ、続いて来賓の祝辞が済んで議事に入りました。
鍼灸・マッサージ業界が諸問題をかかえる中、会員が最も重視していることは、無法状態におかれている無資格者問題です。以前は「カイロプラクティック」や「整体術」をターゲットにして取り上げていましたが、近年は「手を換え品をかえ」するなど無資格者が多発していて、総会においてもあるいは、共済会においてもこの無資格者対策が取り上げられました。
会員の中には、無資格者に負けないほどの技術があれば、それほど気にすることでもないとさも自信ありげにいう者もいますが、この横行する無資格者問題は、長野県鍼灸・マッサージ師会だけでなく、各県の鍼灸・マッサージ師会においても、関心を持って大きな問題として取り組まれています。
厚生労働省や保健所は、実害がなくても医療行為は取り締まるのに、マッサージ行為は実害がないものは取り締まれないなどといって、無資格者を野放し状態にしています。これでは、無資格者対策が遅々として進むわけもなく、何のための鍼灸・マッサージの法律かと言いたくなります。5月の新型肺炎(SARS)のどたばた騒ぎに似ています。役人からして危機感に欠けているようにみえます。
近年は、晴眼者の鍼灸・マッサージ養成学校が増加し、毎年2000人の鍼灸・マッサージが排出されるといいます。増加する晴眼者の鍼灸・マッサージ養成学校の制限を、「鍼灸・マッサージ等に関する法律」第217号の第19条を鍼灸にまで拡大して欲しいと厚生労働省などに要請しているが全く聞き入れてもらえないのが実情です。今日では鍼灸・マッサージの80パーセントは晴眼者です。私の個人の意見としては、晴眼者の鍼灸・マッサージ養成学校を制限することにはすこし無理があるのではと思います。