総大将
(そうだいしょう)
全軍を統括する総指揮者。
戦国大名家の当主など。
副大将
(ふくだいしょう))
総大将の補佐役。
役職の性格上、一門衆の老練な武将が登用されることが多かった。
軍師
(ぐんし)
軍監・軍者と呼ばれることもあった。
兵学・天文学などに精通し、戦略・戦術を大将に献策した。
先手大将
(さきてだいしょう)
全軍のなかで真っ先に敵と対する先鋒の部隊を指揮する侍大将。
合戦ごとに決められるが、勇敢な武将が任ぜられた。
殿大将
(しんがりだいしょう)
軍の撤退時に最後尾を任される侍大将。
合戦ごとに決められるが、敵の攻撃を防ぎながら最後に撤退するという重要な任務であるので、軍略があり沈着冷静で忠義心の厚い武将が任ぜられた。
戦大将(武者大将)
(いくさだいしょう)
総大将から権限を与えられ合戦を実質的に指揮する実力のある武将。
合戦のたびに常におかれる役職ではなく、総大将が幼いなど名目上だけである場合に任ぜられた。
侍大将
(さむらいだいしょう)
大部隊を指揮する有力な武将。
一備とは馬上侍五十騎、徒士・足軽・中間・小者を加え総勢三百ぐらいであった。
足軽大将
(あしがるだいしょう)
長柄大将・弓大将・鉄砲大将の総称。
長柄大将(槍奉行)−槍足軽隊を指揮する武将。
弓大将−弓足軽隊を指揮する武将。
鉄砲大将−鉄砲足軽隊を指揮する武将。
指揮下には足軽のほかに与力(騎)侍も属していた。
武者奉行
(むしゃぶぎょう)
合戦状況を把握し、総大将に助言する参謀的な役職。
通常は実働部隊の指揮は行わない。
旗奉行
(はたぶぎょう)
合戦では大将のもとで武威の象徴である旗を守る役職。
兵具奉行
(ひょうぐぶぎょう)
武具を整え管理する役職。
鉄砲師・焔硝師・金具師・甲冑師・刀鍛冶師・刀研師などを支配した。
陣場奉行(戦奉行)
(じんばぶぎょう)
本隊より先行して合戦場所を見極め、味方が有利になるよう陣を設営し、合戦中も状況によって陣形の組み直しを進言する重要な役職。
小荷駄奉行
(こにだぶぎょう)
兵糧・武具などの物資を運搬・管理する役職。
兵糧の手配・調達も兼ねて兵糧奉行という役職が置かれることもあった。
戦目付
(いくさめつけ)
合戦の状況を監察し、将士の勇怯・手柄の有無を見届けるとともに、諸隊の動きや戦況に変化があれば大将に報告する役職。
大目付、目付頭、中目付、徒(歩行)目付、検使という役職に細分化されることもあった。。
使武者(使番)
(つかいむしゃ)
大将の命令を各部隊に伝達する役職。
母衣着用・特徴のある指物など目立つ軍装であった。
近習頭(旗本頭)(小姓頭)
(きんじゅうがしら)
総大将直属の部隊(旗本)を指揮する中堅武将。
旗本衆がいくつかの組に分けられる場合は、それぞれに組頭がいたが、それを束ねる役職。
物頭(武頭)
(ものがしら)
足軽・小部隊・砦などの指揮官の総称。今で言えば中隊長クラスかな?
相馬家は物頭=足軽大将である。
番頭
(ばんがしら)
いくつかの組をまとめたのが番で、番の指揮官を番頭と言った。今で言えば中隊長クラスかな?
組頭(小頭)
(くみがしら)
侍や足軽は組を作りこれに所属したが、組の統率者を組頭と言った。今で言えば小隊長かな?
戦時の役職