カードを作って思いついたことを記入

カード作り

梅棹先生の知的生産の技術に刺激を受けて、真正直な私は、すぐにカードを作りました。自分の頭に思いついたことをメモすることはほとんどなく、夢中になってカードに書き込みました。日付、題名をしっかり書くことを念頭において何でも頭に思ったことを、文章にすることにしました。一枚に一つの内容として書き込みました。

カードをくる
 梅棹先生は、ただカードを書いただけではだめで、その後何回もカードをくる作業をして、発想をふくらめる必要があると書いていました。これがなかなかできないのです。思いついたことを書くことはできても、そこから新たな発想に持ち込むこと、それが大切なのですね。

カードを分類して新たな発想
外山滋比古氏「思考の整理学」
川喜多二郎「知の探検学」KJ法
などにも書かれているが、最初に書いたものがベタ情報であり、それを入れ替えたり、統合したりする中でまた新たな発想を作っていくことが大切になってきます。

カードを分類
カードは思いついたものだけでなく、読書や講演の記録、新聞の切り抜きを貼った物など自分の頭に引っかかったものをカードとして作っていきました。当時1989年のカードには、次のような分類がなされています。
読書カード
知的生産の方法

パソコン通信
KJ法
講演
近鉄優勝
まだたくさんの分類項目がありますが、このように分類をしました。

カードをためて、そこからの発想?

自分としては、それが自分の頭の活性化につながると信じて、何枚もカードを書いたのですが、分類しただけで、それを文章として表現しないまま、これまでお蔵入りになっています。もう一度カードをめくってみると、こんなことも書いたなとは思いますが、そこから新たな発想にはなかなかいかないのが現状です。

しかし

カードを書いたことがけして無駄ではなかったと思います。自分の頭の中を整理するためには、たいへん有効な手段であるからです。

当時のカードに書いたこと
   1989/09/24
人生を最高に生きる私の方法を読んで
竹内均 
独創性は、日頃日常の中から生まれる
時間をどのようにして使いこなすか
時の世界では、富裕な貴族とというものはない
思いついた仕事は、能率が悪い
仕事の優先順位を決める


 自分の頭にひっかかったことを、メモすることは、私の知的生産の原点です。このカードに記入することは、1年近くで終わりを告げます。次に行ったのが、能率手帳を付け始めたことです。自分がどんどん新しいことに挑戦してきたことは納得できるのですが、それを継続的にやって来なかったことを本当に残念に思っています。